1日12時間ブラジャー着用すると乳がんの確率25倍ってホント?(Excite ニュース)
『皆さんは、1日何時間ぐらいブラジャーをつけていますか。一般的には、朝つけて夜まで少なくとも10時間以上はつけていますよね。でも、ブラジャーをつけていると、乳がんの確率がアップするというデータがあるのをご存じでしょうか。』『これは、5月11日放送「ホンマでっか!?TV」番組内で紹介されたもの。ブラジャーをつけていると体が締め付けられるので、リンパの流れが悪くなって、免疫力が低下してしまう。そのため、乳がんの要因の一つになるそうなのです。1日12時間ブラをつけていると乳がんの確率は25倍、24時間だと125倍にアップするとか。』
世の中、実にいろいろなことを思いつく人がいるものだ。
この程度の記事では、元データの数字が全然書かれていないので、
どういう研究から出てきた仮説なのかも、ほとんどわからないが、
例えば乳がん検診で異常の見つからなかった女性たちを対象に、
ブラを「24時間装着」「12時間装着」「それ未満装着」のグループに分け、
それぞれから、どの程度の乳がん患者が出るか出ないかを、
一定期間、追跡した結果、……だとか、そんな感じの話なのだろうか。
1日12時間ブラをつけていると乳がんの確率は25倍、
というのが本当なら、喫煙でさえ比較にならない、途方も無い数字だ。
私が以前見た資料では確か、喫煙による乳がんリスクは4倍弱、受動喫煙で2.5倍くらいで、
その厳密な信憑性はともかくとしても、二桁に到達するような話ではなかった。
どんだけ危険なんだよ>ブラジャー。
下着メーカーにしてみれば「風評被害」か、
しかし実際に患者が出ているなら既に「実害」か(笑)。
私たちは、下着業界の利権のために、真実を知らされていないだけか(笑)。
『このデータは、アメリカの研究者が発表したものですが、先生方によると、まだ研究段階なので確実なデータではないということ。乳がんの原因は、遺伝をはじめさまざまなものがあるので、ブラだけで発症することはないそうです。ただ、締め付けがきついと、体にあまりよくないことは確かだそうですので、寝る間だけはブラはつけないなどした方が、体には優しいかもしれません。』
初めからこの仮説を支持する観点で探すならば、ブラ有害説を裏付けるデータは
それなりに見つけることが出来るのだろうとは思うが、
同時に、無害説の論拠となるデータも、多分いくつか挙げることができるのだろうし、
私自身は、下着がそんなに危険だとは今のところ実感できない(^_^;。
ただ、ブラジャーとかガードルとか、あるいはサポートストッキングにしても、
体型補正の機能のある下着類には、着ている側として、なにがしか苦痛があるのは事実だ。
大半の人は、家に帰ってリラックスしたときに、これらをすぐ脱ぐのではないか。
少なくとも私は、そうだ。脱げば一度に体中が解放されて極楽になる。
だから、窮屈なのを我慢して続けるのが体に良いわけはない、という次元の話は同意できる。
ちなみに私は結婚退職して家庭に入ってからは、
外出しない日は、体を締め付けるような下着類は一切つけていない。
健康を心がけたのではなく単に面倒だったのと、
育児が始まって以降はとにかく疲れて、美容のための努力などすべて放棄したからだ。
そして育児がラクになってきてからも、その習慣だけはきっちり残った(殴)。
生来が、怠惰を絵に描いたような人間である私は、
「お洒落しなくていい」という安楽さを知ったが最後、やめられなくなったのだ。
美容に関する努力をしなくなって以来、私の言動は本人比でとても寛容になった。
体を締め付け、髪がどうの化粧がどうのと細かくキリキリしているときのほうが、
そうでないときより、生活全般においてキレやすいのは、あり得ることではないか。
私にとっては、美しくなるため(←本人比で)の、制約一切から自由になる、
ということこそ、真の意味で女性の解放だったのだ、としみじみ思ったものだ(謎)。
ああ、かつて「療養中の自宅でもメイクをし靴を履いている」とお書きになっていた、
故・千葉敦子氏(当時NY在住)などと較べたら、私の堕落ぶりはどう言ったらいいのか。
ついでに『1日3杯以上コーヒーを飲むと、乳がんのリスクが下がるというデータもある』
を採るなら、私は今はだいたい毎食後にコーヒーを飲むから、これも当てはまっている。
更に喫煙は一度もしたことがないし、飲酒の習慣も全然ないし、
ホルモン補充療法なども受けていない。
これで行けば私の乳がんリスクは限りなく低いか、……と思いきや、
考慮すべき点はこれらだけでは済まないので、話は終わらない。
近親者(叔母)が乳がんだったので血統的な問題は多少考えないといけないし、
娘ひとりしか生んでいないから授乳経験も少ない部類になるし、運動もしていないし、
ということで、それなりにリスクファクターは持っている。
キツい下着類を遠ざけて女捨てていれば安全、とは一概に言えないのだ。当然だけど。
なお、ツイッターを見ていたら、
『女性が皆、貧乳になればブラが不要になり、着用リスクの心配もなくなる』
という愉快な意見があったが、真面目に言うなら、これは正確ではないと思う。
確かにサイズの個人差が大きいために、「寄せて」「あげる」等の問題が大事になるので、
皆が揃って小さければ、その点は悩まなくて良くなるかもしれない。
しかしそんなのは、まだ個人の趣味の範疇で決定できる問題だ。
今だって、サイズがいくつでもラインがどうでも、本人さえ気にならないのであれば、
補整下着などあってもなくても完全にどっちでもいいのだ(私だよ)。
問題は、社会的に、ニップル部をどーするかなんだ、サイズ云々じゃなくて(爆)。
これのせいで、選択の余地がなくなるのだ。
私はもう、自他ともに認める正真正銘のおばさんなので、はっきり言うが、
女性の場合、「乳首が透けて見えるような服の着方は、自他ともに絶対にNG」、
これが、ノーブラ選択をほぼ不可能にしている、現状では最大の理由だと思う。
各種ニップルトップ、ブラトップなど、いろいろと考案されているが、
ブラジャーに取って代わるほどの市民権は、まだ得ていないようだ。
肩紐のないデザインはズレることを絶えず心配していなければならないし、
ぴったりと肌に吸着するタイプだと感触に関して好みが分かれるだろう。
がんのリスクと社会的なリスク、どちらを取るかという話に、
本当になったら、かなり困るかも。
……と、それより、こんな記事を書いてしまったせいで、
明日から変な検索語で来る人が激増するんじゃないか。
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