『極悪女王』観たさに、12月にNetflixのアカウントを取った。
ほかのものを観ることはないだろうと思っていたが、
1月に懐かしい『阿修羅のごとく』のリメイクがあったので、
これも合わせて結局2本を観て、解約した。
Netflixが良くなくてやめたのではなくて、私に動画が無理なのだ。
中年以降、私の目は大変に気難しくなってしまい、
画面で動く絵を見るのが苦痛になった。
音楽系は、画面を見ていなくても音を聴けば良いので大丈夫だが、
解説動画系は、「内容を文字で書き起こしてくれたら読むのに」
と思うことが多い。
映画館はスクリーンが巨大なのと、真っ暗でほかのものが目に入らないので、
一応耐えられるのだが、それでもやはり大変得意とは言えない。
さて、そのような私が、どうしても観たかった『極悪女王』とは何か。
これは、女子プロレスラーのダンプ松本の物語である。
1980年代に、悪役レスラーとして大活躍した人だ。
私は当時の女子プロレスを知っている。
まだ今ほど目が悪くなく、テレビを苦痛無く楽しむことができたので、
下宿に持ち込んだ小さなラテカセ(というものがあったのですよ!)で、
プロレス中継をよく観ていたものだった。
ドラマの中の、あれもこれも、懐かし過ぎた。
最初のオーディションの場面から、
ああああ、大森ゆかりがおる!!
本庄ゆかり、は、後のクレーン・ユウ、
北村智子こそは、将来のライオネス飛鳥!!
とひとりで盛り上がった。
前半のハイライトは、ライオネス飛鳥と長与千種の一騎打ち。
クラッシュ・ギャルズはあそこから始まったのだ。
私が敬愛したブル中野も、このドラマの中では、
まだダンプ松本の若い後輩だ。
ヒールになるのも無理矢理で、ダンプにバリカンで左半分だけ髪を刈られ、
中野恵子からいきなりブル中野になる。
松永俊国(斎藤工)が「んぁ(^_^;?誰だっけお前?」と
彼女の変身ぶりに驚く場面が可笑しかった。
デビル雅美、ジャガー横田。みんな格好良かった。
ミミ萩原はいないのね(^_^;?とここは不思議だったが、
あれもこれもと触れると、話が広がり過ぎてまとまらないのだろう。
ジャッキー佐藤が、このあとどうなったか。
ドラマで「その後」は語られないだけに、切なかった。
本当に巧いレスラーだった。
終盤で長与千種から「闘ってみたい」相手として名指しされる神取忍が、
そのジャッキー佐藤にいずれトドメを刺すことになるのだが、
勿論、そのような話はまだ、ドラマの時点では気配もない。
北斗晶も夜明け前であった時代。
1980年代半ばまでの全女が『極悪女王』の舞台だ。
『極悪女王』ティーザー予告編 - Netflix(YouTube)
キャストは皆、熱演だった。
ゆりやんレトリィバァは素晴らしかった。泣けたよ(^_^;。
顔が怖いときでも声が可愛いところまで、ピッタリだった。
まさに体を張っての主演ぶり!
鶏をぶら下げて「これだ長与はぁ!」、よく再現してくださいました!
周囲も皆、秀逸な配役で本当に良かったのだが、
中でも私は、意外なことに剛力彩芽が大変気に入った。
実際のライオネス飛鳥より全然細い(笑)のだが、
実に覇気と勢いがあって、いい表情がたくさん印象に残った。
松永四兄弟が三兄弟にまとめられていたが、
いずれもキャラが立っていて、大変愉快だった。
長与千種が実際に監修&演技指導に当たったとのことである。
あの頃のプロレスは楽しかった。
アングル(抗争の設定や筋書き)は薄々意識するところはあったが、
種明かしがされていない時代だったので、
どのようにでも思い入れして、夢中になることができた。
今度は『(仮題)ブル中野物語』が製作されないだろうか(^_^;。
ヒール(悪役)でありながら女子プロレス界の頂点に立った女!
高さ4メートルの金網のてっぺんで合掌したあと、
物凄いダイビング・ギロチンドロップをキメるところなんか
ほんとーーーーーに、絵になると思うのよねぇ。
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