まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

執念あふれるプレーもあれば、気のないエラーもあり・・

2019年07月06日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

6日、神戸でのバファローズ対ホークス戦をテレビ桟敷にて観戦。

今季はここまでバファローズの2勝10敗、だったかな。1試合1試合は善戦をしているのだが、一つのプレーが明暗を分ける試合が多い印象である。

この試合もそんな感じ。ホークスにリードを許す展開も、佐野のプロ1号3ラン、必死の継投、マレーロの勝ち越しタイムリーで5対4と逆転。

しかし8回、ベテランの安達が高いバウンドのゴロにタイミングを合わせられずエラー。この直後に松田熱男に連夜となる2ランを浴びてまたも逆転を許す。中継でも安達へのキツい野次の声を拾っていたが、ホンマ、ベテランがああいうことではね・・・(照明が目に入ったらしいが)。

敗れはしたが明日につながるかというのが福田のプレー。モイネロから頭部にまともに死球をくらった。よけ方が良かったのか倒れることもなく、いったんベンチに下がったがそのまま登場。そして次打者の初球で二塁へのヘッドスライディング。

最終回も二死から宗がレフトへのヒット。ここで果敢に二塁を狙ってセーフ。抑えの甲斐野相手にサヨナラのランナーまで出したが、あと一歩及ばなかった。

これでホークスが連勝を9に伸ばし、バファローズは自力優勝が消滅。まあ、この成績なので自力優勝消滅も「ああそうですか」くらいのものだが、まだまだ2位以下は混戦である。終盤の執念あるプレー、本当はそこで得点につなげなければならないのだが、明日以降にまだまだ希望を持ちたいと思う。

それにしても、ベテラン野手はもうアカンね・・・・。

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参議院議員選挙公示

2019年07月04日 | ブログ

令和最初の全国的な国政選挙となる参議院議員選挙が公示された。

消費増税、外交問題、年金・社会保障問題、憲法改正・・・ニュースではさまざまなことが流れているのだが、どうも盛り上がりに欠けるように思う。これが衆参ダブル選挙なら政権選択の意味合いも含まれてもう少し注目されたのだろうが、今の与野党の力関係や顔ぶれを見ると、今回の参議院選挙で何か大きなことが起こるとは考えにくい。

選挙よりも目の前の自然災害への対策ではないか?・・・というのは簡単だが。

さて参議院議員選挙といえば、毎回いわゆる「諸派」の立候補が活発になる。それがもっとも賑やかだったのが、「政治改革」というのがブームになった1989年、今からちょうど30年前の選挙ではなかったかと思う。アントニオ猪木が「スポーツ平和党」を結成して自身が初当選したのもその選挙だし(その猪木議員はその後政党を転々としたが、今回の選挙は不出馬で政界引退)、他にもさまざまな変わった名前の政党が名乗りを上げた。政見放送や選挙公報にも変わったのがあったよなと、当時高校生で選挙権がなかった私も面白がっていたのを覚えている。

それから30年経った今回の参議院議員選挙だが、立候補要件が厳しくなったこともあってか、そうした「諸派」の数も減った。ただその中でネット上を中心に注目されているのが「れいわ新選組」と「NHKから国民を守る党」ではないかと思う。

そしてこの二つの団体の中で政策をあることに特化しているのが「N国」である。その政策というのが、NHKの受信料制度改革と、NHK放送のスクランブル化という。こうした主張の背景や、なぜこうした団体が注目されるようになったかについてはさまざまな記事をご覧いただくとして、世の中の一定以上の「声」が「N国」を成立させ、地方選挙でも当選者を出し、今回初めて国政選挙に臨むことになったのも事実である。

こうした団体も含めて立候補した今回の参議院議員選挙。そのNHKのニュースでもトップで取り上げられたが、「N国」の候補者が立候補した選挙区全体の話題としながらもきちんと公平に取り上げ、NHKにとしては決して受け入れられない主張も字幕ながら流したというのが面白い。民放なら都合の悪いことは「報道しない自由」を行使していくらでも編集、カットできるが、表向きそれが難しいのがNHK。

NHKを批判する政治団体の主張もわずかながらきちんと流すNHK。所詮少数意見だからという余裕もあるのだろうが、さすがは皆様の「公共放送」である。

まあ選挙結果はどうなるかだが、ともかく皆さん「2票」を入れて少しでも政治への影響力を見せましょうよ・・・・。

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第8番「室生寺」~西国四十九薬師めぐり・2(女人高野で大汗かく、仕上げのビールは天山閣)

2019年07月03日 | 西国四十九薬師

令和のはじめとともに発願した西国四十九薬師めぐり。最初に第1番の薬師寺にお参りしてから1ヶ月が経ち、そろそろということでくじ引きとサイコロの出目で決まった次の札所に向かう。出たのは室生寺で、これも国宝を有する名高い寺院である。

6月29日、この週末は九州を中心に強い雨となった。関西も雨の予報だったが、室生寺は雨も似合うかと勝手に解釈して、この日に出かけることにした。午前は所用があり昼前の出発となったが、何とか天気は持ちそうだ。蒸し暑いが、雲の間から青空も見えるようになった。

急行で室生口大野に到着。数人の下車があり、駅前へと続く階段を下りる。ちょうどあじさいも咲いている。

室生寺には1時間に一本バスが出ている。この日は運行がなかったが、春と秋には長谷寺との直通バスが出ている。以前、西国の長谷寺との組み合わせで室生寺に来た時に乗ったことがある。

バスは途中、磨崖仏で知られる大野寺を経由するが、道路が工事中ということで迂回して室生寺に直接向かう。室生川に沿って走り、駅から15分ほどでバス停に到着した。名物のよもぎ餅の売り声もかかるが、そのまま朱塗りの太鼓橋まで向かう。

女人高野室生寺の石標が立つ。その横にあるのが老舗旅館の橋本屋。多くの文人墨客が利用したが、中でも写真家の土門拳は室生寺撮影の常宿として数十年愛用した。四季の室生寺の姿を写真に残したが、その中で雪景色だけは撮影する機会に巡りあわなかったそうである。そして40年目にしてようやくその機を得た。その時は橋本屋の女将さんも土門拳と一瞬に我が事のように喜んだそうだ。室生寺が全国的にも知られるのはもちろん歴史や仏像、建物によるところが多いが、土門拳が愛でた対象としての写真によるところもあるのではないか。

また、五木寛之の『百寺巡礼』も室生寺から始まっている。室生寺は、長年女人禁制だった高野山に対して、女性の参詣を受け入れていたことから「女人高野」と呼ばれた歴史があるが、五木寛之はこの寺に女性のたくましさのようなものを感じたと記している。また『女人高野』という演歌の詞も書いている。百の寺を回るにあたりその「1番札所」にするくらい、強い思い入れもあるだろう。

受付で拝観料を支払い境内に入る。正面には新しい納経所とお手洗いができていて、一方右手の仁王門が修復中で足場が組まれている。室生寺といえば1998年の台風による倒木で五重塔の屋根が押し潰され、後に復興のが今でも紹介されているが、寺全体も後世にその姿を留めるためにさまざまな修復が行われている。

仁王門をくぐったところのバン字池の上にはモリアオガエルの卵が孵化を待っている。雨が降ると泡が溶け崩れて池に落ちるのだという。その前に目立ちすぎて襲われやしないかが心配だが。

鎧坂の石段を上り、弥勒堂、そして金堂に出る。現在東京国立博物館で「奈良大和四寺のみほとけ」展が開かれていて、長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文殊院から仏像が出展されている。室生寺からの出展は弥勒堂の釈迦如来、金堂の十一面観音(いずれも国宝)、十二神将の一部である。

金堂の外側の廊下に出る。春と秋の特別拝観中は外陣まで入ることができるが、それ以外は廊下から中をのぞく形だ。金堂の本尊は釈迦如来で、両脇に文殊菩薩、薬師如来が祀られている。この薬師如来が、私が巡拝する西国四十九薬師の本尊だが、薬師寺では中央にデンと構えていたのが、室生寺では他の仏像が主力のためやや影が薄いようだ(いやこれも国の重要文化財で、平安時代の作品だが、元はどこか別のお堂に祀られていたのではないかとされている)。他の参詣者もいるが、外側の廊下に立ってのお勤めとする。

さらに石段を上ると本堂。河内長野の観心寺、西宮の神呪寺とともに日本三如意輪観音の一つと紹介されている。また「日本三大」などと書くとあちこちから異説が飛んできそうだが、少なくともネット検索ではおおむね異論もなくこの三体で収まっているようだ。

本堂に着いたので室生寺の歴史にも触れてみる。奈良時代の末期、興福寺の賢璟(けんきょう・けんけい)により建立されたとあるが、元々このあたりは洞穴が多く、龍神の棲み家としての信仰があり、山岳修行の場でもあった。長く興福寺の末寺だったが江戸中期に真言宗の寺院になった。徳川綱吉の母・桂昌院も多額の寄進をしてお堂の修復に寄与したという。

そして室生寺のシンボルといえる五重塔。元々の建立は800年頃とされている。屋根や部材は後に修復されたもので、近年では先に触れた台風被害からの修復だが、心柱は建立当時のものがそのまま使われているそうだ。この芯の強さ、女人高野として女性の内面の強さにもつながるのではないかと言われている。

ここまで来れば室生寺の主要な伽藍は回った形なので引き返してもよいのだが、多くの参詣者はこの先の奥の院を目指す。室生寺の石段は700段とされていて、この数は仁王門から奥の院までの数である。だから五重塔までいくらかは上っているが、他の寺に比しても難所とされている。

この日は雨は降らないものの湿度が高く、またこれからの本格的な暑さにようやく体が反応したのか、気温以上に暑さを感じた。汗もダラダラ出てくる。そんな中、日陰もたいして涼しくないなと思いつつ石段を上がる。

室生寺の石段が難所とされているのは、途中踊り場もなくまっすぐに石段が続いているのと、一段一段の奥行きが狭いことからだろう。ゴールの奥の院は見えているが、人によっては垂直に上るように見えるかもしれない。

たっぷり汗はかいたが、五重塔から10分かからずに奥の院まで来た。やれやれ。

ここに弘法大師を祀る御影堂があり、もう一度お勤めとする。

奥の院は常燈堂という位牌堂があり、室生寺で先祖供養となるとここの受け持ちのようだ。この日も法事があったようで常燈堂から喪服姿の参列者が出てきた。石段を特に苦にせず下りる人もいるが、お年寄りには結構キツイ。サポートのために下から上がって来た人もいる。何もこんな山奥に位牌を置くこともなかろうに・・と勝手に思うが、そこは弘法大師の近くに、あるいは女人高野だからということで供養する、されることが受け継がれているのだろう。

別に急ぐわけではないが下りもスムーズに来て、新たな建物の納経所に向かう。前回、長谷寺との組み合わせで訪ねた時は朱印をいただくこともなかったが、今回いただくのは釈迦如来や日本三如意輪観音ではなく、あくまで西国四十九薬師としての薬師如来。これはこれで間違いではない。

この後だが、バスの発車が近いということで門前の通りのよもぎ餅その他はパスしてバスに乗る。どうせ汗ダクだしちょっと駆け足の室生寺詣でだったが、まあいいかなと・・・。

・・ここまで来て、西国四十九薬師めぐりの次の札所がどこかに触れていないのに気づいた。実はくじ引きとサイコロは、奥の院から下りて来た後の金堂前で済ませている。その選択肢は・・・

1.河南町(弘川寺)

2.名張(弥勒寺)

3.橿原(久米寺)

4.池田(久安寺)

5.三井寺(水観寺)

6.三重(石薬師寺、四天王寺)

この中で出たのが「6」。ありゃ、いきなり三重県か。

まあ石薬師(鈴鹿市)、津となると宿泊はしなくてもちょっとした日帰り旅行である。津も列車では何度も通過しているが町を訪ねたことがないので、それも含めてどう回るか。ただ、「日帰り旅行」と書いたが、私のスケジュール次第では他のスポットと組み合わせて1泊旅行にするのも面白いかと思う。

駅まで戻り、上本町行きの急行に乗車。そのまま終点まで乗った。汗をかいたので帰りに一杯・・と入ったのは、「日本一長いカウンター居酒屋」の天山閣ハイハイ横丁。もっともこの時間は長いカウンターの半分しか開けていなかったが、G20サミットにともなう警備の期間中だからか人出も少なく、落ち着いてノドを潤すことができた・・・。

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お前が打たなきゃ誰が打つ

2019年07月02日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
先日、バファローズとドラゴンズの間で3対2プラス金銭トレードの発表があった。バファローズの松葉、武田とドラゴンズの松井雅、松井佑、そしてモヤという顔ぶれ。

トレードは当然両チームの思惑があってのことだが、バファローズのほうが積極的に話を持ちかけた、というのが大筋の見方のようだ。第2捕手の位置付けだった伏見の故障、薬物違反でメネセスが契約解除、後は右の野手の物足りなさ・・という事情。一方のドラゴンズは左の先発不足の一方で捕手、外国人の頭数はいて出場機会をということのようだ(背後には人間関係も含めたいろいろ事情があるのだろうが)。

モヤについては移籍の経緯からあのブライアントの再来を期待する声もある。私もそうであればいいなと思うが、今のバファローズの監督、コーチで大丈夫かなという不安がある。ブライアントの時は仰木監督が「三振してもかまわないからフルスイングしろ」と、本人の個性、長所を尊重するスタイルだったし、また中西太コーチが日本流の間の取り方を教えたという。さて、今の首脳陣はどう使うか。

もちろん他の4選手も新たなチームに期待されてのことで、活躍してほしい。

さてドラゴンズといえば、「お前が打たなきゃ誰が打つ」というのが問題になっているそうだ。実際の打線が、というより応援歌・チャンステーマの歌詞のことである。ピンクレディーの「サウスポー」の替え歌で、私もテレビでたまに耳にしてもよく雰囲気に合っていると思う。

それがドラゴンズの与田監督が「『お前』とは選手に失礼だ」として、それを受けた応援団が曲の使用を自粛することになった。シーズン前ならわからないでもないが、なぜこのタイミングなのだろうか。

歌詞に「お前」が出る応援歌はドラゴンズに限らずいろいろあるだろう。かつての近鉄バファローズの選手応援歌にも見られる(私が好きだったのは外国人打者応援歌の「敵を打ち抜くお前のパワーを見せてやれ」、ですな)。決して選手をリスペクトしていないわけではないのだが・・。

現役時代剛球でファンをうならせた与田監督が今さら「お前」という単語に注文をつけるのも不自然で、本当は別の理由があるのだが誰かにそう言わされているとかあるのかな。先ほど近鉄のことも触れたが、そういえば今年は阿波野、村上という投打の人気者が与田監督の隣にいるではないか。この人たちの見解も聞いてみたいものだ。

今後ドラゴンズが敗けたとして、「チャンスにサウスポーが流せなかったから、お前が打たなきゃ誰が打つと叫べなかったから敗けた」と、責任転嫁されたりして。

また話がずれるが、「お前(ここはあなたでも貴様でもテメェでもユーでもいいが)が◯◯しなければ、誰が◯◯する?」という言い回しも、時代がかっているかもしれない。古文・漢文の「反語」の一種なのかな。そもそも、どういう意図があって使うのかな。文学専攻の大学生ならレポート1本くらい書けそうなネタだと思うが、どうだろうか。「お前が書かなきゃ誰が書く?」・・説得力ないな。

ともかく7月、ペナントレースも折り返し点に来るところで、新戦力の活躍を期待するものである。また事のついでに、肝心なところでの打撃が振るわないバファローズ打線には、タイトルのこの一節を激励の言葉にしよう・・・。
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