みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

サイトカインストーム&ワクチン神話

2020-07-05 10:08:54 | 健康・病気
新型コロナ(covid-19)に恐怖を感じる理由の一つは、突如として重症し呼吸困難に陥ることだ。
この突如とした重症化について、5/28付【日本医師会covid-19有識者会議】のサイトに平野俊夫(1947~ )氏が論述されている。医学にも生物学にも疎い私には難解な箇所もあるが、私なりの理解に基づいて、以下を記す。

感染者の免疫システムがウィルスを排除できない間に、ウィルス感染による細胞死が進む。大量の死細胞から放出されるダメージ関連分子が発端となって、炎症性のサイトカイン(細胞から分泌される生理活性タンパク質)などが大量に生じ、サイトカインストーム(免疫システムの暴走)に至る。

covid-19に見られる急性呼吸促迫症候群(ARDS)は、サイトカインストームにより生ずると考えられる。
感染者の約20%が重症の肺炎になり、このうち約30%は致死的な急性呼吸促迫症候群(ARDS)となる。



新型コロナへの対抗策の決め手として、ワクチンの開発・実用化が期待されている。私も、「ワクチンさえ出来れば・・・1年か2年か、それまでの辛抱だ」と思っていた。ところが・・・

ワクチンは確かに抗体を作ることが出来る。だがその抗体がサイトカインストームの引き金になる怖れがあるというのだ。
6/24付のutube【ワクチン神話を疑え!~SARSで17年ワクチンができないわけ】で、児玉龍彦先生が警告されている。

ワクチンによる効果は、自然の免疫システムとは異なり、特定の抗原(ウィルス等)への抗体を多量に作らせる。ところが新型コロナウィルスは変異が非常に速い。変異で抗原が変わると抗体の機能が低下し、抗体依存性感染増強(Antiboy Dependent Enhancement 略してADE)という状態になり、免疫細胞を刺激してサイトカインストームを起こす。

過去にはメキシコでデング熱のワクチンが重症化を引き起こし、2018年にWHOが危険を指摘した経緯がある。
SARSのワクチンが17年経っても出来ないのは、ADEの問題があるからだ。


新型コロナ対策の決め手としてワクチンの開発・実用化が期待されている。私も「ワクチンさえ出来れば・・・ あと1年が2年か、それまで辛抱すれば・・・」と思っていた。しかし新型コロナのワクチンの開発・実用化は、不可能とは言えないが相当に困難な道のりのようだ。

「新しい生活様式」とか言って洒落て済む場合ではない。
人様の細胞へ易々と潜り込んだり、次々に変異して自己(?)を変えていったり、新型コロナウィルスは実に「自由」な存在だ。この自由なウィルスには、人間は頭
を下げて、自己に囚われている身を反省すべきかも知れない。