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手抜き料理・盆メシPart2

2022年08月17日 10時50分30秒 | 手抜き料理
最近、料理ブログと化しているような気がする。

ま、いいか。


さて、お盆に作って好評だったもの…

どこが手抜き料理じゃ!と叱られそうだけど

『巻き寿司』



暑いので、買い物に行きたくなかった。

家で高校野球が見たかった。

そして夫のバドミントン仲間がくれた、豊洲土産の良さげな海苔があった。

さらに冷蔵庫には卵が並び、近所でもらったキュウリもある。

常備しているタクアンとカニカマ、ゴマもある。

で、巻き寿司。


巻き寿司って、大変な料理と思い込んでいる人もいると思う。

ノー!

あれはカンピョウやら干しシイタケを戻してグツグツ煮たり

アナゴを焼いて具にするから大変なんじゃ。

家にある材料で手軽に作れ、一見豪華という先入観で家族に喜ばれ

自身も料理というより工作として楽しめる巻き寿司は

まことに優秀な献立である。


家で作る巻き寿司の良さは、何といっても酸味が控えめなこと。

買ったやつは、腐らないように酢飯の酸味を強くしてあるので

好きな人はいいけど嫌いな人は巻き寿司を敬遠する…特に男や子供。

干しシイタケの香りが嫌で、巻き寿司が苦手な人もいる…特に男や子供。

カンピョウの存在価値を理解できず、巻き寿司を嫌がる人もいる…特に男や子供。

アナゴで蛇を連想し、巻き寿司を警戒する人もいる…特にうちの義母ヨシコ。


余談になるが、アナゴに関しては絶対的な否定者がたまにいる。

それは主に潜水士。

彼らは普段、大きな貨物船や客船の船底についた貝なんかを取り除く仕事をしているが

水死体を探すのも仕事の一つだ。

海底で水死体を発見した時、遺体からアナゴがコンニチハする確率がかなり高いという。

それでアナゴが食べられなくなった人々が、本当にいる。

うちの夫のようにアナゴが好きな人もいるけど、海辺に住んでいると

恐怖の体験によってアンチアナゴとなるケースもままあるのだ。


しかし家で作れば酢飯の味も好きに調節でき、中に入れる具も自由自在。

カニカマが無ければハムでもいいし、タクアンが無ければ無いままでいい。

尻尾を取った海老フライ、あるいは焼肉のタレで味付けした肉類に

レタスを合わせてサラダ巻きにしても楽しい。


とにかくホームセンターで巻き寿司用の巻き簀(す)を何百円かで買っておけば

巻き寿司は誰でもできる。

先ほど言ったように、一見豪華の先入観によって、賞賛は欲しいままだ。

困った時のために覚えておいて損は無い、便利な一品である。

うちは人数が多いので材料が大量になってしまうが

驚かずに話半分、あるいは話3分の1で聞いてほしい。



★ご飯は昆布を入れて炊きながら、以下の作業を進める

『まず、卵を焼く』


①ボールに卵を割り入れ

砂糖たんまり、塩と薄口醤油少々、マヨネーズをテキトーにブチュ〜したら

箸でしっかり混ぜて卵液を作る

(うちの場合、卵はこれで12個)

②大さじ1杯の油を敷いた小さめのテフロンのフライパンを熱し

卵液をフライパンの半分くらいまで流し入れる

(卵液を流し入れたらジュワ〜ッと音が出る程度の熱さ)

③箸でオムレツを作るつもりでかき混ぜながら、焦げ目をつけて両面を焼く。

④焼けたらまな板に置き、冷ましてから縦1.5センチくらいの太さに切る。


火を使うのは、この卵のみ。

相当甘くしないと全体の味がぼやけてしまうので

砂糖は思い切って卵の3分の1くらいの量を投入。

毎日だと体に悪いが、たまのご馳走扱いなので、同じ作るなら美味しく作りたい。

砂糖が多いのでボールの底に溜まりやすいため

卵液を焼く時は、箸でよくかき混ぜてからフライパンに流し入れるようにする。


小さめのテフロンのフライパンとは

一人暮らしの人が使うような直径17センチぐらいの物。

大きいフライパンだと火が均一に通りにくく、裏返すのも難しくなる。


『他の具たち』


キュウリ
①縦二つに切り、真ん中の種の部分をスプーンでこそげ落として取り除く

(種の周りは水分が多いので、水が出やすく傷みやすいのと

種を除けばカリカリと歯ざわりが良くなる)

②縦1センチに切り分け、全体に軽く塩をまぶしておき

巻く時にキッチンペーパーで、軽く水気を拭き取る

(キュウリに染み込んだ塩分が、甘い卵とマッチして美味しい)


タクアン
①薄切りにした物を千切り

カニカマ
①パックから出しただけ〜

カマボコでも美味しい

ゴマ
①あっても無くてもよく、そのまま使ってもいいし、フライパンで軽く炒ってもいい



★ご飯が炊けたら好きな量をボールに移し、寿司酢を混ぜる

うちは人数が多いので木製の寿司桶を使うが、少人数のご家族ならボールで十分。

病院の厨房でも、ボールでやっていた。

寿司酢の量は、米1合に対して大さじ2杯、つまり30CC。

米3合なら90CCになる。


ちなみに病院には昆布、つまりカリウムNGの患者がいるので

昆布の出汁はもちろん、ご飯に昆布を入れて炊くことは無い。

出汁はイリコ中心、料理によって時々、カツオ節もどきのアジ節とサバ節の混合を使う。

だから寿司飯も、普通の白ごはん。

保温ジャーにある残りごはんから使う。

私が寿司を気軽に考えるようになったのは、この経験からである。


話は戻って、寿司酢を混ぜる時ご飯粒をつぶさないよう

手早く切るように、しかしダマが残らないように混ぜる。

今の時期はクーラーや扇風機があるので、大げさにウチワを使わずとも

ご飯は自力で冷め、ツヤも良くなる便利な季節だ。


『いよいよ巻きに入る』


緊張しなくていい。

病院の厨房で何も知らない新人と二人で組んだ時

初めて巻き寿司を作った当時の私の緊張に比べればたいしたことない。

作ったことの無い巻き寿司をいきなり患者に出すのは、相当恐ろしいぞ。


しかしそれ以前に、病院食は寿司酢の調味料の配合は

病状によって細かく分かれており、具そのものや具の味付けもそれぞれ違う。

さらに失敗したら闇に葬れるのならいいが

病院食はロスを避けるため、その日に使う分ギリギリの材料しか用意されていない。

つまり失敗は絶対に許されない。

それが初心者にとって、どんなにプレッシャーか、やってみなければわからないだろう。


巻き簀に海苔を縦に乗っけたら、寿司飯を真ん中に盛り

下の海苔が露出しない程度に薄く伸ばしていく。

私も下手なので、人様に教えるほどではない。

上手な人が聞いたら笑っちゃうだろうけど

私のように下手っぴが何とか格好をつけるためには、端や角が大事みたい。

海苔の四つの端ギリギリまで寿司飯を伸ばしきらず、ほんの少し残しながら

角が丸くならないよう、きっちり寿司飯を置くと綺麗に巻けるようだ。


『具を置く』


①広げた寿司飯全体にゴマをふり、半分より手前に、まず卵を置く

(焼いた卵はしっかりして角張っているのでズレにくいため

先に置くと他の具を受け止めてベースになってくれる)

②キュウリ、カニカマ、タクアンを並べ、また卵、キュウリを置く


★手前から巻き簀ごと持ち上げ、ゆっくりと締めながら巻いていく

これ、お見せできたらいいんだけど、動画じゃないと無理。

緊張すると急いでしまうけど、少し巻き込んでは両手で全体を締め

また少し巻き込んでは締め…を繰り返していると、一周回る。

一周回って円筒形になった寿司を仕上げに締めて終了。




中身がはみ出そうがバラバラになろうが、どんどんやっていたら慣れるので

果敢にチャレンジしていただきたい。

慣れないうちは具を単品か少なめにして、細めの巻き寿司ならぬ

渦巻き寿司を目指すと上達が早いと思います。
コメント (7)
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