まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

初夏のマツダスタジアムへ~広島対オリックス交流戦

2010年06月11日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

交流戦のオリックス・バファローズが好調だ。10日までを終えて14勝8敗と交流戦首位タイ。12日からの横浜2連戦の結果如何によっては、あの球団合併以来初めての「優勝」が転がり込む。ネット上、twitter上でもバファローズファンが早くも気勢を上げているところ。私も、13日の交流戦最終戦をナマ観戦する予定である。

その勢いを象徴しているのが、7日に福山で行われたカープ戦。21対10という、両チーム合わせて43安打(ちなみに、それまでの交流戦記録の42安打というのもこの両チームの対戦で、私は神戸でこの試合を目撃していた)、10者連続安打を記録した乱戦である。

Dscn0326 その前の試合となる6日のカープ戦観戦のために、日帰りでマツダスタジアムを訪れた。昨年のこのカードに続いての2回目のスタジアム訪問である・・・。

さてこの日午前中は宮島の厳島神社に参拝。ここでおみくじを引く。「宮島さんの神主がおみくじ引いて申すには、今日もカープが勝~ち勝~ち勝ち勝ち!」というのがカープ得点時の「宮島さん」(この碑が広島市中区のスポーツセンターの敷地内にある)であるが、果たしてこの日はどうなるのか、ファンとして気になるところである。

Dscn0294 さて宮島から松大フェリーで宮島口に戻り、今度は広電宮島線に乗ることに。5000系グリーンムーバーの最前列の席が空いており、ここを確保して路面電車の走りを楽しむ。

かつての生活圏内であった五日市、井口あたりの車窓も懐かしい。人生でもう一回くらい広島に住むことがあるかもしれないな・・・といろんなことを想像する。

Dscn0302 いつしか電車は西広島から市内区間に入る。さまざまな車種の路面電車とのすれ違いを楽しんだ後、宮島口から50分かかって原爆ドーム前へ。

Dscn0311 広島を訪れるからにはこの原爆ドームは欠かせない。広島に住んでいた時はそんなに意識していたわけではないのだが、その後東京、尼崎と住むようになり広島を訪れるようになってからというもの、「やはりここは広島のシンボルだな」と強く感じている。

Dscn0314 先日、この原爆ドームの周囲、今は平和公園となっている中島町の、「被爆前の町並み」を再現したCG映画が出来たというニュースを聞いた。かねて、「原爆ドームといっても町並みを含めて被爆前がどうだったのか、その比較がないと原爆の被害といってもピンと来ないのでは」という気持ちがあったのだが、最近では案内板でも「被爆前」「被爆後」の対比を示していたりして、その方面からのアプローチが充実してきているのを感じる。いずれ、そのCG映画も観てみたいものである。

ここからは本通り、新天地などを歩きながらスタジアムに向かう。6月の第1週の週末が「とうかさん」になっており、浴衣姿の女性が目立つ。そういえば交流戦のカープ対バファローズ戦もこの「とうかさん」の時期に合わせて組まれているような。そういえば2年前だったかの時は広島に宿泊して、通りで繰り広げられた踊りの輪に混じって阿波踊りだか土俵入りだかの踊りをしたっけなあ・・・。

Dscn0395 さて街歩きを楽しんだ後、マツダスタジアムに到着。本当にこの辺りは広島時代の職場に近いところで、スタジアム建設前の貨物ヤード跡地の中を歩いて横切っていた時もあった。今のピッチャーマウンドの辺りなんかモロに歩いていたかもしれない。昨年は「中2階」に位置するスカイシートに座ったが、今年は思い切って早い時期から三塁側のS席を球団ホームページで購入。ちょうどネットが邪魔にならず、近い位置でプレーを楽しめる場所である。値段は少々張るが「第二の故郷への遠征」ということを考えれば割高感は全くない。

Dscn0350Dscn0336Dscn0351 Dscn0388

岡田監督はじめ、各選手たちの練習風景を間近に見ることができる。試合前ならベンチのすぐ後ろまで移動できるのでバファローズ選手のショットを収める。

Rscn0425 さて試合のほうは・・・・もう1週間も前の話なので今のタイミングでブログにしても速報性はないのだが。

Dscn0412 オリックス・バファローズの先発は木佐貫。序盤、立ち上がりに不安を感じたのだが回を追うことに立ち直りを見せた。早い段階で代打が出るかと思ったが、「8番打者」(岡田監督は、投手も打席に入る交流戦中のセ・リーグ主催試合において、投手を常に8番で起用することをやっている)として2四球を選んでいずれも次の9番・大引のタイムリーを呼び込む活躍。

Dscn0410 一方の打線は、カープ初先発のソリアーノ(後で経歴を見るに、四国・九州アイランドリーグで活躍していたそうですな)の荒れ球に序盤苦心する。

Dscn0454 しかしその後彼が「単なるノーコン投手」であると見切った以降は伸び伸びとした攻撃。この試合時点ではカブレラ、ラロッカ、バルディリスが故障のため登録抹消されていたが、T-岡田、北川らを中心とした純国産打線が機能して徐々に点を重ねていく。

Dscn0482 そんな中懸命に応援するのがカープファン。名球会・石井啄朗の打席では常に大声援が起こっていたし、近くに座っていた親子連れの子どもは小さいのに結構野球通と見えて、要所要所でカープ選手に激を飛ばしていたり、「オリックスも喜田剛(今季途中にカープからバファローズに移籍)を出せよ!」「ラロッカ、カープに帰って来い!」「大野(豊投手コーチ)!ピッチャーおらんのじゃったらお前が投げろや!」と、このまま日生、藤井寺球場に座らせてもええなと思わせるくらいの熱心な声援を送る。

Dscn0443 一方、三塁側のビジターパフォーマンスシートには多くのバファローズファンが詰め掛けている。ファンの声援と、ここでも翻る岡本太郎デザインの猛牛マークがまぶしい。

Dscn0495 カープは終盤に元・抑えの切り札の永川を投入。しかしヒットは打たれるわ、四球を与えたはずが暴投になってランナーの生還を許すわ、死球を与えるわで「劇場」の一幕を披露してくれる。最後は野村監督自身がマウンドに行って永川からボールを取り上げる場面も。本当にカープファンにとっていらつく展開であろう。回を追うごとに席を立つ人が多くなる。

Dscn0505 結局オリックスにとっては危なげなく、6対1で快勝。

Dscn0516 ヒーローインタビューは同点打、逆転打の大引が選ばれた。ただ、ビジター球団の宿命か音声が球場のスピーカーに流れることはなく、現地で観ている分には口パクだけであった。もう少しこのあたり、セ・リーグの球場は考えてほしいものである。

試合後、広島駅へと向かう人たちで線路際の道路は人、人、人・・・。昔この辺りはこんなに賑わうことがなかったよなと思いつつ駅に向かう。これから電車で帰宅するカープファン、そしてその間を堂々と(?)抜けていくバファローズファン、駅の中は両チームのファンで入り乱れている。

Dscn0522Dscn0523_2Dscn0527 試合後は広島名物の小いわしの刺身、年中出ている焼きカキ、そして「麗ちゃん」のお好み焼を楽しむ。これだけあれば広島の主要な味を楽しむことができる。十分に満喫し(試合も勝ったことだし)、新幹線で帰宅の途につくことに・・・。

Dscn0529 この「広島対オリックス戦」の観戦も私にとっては「年中行事」である。毎年、この両チームによる日本シリーズ!!・・・を期待しているのだが、全然うまくいかない(クライマックスシリーズという制度もあるのだが)。一方でこの組み合わせだけは勝ち負けを度外視して、とにかく野球のいろんな風情を楽しませてほしいと思っている。その点で行けば、この日の試合はよかったということになる・・・・。

交流戦残り試合、そしてリーグ戦再開後の試合・・・・いずれも熱戦を期待したいものである。

コメント    この記事についてブログを書く
« 初夏の安芸・宮島へ | トップ | 鞆の浦の景観論争はどうなった? »

コメントを投稿