転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



これから方々へ旅立つ「おみやげ」たち(笑)。

四泊五日の釧路旅行が、無事に終わった。
今年もまた、実に良い夏だった。
連れて行ってくれた主人に感謝を。

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旅に出ると私は、海や水辺に強く心惹かれる。
大海原を眺めたり、波打ち際で水音を感じたりすることに対して、
私はなぜか、郷愁とか懐古などに似た感慨を覚える。
私自身は海辺の出ではない。むしろ山の育ちであるのに。

もうひとつ、私はどうやら道東がかなり性に合うようだ。
これまで夏になると幾度か北海道旅行をしたが、
一昨年の斜里・ウトロと今年の釧路に関しては、
将来きっともう一度ここに来たいと、慕わしい思いがした。
主人は、バスが来んとか店が無いとか不平を言うのだが、
私は、のんびり座って待つとか、身近にあるもので済ませる的な、
自分が実家の村でやっていた類いの生活も、できないことはないので
少なくとも旅行中なら、そのようなことは一切、苦痛ではない
(一生それでいいかと言われると、毎月の歌舞伎が観られなくなるし、
ポゴレリチが来日したときも遠くて困るから、やはり躊躇するけど)。

私は若い頃から、誰に言われたわけでもないのに
「これだな」と感じるものがあってロシア語やソビエト演劇の授業を取ったし、
オホーツク、という響きに何か惹かれて、
いつかオホーツク海をこの目で見たいと思い続けていた。
納沙布岬や宗谷岬に立ってみたい、という願望も、二十歳頃から持っている。
また、前に知床半島の開拓団の住居跡を通ったときは特に、
ここで暮らして死んだ人達の生活について、
さしたる根拠もないのに強い思い入れを感じたりもした。
私の前世はもしかして、道東に住んでいた開拓団の誰かだったとか、
今の北方領土のほうから来た人だったとか、アイヌの一族だったとか、
あ、流氷に乗って北から北海道にやってきたキタキツネだったとか!??
……いやいや、知らんけど(笑)。

私は時々、いつの日か冬の北海道を訪れてみたい、と考える。
北海道の夏は、束の間のリゾートの季節であって、
やはり冬にこそ、ホンモノの北海道の姿があると言えるのではないか。
雪の季節を過ごさずして、安易に北海道を・道東を語る勿れ。
しかし、現実にはそれはおそらく大変難しいだろう。
なぜならば私は瀬戸内に暮らしていてさえ、周囲の誰よりも寒がりだからだ(爆)。
札幌でも冬は私には到底、無理だろう。ましてや道東となると。
前世に知床で凍死したか何かで、寒さを恐れるワタクシになったのか(^_^;?
何にしても、今の脆弱な私が北海道の冬に耐えられるとは思われない。

やはり、妄想とは自分に都合の良いものであるに過ぎず、
現実からはかなり乖離しているものだな。

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