「パンク」という概念は
精神性とファッション性が強いよな・・・・・・と、ふと思った。
何と言うか、
例えば、ロンドン・パンクの基本的なメッセージ(というか、アティテュード)は、
髪を切れ、化粧を落とせ、常識を破れ、
誰にだってバンドはやれる、複雑化したテクニック至上主義(もしくは権威主義)の、
過去のロックはファックオフ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というようなモノであったはずだ。
それは、停滞して汚濁して腐臭を放っていた当時の「社会」と「ロック文化」への反逆であった。
それが、「精神性」。
もうひとつの「ファッション性」については、言わずもがな・・であろうと思うのだが、
マルコム・マクラレンと(まだ無名の)ヴィヴィアン・ウェストウッドのブテイック「SEX」の常連であったピストルズのメンバーたち、
そしてよく「精神性」で語られるクラッシュも、実はすごい(過激な)お洒落。
ロンドンのパンク・バンド達がライダーズの革ジャンを好んで着てるのはやはり、
NYパンクの、ラモーンズからの流れ・・・であろう。
でも、面白いのは、ラモーンズは堂々と長髪なんだよね。
大体が、ロンドン・パンク以前の、NYパンクって呼ばれてるムーヴメントは、
アート系の大学生とかが関わった、ストリートからの「自然発生的」なものだったから、
全然、パターン化されていない。雑多、の一言に尽きる。
俺の信奉する テレヴィジョン なんか服装は・・・・シックだが普段着だ。
トーキング・ヘッズなんか、ただの大学生だ。
ブロンディなんか、飲み屋の可愛い、ケバい姉ちゃんだ。
NYドールズに至っては・・・・・グラム・ロッカーだ。
後発の、ロンドン・パンクがお手本にした(というか、マルコム・マクラレンがパクった)のは
リチャード・ヘル(彼が初期テレヴィジョンのメンバーだったのはあまりにも有名)のセンスと服装だった。
オレンジジュースで立てた短めの髪の毛、わざと破ったTシャツ、それを留めた安全ピン。
当時、いかにキテレツであったであろう。
それプラス、ラモーンズのライダーズ革ジャンと、ヒザ抜けジーンズ。
それでパンク・ロック・ファッションの大まかな原型は、出来たも同然であったろう。
しかし、そういえば
NYパンクにはあまり、「精神性」みたいなモノが見当たらないな。
それはそれで、その方が「風通しがいい」ような気が、する。
それにつけてもライダーズ革ジャンの美しさよ。
いや、もう本当に・・・・・・・・・・最高だよね。
イラストは、少女漫画風・オリジナル・パンクス。
イメージはザ・クラッシュの、ポール・シムノン・・・プラス、リチャード・ヘル。
作画はアタクシ、片山道子(俺の画風は、(「綿の国星」の)大島弓子の影響を受けている)。