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手抜き料理・夏メシpart2

2022年08月12日 08時29分43秒 | 手抜き料理
前の記事のコメント欄で、しおやさんが私の料理を

「健康的な家庭料理」と言ってくださったのに気を良くしていたら

まえこさん、Reiさんも楽しんでくださっているご様子で

優しいお褒めの言葉をいただいた。

そこで、夏メシ第二弾をご披露したい。


とはいえ私の言うところの夏メシは

旬の食材を使った、いかにも夏らしいものではない。

暑い時期、作り手にあんまり負担のかからない料理のことだ。


そりゃ夏だもの、オクラ、大葉、トマト、キュウリなど

旬の夏野菜も使うし、ソウメンも茹でる。

冷たい物ばっかりじゃあナンだから、餃子も作るし肉も焼く。

近所でよく頂くズッキーニも、パスタやスープ、アヒージョに入れたり

縦半分に切って中身をくり抜き、本体ごとグラタンにする。


だけどズッキーニ、敵。

近年、夏野菜としてポピュラーになったこいつの料理には

常に熱地獄が付きまとう。


しかし、汗をかこうが時間をかけようが

保守派の家族はズッキーニの料理をメインと認めない。

夏野菜の新顔を怪しんでいるのだ。

生でもいいだの、サッとレンジや湯通しでいいとも言うけど

ただでさえ怪しいヤツに生々しく自己主張されたんじゃあ

ますます食べん。

つまり別の料理を作る必要が生じるため

努力に見合う成果は得られない、私にとっては徒労の食材だ。


しかし憎んでばかりはいられない。

家庭菜園でズッキーニを作るのは簡単らしく、さりとて植えた張本人も

そんなにたくさんは食べられなくて持て余すようで

夏になると必ずもらうから、料理はしなきゃならない。

だから、一番簡単に作れて食べやすいズッキーニ料理をご紹介しておこう。


『ズッキーニのカナッペ』

今はズッキーニが無いので写真を載せられないが

実物をお目にかけるまでもないほど簡単。

けっこう美味しいので、ズッキーニの始末に困った時は

トライしてほしい。


①小皿にマヨネーズをモッコリ絞り出し、醤油を少し垂らして混ぜておく

(醤油が多いとマヨネーズが緩くなるので少しでいい)

②生のズッキーニを厚さ5ミリ前後にスライスし

1枚ずつマヨネーズ醤油を塗る

③魚焼き用グリルか

アルミホイルを敷いたオーブントースターに1枚ずつ並べ

マヨネーズ醤油に焦げ目がつく程度に焼く

以上。



ズッキーニの話はこれぐらいにして

作り手の負担が少なく、家族が喜ぶ夏メシといえば

うちの場合、昼ごはんによく作る『ニンニクめし』



①バターをたっぷりめに落としたフライパンに

スライスしたニンニクを3〜4かけ入れ、軽く炒める

②そこにごはんを入れ、たっぷりめに塩コショウして炒めながら混ぜ合わせる

③仕上げに醤油を回しかけ、あればパセリのみじん切りを振って出来上がり。


ごはん炒める系は、確かに暑い。

が、材料が少ないため、準備に費やす時間と炒める時間はかなり短くなる。

男は単純だから、ニンニクが入っていればスタミナがつくと思い込んでいるので

これを作ると喜び、コツやひと手間といった面倒くさそうなことにも無縁。

保温した白いごはんが長持ちしない夏は、残りごはんの処理にも便利だ。

これらの長所を取り揃えながら、けっこう美味しいとなれば

少しの我慢で大きな成果が得られる一品であることは間違いない。


このニンニクめしに顆粒の鶏ガラスープかヒガシマル・ラーメンスープの素

あるいはワンタンスープの素に

チンゲン菜やモヤシなんかの野菜をテキトーに入れて味を決め

溶き卵を加えたスープを添える。

他にあればモズク酢や冷奴など、適当な副菜を足せば

一食としての役目を立派にはたす。

匂いが気になれば、夜にどうぞ。


このニンニクめし、元は夫家の伝統料理。

ステーキを焼いた後、フライパンに残った脂に牛脂を足して作っていた。

ステーキハウスでよく出るやつよ。

が、ステーキの脂を待つよりバターでいいじゃん、と思い

今はバターで気軽に作っている。



『ひじき煮』


これも夏メシと呼ぶには、あまりにも平凡。

が、私の持つ夏メシの概念には、ちゃんと添っている。

なぜなら常備菜としてレギュラー的地位を確立しているひじき煮だが

前にご紹介した高野豆腐の煮物と同様

冷蔵庫から出した時の温め直しがいらない。

むしろ温め直すと海藻の匂いが出て、まずくなる。


つまり酢の物などとは違って火を通した料理でありながら

冷たいままに美味しく食せる数少ない一品であり

夏にぴったりではないか、というのが私の主張。

さらに温め直しのいらない常備菜は、家族の人数が多く

各自の食事時間がまちまちの家庭で台所を預かる私にとって

けっこう大きい手抜きとなる。


①乾燥ひじき1袋(うちは2袋だけど)をたっぷりの水に浸し

10分ほどして膨らんだらザルで2〜3回こして洗い、水を切っておく

②戻している間に人参半分(うちは1本だけど)を細切りにする

③炒め物ができる鍋か深めのフライパンにゴマ油を少々と

細切りにした人参を入れて点火、サッと炒める

★材料を入れてから点火する調理法は

近年『コールドスタート』と呼ばれて話題になっている。

中華と違い、和食はコールドスタートに適しているものが多い。

何でもかんでも鍋をわざわざ熱々にしてから材料を入れる従来のやり方では

ガス供給会社の思うツボ。

カラ鍋を不必要に熱してガスを浪費する行為もさることながら

室温の上昇にも繋がるため、クーラーはフルパワーとなり

電力供給会社の思うツボ。

結果的に光熱費は、ダブル無駄遣いになる。


④人参を炒めたら、水切りしたひじきを入れ、サッと炒める

(炒め過ぎたらひじきがくちゃくちゃになるので、人参となじませる程度)

⑤出汁、あるいは水と顆粒ダシをひじきが隠れきらない程度に少し入れる

(ひじき1袋なら80CCぐらい、2袋なら倍じゃないよ、120CCぐらい。

たいていの料理は、材料が倍だから水も倍と考えたら失敗する。

材料が倍ということは、材料から出る水分も倍だから)

⑥砂糖、醤油、ミリンで好みの味付けをしたら

汁気がわずかに残るまで煮詰める

以上。


今回は油揚げも少し入っている。

人参の赤があるのだから、インゲンかアスパラで緑を添えたいところだが

ここに緑を入れたら、家族はなぜか食べる量が減る。

うちの男どもは、黒と緑の組み合わせが苦手らしい。

一度、人参が無い時にインゲンだけ入れたら、手をつけなかった。


ところで、ひじき煮を美味しく作りたければ

昆布とカツオ節で、出汁をちゃんと出すのが一番てっとり早い。

私は朝の味噌汁を作る時、出汁を多めに作って取り置きしておく。

他の料理にも使えて、かなり便利。


ただし翌日まで置くと冷蔵庫に入れても味が落ちるので、その日に使い切る。

使い切ろうとしたら、つい料理の品数…

特に野菜を使ったヘルシー系の料理が増えるという逆転の発想で

料理の苦労が多少減る現象も時に起こる。


昆布とカツオ節なんて大変じゃん…と思わなくて大丈夫。

だって、私がするのよ?

手抜きに決まっとるじゃんか。

①鍋にポットの熱湯をザ〜

②顆粒の昆布ダシ、または液体の昆布ダシをテキトーに入れる

③味噌こし(味噌をこす、網に持ち手が付いたやつ)を鍋に突っ込み

カツオ節をひとつかみ入れて1分放置

④味噌こしの中のカツオ節をカレースプーンで絞りながら鍋の外に出し、捨てる

以上。


これで十分、香り高くて美味しい出汁が取れる。

急に出汁が必要になった時も、すぐ取れる。

火を使わないので、台所は暑くならない。

料理屋じゃないんだから、クッキングペーパーでこさなくていい。

カツオ節から出汁が出るのを待つ1分は、味噌汁の豆腐なんかを切るのに使う。

忙しければ1分待たなくても、スプーンでクルクル混ぜて絞るだけでもいい。

出汁取りに使った味噌こしとスプーンは洗わずに

そのまま味噌汁の味噌を溶くために使う。

けっこう利点があると思わない?


出汁に凝ったらお金かかるだろうって?ハハハ!

7袋で合計56グラム・108円の顆粒昆布ダシを月に2パック

一袋80グラム入り・298円のカツオ節を月に3パックよ。

これで料理が格段に美味しくなれば、幸せじゃん。

スーパーで普通に売ってるカツオ風味のダシの素も、けっこう高いよ。


他に使うのは1リットル・780円の液体昆布ダシだけど

ちょっとずつ、もう何ヶ月使ってるかしらん。

もちろん、本物の出し昆布を使うこともある。

出汁を使い分ける暮らし、私にはわりと楽しい。


え?出汁のことはもういいから、他の手抜き料理をしゃべれって?

じゃあ、究極のを紹介するわよ。

『とろろ昆布の吸い物』



①汁わんに市販のとろろ昆布とカツオ節を入れ、熱湯をかける


②醤油、または市販のダシ醤油や麺つゆで好みの味を付け、混ぜて食べる

以上。


今回はネギなんぞ置いてみたが、ミョウガや三つ葉でもいいし

もちろん何も散らさなくてもいい。

とろろ昆布とカツオ節から良い出汁が出て、意外に美味しい。


実はこれ、義母ヨシコの得意料理…?

彼女、昔からしょっちゅうやってる。

私も加齢と共に好きになった。


ごはん作りたくない時って、疲れてる時なの。

やる気が起きなくてだるい時…

お腹空いてるのに食欲が無い時…

クーラーで身体が冷えてる時…

熱々のこれ、飲んでみ。

ミネラルや食物繊維と共に、ヨシコの生命力と私の図々しさが

たちどころに注入されるわよ。

暑い夏を一緒に乗り切りましょうね!

あ、とろろ昆布は味噌汁に入れても美味しいです。
コメント (8)
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