殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

家人間(いえにんげん)

2020年05月06日 08時58分15秒 | みりこんぐらし
緊急事態宣言出令中のゴールデンウィークも

過ぎ去ろうとしています。

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?


私の暮らす田舎町は、閑散がノーマルだし

うちには姑がいるので

外出を始めとする生活全般において

常に規制がかかっているみたいなもの。

今さらどうってことはない。

だから、いつもと変わらずマイペースで暮らしている。


それでも世の中の変化は感じる。

まず新聞が薄くなり、折り込みチラシも1枚か2枚になった。

新聞が薄いのは

お出かけ情報などの記事が無くなったのもあろうが

新聞広告が減ったのが最大の要因。

何だか寂しいような気は…しない。

今まで、広告の出し過ぎだったんとちゃうんか。


中国に工場を持つ、製造業の友人知人たちは頭を抱えていたが

我々のようなド庶民に何かできようはずもなく

この頃は連絡も来なくなった。

人件費や物価が安いからと、猫も杓子も中国工場を建設し

彼らも当時は「中国進出」と意気揚々であったが

あれは本当に進出だったのだろうか。

あの巨大な国に飲み込まれ、滋養となったのではなかろうか。

もう中国とは決別する時期が来ているんじゃないのか。

その機が熟したのではないのか。


観光も大打撃だというが、そりゃ当たり前だろう。

観光は、すでにある物を見せるのだから

元手があまりかからない。

大きな収入源の無い地方は

こぞって外国人観光客の呼び込みに精を出した。

彼らは宿泊するし、お土産の買いっぷりも違うしで

落とすお金が大きいからだ。


が、私は「インバウンド」という耳新しい言葉を

得意顔で連発する議員さんや知事さん、市長さんを見ながら

思っていた。

何がインバウンドだ…

正社員と同じに働いても正規雇用の望みは無く

生活が苦しくて旅行どころじゃない日本の若者が

たくさんいるんだよ…

外国からのお客さんを待つのもいいけど

先に日本人のその子らを

たまには旅行できるようにしてやってちょうだいよ…。


思い起こせば2003年の小泉政権時代。

内閣府特命担当大臣…選挙で国会議員になった人ではない…

として怪しげな経済学者・竹中平蔵氏が

経済担当大臣になった時から、日本はこうなった。


彼は日本の企業から正社員を無くせばいいと豪語し

正社員を減らして

派遣や契約社員を増やすことに血道をあげる。

経済学者に経営者、大学教授までやっているとなれば

ゼニの道に精通していると思い込まれ

肩書だけは一流の彼を皆が信じてしまった。


人件費がおおっぴらに削減できれば

大企業は喜んで献金が増え、政治家は嬉しい。

けれども庶民は置き去り。

少子化の原因はこれだと言っても、過言ではない。

食べるのがやっとで将来への希望を持てない若者の増加は

結婚や出産の大きなブレーキとなった。


竹中氏を大臣に任命して好き放題をさせた小泉さんも

同罪である。

任命責任を問うならば、フリフリドレスの防衛大臣や

失言大臣を任命した現首相より先に、小泉さんだ。


さて、タイトルの「家人間」は

仲良しの同級生女子5人で結成する

通称「5人会」の一人、マミちゃんの名言。

洋品店を経営するマミちゃんの趣味は

旅行と歌舞伎見物と食べ歩きで

暇さえあれば店を閉めてどこかに出かけている。

主な同行者は彼女の娘か妹で、どちらも独身。

身軽な女家族がいると、フットワークが軽くなるようだ。


けれども一昨年の7月に起きた西日本豪雨の際

道路が寸断されて、マミちゃんは外出ができなくなった。

「ずっと家に居たら頭が変になりそう!

私、やっぱり家人間じゃないわ」

マミちゃんは3日で音を上げ、LINEでそうつぶやいた。

これを見た私は、自分が家人間だと知った。

外に出なくても苦にならないのは、家人間の証明であろう。


引きこもりじゃないので、外に出たくないわけではない。

が、出て遊んだら、留守中の用事が溜まるのが悩ましいところ。

帰宅後の忙しさを考えると、出かける回数は自然に減ってしまう。


仕事にはたまに出るが、こっちはもっと厄介だ。

「会社、行ってくるね」

出る時は姑に言うが、これを言うと彼女は機嫌が悪くなる。

その昔、そう言って会社へ行っていたのは彼女の娘だった。

立場が変わったことを思い知らされ、心が乱れるらしい。


とまあ、どうやっても面倒くさいので

家人間でいるほうが安全。

ということで普段から、買い物は主に生協の宅配と

週に2回来る魚屋さん頼りで

足りない物や宅配では入手できない物を補充するために

スーパーへ行っていた。


ところがこの3月、魚屋さんのご主人が亡くなってしまった。

家に居ながら鮮魚を買うという習慣は終わる。

ガ~ン!


生協の方もこのところ、欠品や購入数の制限が増えてきた。

外出自粛のため注文が殺到しているそうで

特に冷凍食品は1個ずつしか買えない。

冷凍食品というと

チンしてすぐ食べられる物を想像するかもしれないが

生協は肉や魚も冷凍だ。


冷凍した肉や魚はあんまり買わないが

国産冷凍ミンチと、ノルウェーだかの塩サバ

冷凍シシャモはおいしいと思っているので

1袋しか買えないとなると献立に支障をきたす。

5人の大人の胃袋を満たすには足りないのだ。

よって、コロナ前よりも買い物に出かける機会が増えてしまった。

どういうことだ。
コメント (8)
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