ミノリ…その生き様が思わぬ人気?なので
続編をつづることにする。
ミノリ夫婦は、とあるマルチ商法を生業にしている。
これに転職してからは、私も距離をおいているのだ。
夫婦して明るく、人なつっこく、親切心も人一倍あるほうだが
ま、危険ゆえに友達が少ないタイプである。
にこやかに近づいて取り入り、金を出させるので
警戒されるのだ。
そのわりにはやたらと神仏をあがめたてまつり、祖先を大事にする。
この一貫性の無さが、ミノリの不思議を作り出している。
数年前、ミノリの母親が病死した。
これまで肉親や夫の庇護のもと
人生をなめきっていたミノリは
初めて生きる苦悩を知る。
ミノリの嘆きようは大変なもので
昔馴染みとしては、放っておけないほどだった。
目先の利益だけを追い求めてきたので
こういう時、支える友達がいないのだ。
今は煮ても焼いても食えないが
マルチを始めてチヤホヤされ、高慢ちきになるまでは
楽しい思い出もたくさんある。
ちょうどその頃、市民会館のホールで
東京のバレエ団の公演があると聞いた。
私はミノリをバレエ鑑賞に招待することにした。
歌舞音曲を理解しないミノリだが
バレエなら楽しいのではなかろうか…。
チケットを渡すと、ミノリは喜んだ…ように見えた。
さて当日。
席に着いて待っていたが、ミノリが来ない。
ふと会場を見回すと
中央のスペシャルシートに、すまして座るミノリの姿が…。
「ちょっと!あんたの席はこっちよ!私の隣よ!」
「いいの、いいの。差額を払って代わってもらったから」
何日か前に、知り合いに交換してもらったという。
「私ともあろう者が、一般席なんてイヤよ」
S席は売り切れだったんだよ…。
ミノリと私は、別々にバレエを見て、別々に帰った。
またある日、ミノリがカメラを貸せと言ってきた。
この夫婦、金はあるのに変なところで始末屋だ。
当時、うちのはまだフィルム式だった。
貸したはいいが、何ヶ月も返ってこない。
「ねえ、うちも使うから、早く返してよ」
「う…うん…」
どうも歯切れが悪い。
悪い予感がして、私はミノリの家に行った。
「どうなってても怒らないから、出してみ?」
「…」
「早く!!」
ミノリはしぶしぶ、カメラを持って来た。
カメラの胴体に輪ゴムが何重にもかけてある。
輪ゴムをはずしてみると、フィルムを出し入れするフタが
ぱっくり開いて、しまらない。
「壊れたの?」
「う…うん…」
弁償問題に発展するのが恐ろしくて、隠していたのだ。
輪ゴムでグルグル巻きにしていれば
クセがついてそのうち閉まるかもしれないと思った…と言う。
輪ゴムを巻いたら普通と同じに写真が撮れると思うので
完全に壊れたわけではない…と力説する。
古いから、気にしなくていいよ…と笑うと
心底ホッとしたような顔をし
その時点で初めて、旦那も奥から出て来た。
「やぁ~!いらっしゃい!」
その帰り、狭い庭からバックで車を出す。
ここの出入り口は道路が狭く、向こう側はガケ。
落ちたら無傷ではすまない難所だ。
ミノリは、2車線の道路を常にまたぎ
話に夢中になるとアクセルを踏み忘れるという
人間離れしたドライブテクニックを誇るが
タクシーもいやがる自宅のケモノ道だけは
立派に運転してのける。
夫婦で私を誘導してくれたものの
ガリガリガリ…
庭石とバンパーが接触してしまった。
おまえら、さっきオーライオーライ言ってたじゃないかよ~!
ミノリと旦那は叫ぶ。
「ああっ!石が!」
大丈夫か!
傷はついてないか!
二人は石のそばへ駆け寄り、安否を気遣う。
私は壊れたバンパーとカメラの冥福を祈りながら
もう二度と来ることはないであろうケモノ道を帰った。
続編をつづることにする。
ミノリ夫婦は、とあるマルチ商法を生業にしている。
これに転職してからは、私も距離をおいているのだ。
夫婦して明るく、人なつっこく、親切心も人一倍あるほうだが
ま、危険ゆえに友達が少ないタイプである。
にこやかに近づいて取り入り、金を出させるので
警戒されるのだ。
そのわりにはやたらと神仏をあがめたてまつり、祖先を大事にする。
この一貫性の無さが、ミノリの不思議を作り出している。
数年前、ミノリの母親が病死した。
これまで肉親や夫の庇護のもと
人生をなめきっていたミノリは
初めて生きる苦悩を知る。
ミノリの嘆きようは大変なもので
昔馴染みとしては、放っておけないほどだった。
目先の利益だけを追い求めてきたので
こういう時、支える友達がいないのだ。
今は煮ても焼いても食えないが
マルチを始めてチヤホヤされ、高慢ちきになるまでは
楽しい思い出もたくさんある。
ちょうどその頃、市民会館のホールで
東京のバレエ団の公演があると聞いた。
私はミノリをバレエ鑑賞に招待することにした。
歌舞音曲を理解しないミノリだが
バレエなら楽しいのではなかろうか…。
チケットを渡すと、ミノリは喜んだ…ように見えた。
さて当日。
席に着いて待っていたが、ミノリが来ない。
ふと会場を見回すと
中央のスペシャルシートに、すまして座るミノリの姿が…。
「ちょっと!あんたの席はこっちよ!私の隣よ!」
「いいの、いいの。差額を払って代わってもらったから」
何日か前に、知り合いに交換してもらったという。
「私ともあろう者が、一般席なんてイヤよ」
S席は売り切れだったんだよ…。
ミノリと私は、別々にバレエを見て、別々に帰った。
またある日、ミノリがカメラを貸せと言ってきた。
この夫婦、金はあるのに変なところで始末屋だ。
当時、うちのはまだフィルム式だった。
貸したはいいが、何ヶ月も返ってこない。
「ねえ、うちも使うから、早く返してよ」
「う…うん…」
どうも歯切れが悪い。
悪い予感がして、私はミノリの家に行った。
「どうなってても怒らないから、出してみ?」
「…」
「早く!!」
ミノリはしぶしぶ、カメラを持って来た。
カメラの胴体に輪ゴムが何重にもかけてある。
輪ゴムをはずしてみると、フィルムを出し入れするフタが
ぱっくり開いて、しまらない。
「壊れたの?」
「う…うん…」
弁償問題に発展するのが恐ろしくて、隠していたのだ。
輪ゴムでグルグル巻きにしていれば
クセがついてそのうち閉まるかもしれないと思った…と言う。
輪ゴムを巻いたら普通と同じに写真が撮れると思うので
完全に壊れたわけではない…と力説する。
古いから、気にしなくていいよ…と笑うと
心底ホッとしたような顔をし
その時点で初めて、旦那も奥から出て来た。
「やぁ~!いらっしゃい!」
その帰り、狭い庭からバックで車を出す。
ここの出入り口は道路が狭く、向こう側はガケ。
落ちたら無傷ではすまない難所だ。
ミノリは、2車線の道路を常にまたぎ
話に夢中になるとアクセルを踏み忘れるという
人間離れしたドライブテクニックを誇るが
タクシーもいやがる自宅のケモノ道だけは
立派に運転してのける。
夫婦で私を誘導してくれたものの
ガリガリガリ…
庭石とバンパーが接触してしまった。
おまえら、さっきオーライオーライ言ってたじゃないかよ~!
ミノリと旦那は叫ぶ。
「ああっ!石が!」
大丈夫か!
傷はついてないか!
二人は石のそばへ駆け寄り、安否を気遣う。
私は壊れたバンパーとカメラの冥福を祈りながら
もう二度と来ることはないであろうケモノ道を帰った。
こりゃ、近づかないに限る!(笑)
>輪ゴムでグルグル巻きにしていれば…(爆)
すごい思考回路ですね!
先にごめんなさいと謝るべきなのではないかと疑問に思います。
みりこんさんの古い友人とは言えせめて、修理費用は出すくらいの配慮はあってもいいんじゃないの?と思ってしまった(^^;
その素敵なドライビングテクニックでよく生きてますね(^^;
いっそ自宅までのケモノ道で何とかなってしまえ!と思う私です(笑)
また頼って来ると思います(笑)
こういう女性、はなさんが一番嫌いなタイプでは?(爆)
着る物や装飾品、食べる物、車…などには金を惜しまず
肝心なことには惜しむ性分ですね。
ミノリはテクニックでは死にませんが
トランクに頭を突っ込んだままトランクのふたを閉めて
大けがをしたことがあります。
誰しも少しはこんなとこがあってもいいんだけど、前面に押し出してる人は嫌いです(笑)
旦那と20歳も離れてたら当然!旦那のが先に逝くからね(^^;
みりこんさんは、いい時もあったからきっとチカラになってあげちゃうんだろうけど。
いくら、思いを尽くしても応えてくれない人だと嫌になっちゃわない?
>トランクに頭を突っ込んだまま…ヾ(@^▽^@)ノ わはは
ミノリさんの最期は、普通ではありえないことで亡くなるんだろうなぁ(笑)
なかなか出来ることじゃないもんね!(爆)
頭が切れたんだよ~!
はなさん、大喜び(笑)
最期は畳の上では死ねないと、私もひそかに
思っています。
思いを尽くす…今自分にできることを100%やるのは
私のモットーだけど、見返りは期待しませんね。
若い時は、確かに期待があったよ。
行動のほとんどが、見返り期待から起こるもの
だったかもしれん。
年取ると、あんまりなくなっちゃったね。
こういう人が、最後どうなるかもわかってるしね~。
やっぱり、できることを精一杯やると思いま~す(笑)
バチが当たったんだよ!(笑)
畳の上では無理だろうね。誰もがそう思うと思います。
私も出来る限りのことはしてあげたいと思っています。
見返りは期待しないけど、礼儀は尽くして欲しいとは思ってます(*^^)v
嬉しかったり、感謝したりするなら「ありがとう!」だし
悪かったことや申し訳なく思うなら「ごめんなさい!」だしね。
自分のしたことは取り消すことは出来ないからね。失礼のないようにしたいとは思ってます♪
出来ないことまでやろうとするから、大変だと思うんだし!(笑)
出来ることを精一杯できることって素敵だと思います(*^^)v
ありえんでしょ?
やってあげたいと思っていて、できないまま
二度と会えなくなった人たちを何人も見送って
やっといろんなことに気づきましたね~(笑)
遅ればせながら、今後はそういうことのないように
気を利かせたいと思っていま~す!
前者は友達、後者は知り合い。
辞書を引いたら「昔親しかった知人」とあった。
過去形なんや・・・・・(爆)
しかし、まあー!
八つ裂きにしてくれと頼まれたら、八つ裂きにするよ。マジで。
しょーもない奴等やなあ、夫婦共々。
マルチする連中でロクな奴おやんで。
カメラさんと車さんに合掌。
あ、あのね、ブログ閉鎖します。
役割を終えました。
どうもありがとうね。
皆さんしてるか?(笑)
この話も憎たらしい話ですね~
こういう奴を我家では「ヘンタ」と呼びます
またまた この御方でしたかぁ~
この手のタイプの 頭の中って。。。 私には全くもって 理解不能なので、何度読んでみても 不思議で しかたありません!
・・・けど、 みりこんさんは 呆れてはいるみたいですが さほど イヤじゃないように思えるんですよね~っ。 違いますか???
かなり頭のイタイ。。。 わかり易~いタイプだから そう思うのかなぁ?(苦笑)
あっちも寄って来ないでしょうが。。。 私は おそらく お友達にはなれませんねぇ。
みりこんさんの 器の大きさに ビックリですよ!
・・・それから。
明日から 広島に お墓参りに帰ります。
PC派なので、 少し遅くなるかも。。。ですが、
戻り次第 コメントしますねっ!