午後、昨日の友人が東京に帰る前に、もう一度、
幟町教会の聖堂を見て写真を撮りたいと言ったので、
私も、友人を見送りがてら、一緒に見学しようと思って出かけた。
そうしたら、教会でご奉仕をなさっていた信者の方が、
聖堂内を案内しましょうかと声をかけて下さったので、
御言葉に甘えて見せて頂くことになった。
私は四年前にも一度、内部に入らせて貰ったことがあったが、
友人は勿論初めてだった。
大聖堂、小聖堂、地下聖堂などのほか、
パイプオルガンの演奏席や、洗礼室など、
設計に様々な工夫が凝らされていることを、
改めて説明を受けながら見学させて頂くことが出来た。
平和の鐘は、日常はタイマーがセットされていて、
定時に機械で鳴らされているが、
結婚式やミサのときは手動だそうだ。
鐘には、カトリックの聖油が塗られているということだった。
この油は、病気の人の額につけて、痛みが和らぐようにと
祈るときに使うものなのだそうだが、
この鐘に塗られていることにより、鐘の音が届くとき、
その聖油もまた市内の隅々に届けられ、
痛みに悩む人を癒やし、その力となるようにとの、
祈りが込められているとのことだった。
私が初めてこの聖堂に来たのは高校生のときだったが、
あれから月日が流れて、今、毎朝毎夕、
この鐘の音が聞こえる場所で暮らすようになったとは、
実に不思議な縁だと思った。
そして、信者の方が私たちを見つけて声をかけて下さり、
ご奉仕中にも関わらず親身に案内して下さったのには
本当に頭が下がった。
こちらは信者どころか、完全に行きずりの者に過ぎなかったのに、
実に温かく、丁寧な、心のこもった説明をして下さり、
貴重な時間を私たちのために使って下さった。
心よりお礼を申し上げます。
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