まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

「みまさかスローライフ」列車に乗りに行く~津山線・因美線

2022年11月22日 | 旅行記F・中国

11月6日、早朝の新幹線「のぞみ」の自由席にて広島から岡山に向かう。各地の札所めぐりが続く中、この日は純粋な乗り鉄(呑み鉄?)のお出かけである。

お目当ては、因美線を走る「みまさかスローライフ」。2007年に運転を開始し、その後、年に何回か走る臨時列車である。走行するのは因美線の津山~智頭間で、私も10年前だったか、乗車したことがある。ただその時は、車内に乗客があふれていて、途中の駅でもホームに人がごった返していただけに、「スローライフ」とは真逆のファーストな印象を持ったように思う。

この「みまさかスローライフ」、その年ごとに全席自由席だったり、全席指定席、あるいはその混合ということで運転されている。車両も当初はキハ58・キハ28が充当されていたが、同車両の引退後はキハ40・キハ47が担当し、それぞれ「ノスタルジー」塗装になったことで定着している。キハ47がかつての国鉄急行色をまとうようになり、また人気も出たようである。走行するのがほとんど津山市内ということで、津山の観光資源としてPRされている。

コロナ禍の影響で2020年からは運転見送りとなっていたが、2022年7月、因美線の開業90周年記念も兼ねて3年ぶりに運転された。その時は私の九州西国霊場めぐりとフレッシュオールスター観戦で長崎に出かけたので乗る機会はなかったが、今回、11月5日、6日の運転が決まり、スケジュールの都合で6日に狙いを定めて乗ることにした。

「みまさかスローライフ」は3両編成でいずれも指定席で運転とあるが、どの号車がキハ40(国鉄一般色)、キハ47(国鉄急行色)なのかはわからない。また、e5489や指定席券売機では窓側か通路側かの指定しかできない。だから、窓側指定で座席を割り当てられたとしても進行方向に対してどちら向きかわからない。「みまさかスローライフ」の走行写真や乗車記をネットで検索すると、車両外観の写真はいくらでも出てくるが、座席の情報についてはほとんど得られなかった。

また、これまで別の機会で「ノスタルジー」車両に乗ったので知っていたが、普段通勤通学用にも使用しているセミクロス車両のため、ボックス席ではなくロングシートに当たる可能性もある。まあ、それはそれでいいのだが、ロングシートで隣に知らん人と並ぶのも気持ちよいものではない(ロングシートなら、せめて2席を1人で使わせてほしい)。

結局、発券前にe5489の中で何回も指定と変更を繰り返し、少なくとも往復でキハ40一般色、キハ47急行色それぞれに乗車できる組み合わせで指定席を揃えた。前向きか後向きかは、現地での運に天を任せることにする。

・・・ということを「のぞみ」車内で振り返ったところで岡山に到着。まずは津山線で津山に向かう。

「みまさかスローライフ」の津山発は11時48分で、津山線の岡山9時47分発の快速「ことぶき(「Saku美Saku楽」を併結)が接続するのだが、それよりも1時間半ほど早い8時22分発の鈍行で早めに津山入りすることにした。

ちょうど朝の津山方面行きということで乗客も少なく、ボックス席を1人で占有することができる。そうなると前のシートに足を置いてゆったりしたくなる。また、後ろのボックスでは中年の4人組が朝から缶ビールなど開けている。会話の内容から「みまさかスローライフ」乗車ではなく、津山からバスに乗り継いでどこかに向かう様子だが、秋の行楽列車という感じがしてよろしい。こちらも十分「スローライフ」である。旭川の車窓や、沿線ののどかな景色を眺めながら北上する。

9時53分、津山に到着。早めに着いたのは、10月にも訪ねたばかりだが、先に「津山まなびの鉄道館」に立ち寄ってみようというものである。

扇形機関庫には往年の車両が並ぶ。転車台には10月に続いてDD13が搭載されている。また時間を区切っての転車台回転の実演があるようだ。

青空の下、車両もいい感じで日向ぼっこしているようだ。

その奥には津山線、因美線、姫新線の車両が留置されていて、その中に「みまさかスローライフ」の3両が出番を待っているところだ。これを見ると、智頭方から3号車、2号車、1号車と並んでいて、3号車・2号車がキハ47の急行色、1号車がキハ40の一般色である。私の指定席を見ると、行きが1号車、帰りが2号車で、行き帰りで両方の形式に乗ることになる。

なお、列車は智頭まで行くが、指定席の設定は手前の那岐までである。智頭まで行ってそのまま因美線の鳥取方面や智頭急行に乗り継ぐ人もいるだろうが、多くは那岐で降りてもらって、地元のおもてなしを楽しんでほしいという主旨のようだ(ちなみに、智頭まで行ったとしても10分ほどですぐ折り返しとなる)。

一通り見学を終え、駅前のコンビニで飲食物を仕入れて駅に戻る。ちょうど窓口にはこれから新規で指定席を購入するのか、あるいはe5489の引き換えかで行列ができているが、スマホで空席状況を見ると、それでも列車そのものは「○」と出ている。ただし窓側を指定しようとすると「×」表示となる。

駅に戻る間に移動したようで、改札口からホームを見ると入線しているので早速行ってみる。乗車するのはキハ40の一般色だが、幸い、進行方向の前向き窓側である。あとは、ボックス席にどのくらい相客が来るか(さすがに、1ボックスを占有とはいかないだろう)。

そのうち、岡山からの快速「ことぶき」も到着し、「みまさかスローライフ」に乗り継ぐ客もそこそこやって来た。

ボックス席には2~4名の乗車率で、私の割り当て席にも向かいに男性客が陣取った。本当は窓側の座席券を持っているのかもしれないが、結局は通路側に体を持ってきて、ボックスを対角線で使う形となった。時刻となり発車。ホームでは駅員、ギャラリーの見送りを受ける。

旭川を渡り、列車は姫新線との分岐である東津山で停車。早速ホーム、駅舎での撮影でホームが賑わう。先ほどの津山駅ではホームが工事中ということもあって撮影スペースが限られていたぶん、東津山では開放的に編成を眺めることができた。

姫新線の佐用からの列車が到着したのを受けて「みまさかスローライフ」も発車する。これから因美線に入り、列車自体は各駅に停車していく・・・。

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