中国足心道 足揉みぱくちゃん 「今日も元気だ!ご飯がうまい!」

「足揉みぱくちゃん」の療術師 市村良子の日々の出来事、暮らしを綴った日記です。

それって当たり前では?

2017-04-29 01:18:56 | Weblog
昨日だったか、一昨日だったか、NHKで認知症の介護の新しい取り組みをやっていました。
なんでも、フランスからきた実践方法だとか。。

認知症で末期がんという高齢の女性が、鼻腔栄養の管を入れられ、手はグローブという拘束着をはめられている。
寝たきりで、お口の中に癌ができているので、スタッフが清拭をしているのだけど、ひどく暴れてまるで虐待の図。

そこへ、フランス仕込みのスタッフが、そっと寄り添って「照さん、あなたに会いに来ましたよ。嬉しいな~」と手を握りながら、徹底的に相手の目をみて話しかける。
すると、照さん、お口の清拭も嫌がらずにさせる。

2日目、同じく優しく声をかけながら、寄り添うと、なんと自分でお口の周りを拭き始めた照さん。
この日は、グローブはなかった。

3日目、「歩いてみましょう」とこれまた優しく寄り添って、車椅子から照さんを立たせたら、歩けた。
グローブも鼻腔栄養の管もすでに外されている。

5日目、なんと照さん、鏡を見ながらお化粧をして、そのお顔は初日にみた女性と同じ人物とは思えないほど変わっている。
落ち着いて、櫛で髪をとかしながら、こちらに話しかける。
これが、照さんの素顔なんだ。

たった5日で、認知症のどうしようもない高齢者が、まともになった、なんてすごいフランスの実践。
と思いたいけど、実は、5日目の照さんが本来の照さんで、初日、ベッドに寝かされて、手を拘束されて鼻に管を入れられて、無理やり口に手を突っ込まれて、清拭される照さんは、違う。

多分、今、私が同じように拘束されて、それが何日も続くとしたら、発狂するだろう。
認知症だから、寝たきりだから、何をしても、されても仕方がないんだ、って。
人手が足りないから鼻腔栄養、暴れて管を抜くから、手指が一切使えないグローブ(父もはめられてました)。

心も砕けるだろう。

フランス仕込みのこの介護は、昔の日本では、自宅でやってたことじゃないかな。
鼻腔栄養も胃ろうも、拘束着もない。
食べられなくなったら、自然に死ぬ。
何人も何代も自宅で亡くなっているから、人の亡くなる様子は、子供でも知っていただろう。

フランス仕込みは何も特別なことではないように思われた。
家族だったら、自然に目をみて話すだろう。
優しく寄り添うだろう。

病院や施設で死ぬことが当たり前になってるけど、なんとか自宅でお別れできないものかと、今はそんな本ばかり読んでる毎日です。




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