仮装ぴあにすと様のピアノ・リサイタルに行ってきた。
本当に素晴らしかった。
勿論、個人的にもお付き合いがあり、私なりに演奏者を知っていて、
どういうふうにプログラムを組まれたかも漏れ聞いたりしていたので、
普通に世間で開かれている音楽会に行くのとは、最初から意味が違ったが、
純粋に演奏者としての彼女の時間を満喫する機会は、
普段、そう多くないので、今夜は久々に浸らせて貰った。
仮装様はシューマンの音楽を心から愛していらっしゃるのだな、
ということが、アンコールまで含めてよくわかった。
約5年前にも同じ場所でリサイタルをなさったのを聴かせて頂いているので、
この五年間の彼女の研鑽のあとが非常によくわかり、
師匠の松本和将氏の、良い意味での大きな影響も感じることができた。
プログラムの組み方も興味深いものだったが、
前半には、ロベルトとクララのシューマン夫妻の曲と、ブラームスが並び、
後半はすべてフランスものということで、
和音の色合いやリズムの揺らぎが、ドイツ系とフランス系で異なることが
対比としてよく伝わって来た。
一般的な演奏会ではほとんど取り上げられる機会のない曲も含まれており、
そうしたものを、この場の聴き手や学習者の人達に紹介することも、
仮装様の今夜の目標のひとつであるようだった。
前半の最後がブラームス『主題と変奏 作品18』で、
後半の1曲目がクープランの『ゆりの花ひらく』だったのだが、
楽器は同じでも、後半の開始で響きがクラヴサンに変わったのには驚嘆した。
私は去年ハイドンのソナタを練習したときに、一定期間毎日、
クラヴサンのCDを聴いていたので、その響きには馴染みがあったのだが、
クープランが始まった途端に、はっきりとその覚えのあるイメージが
自分の中に戻って、浮かんできた。
ここ数年、仮装様がチェンバロを学んで来られたことが
確実に活きていると思った。
ちなみに、クープランに関しては、チェンバロの小田郁枝師匠のご指示で、
譜面を見ての演奏となっていた。
演奏会終了後に仮装様とお話したのだが、そこで出た話題は、
・会場リハーサルをしてあっても、実際にお客さんが入ると響きが変わってしまう
・暗譜で弾くと、やろうと思っていたことが半分になってしまう
・前半を弾いたあたりで調子が出て、後半からやっと良くなるので、
開場した後も舞台にいてしばらく弾いてから、改めてリサイタルを始めたいと思った、
・本番照明は明るすぎ、眩しすぎて、少なくとも演奏者にとっては不要、
……というもので、つまるところ、
「ポゴレリチは、非常に正しいのですよ」(爆)と仮装様は仰った。
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仮装様は、このリサイタルを決して大々的に宣伝したりはなさらなかったが、
会場には、お友達や演奏仲間、ピアノ学習者のお子さん方もたくさん来ていて、
皆が仮装様の演奏や普段の活動を知って、応援していることが伝わって来た。
私もまた、ピアノの会でご一緒させて頂いたお友達と、
久々にお目にかかることができ、楽しい時間を過ごさせて頂いた。
とりわけ、これまでネットとメールだけでのお付き合いだった某氏が、
会場で私を探してお声をかけて下さったのには感激した。
本当にありがとうございました<(_ _)>。
某氏は、私のイメージ通りの方でした。
改めて、今度はもっとゆっくりお会いしたいと思いました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
ご一緒だったお友達の方にも、心からお礼を申し上げたいと思います<(_ _)>。
何より、仮装ぴあにすと様、本日は本当に素晴らしい演奏会でした。
ありがとうございました。
次には何を聴かせて下さるか、今から楽しみにしております。
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