あのさ。
何か笑っちゃうよな、そう思わないか?
別に大したことでもないけど、
”君らしい”って言えば”君らしい”ことこの上ない。
でも大体ね、
俺は君のことなんてわかりゃしないんだぜ?
まあいいや、でもなんか奇妙に
心に引っ掛かるものがあるね、
それだけは認めざるを得ない。
どうしてこうなったかって言うと、
結局は”それ”のせいだから。
”それ”を何て呼んでもかまわないけど、
俺たちが持て余していた、
いつでも俺達を動かしてきた「何か」。
それがある限り、
俺達は何も変わりはしないんだ、と思うよ。
それにしても
心の中のことを上手く伝える ってのは
いくつになっても難しいね。
人間ってのはきっといつの日にか
自分が抱えてる矛盾に飲み込まれてしまうのかな、
なんてことを思ったよ。
ずいぶん永く会ってないなあ、そういえば。
手紙は今日中に投函する。
まあとにかく、元気そうで何よりだよ。
またね。