まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第19回中国観音霊場めぐり~鳥取から広島に戻る、次は・・?

2021年05月18日 | 中国観音霊場

5月4日、鳥取駅前のバスセンターにて16時発の広島行きの便を待つ。今年の1月、広島から西国四十九薬師めぐりで城崎、香住と回って鳥取から戻るという循環ルートでも乗った路線。今回も往路は高速バス+鉄道、復路がこのバスということで、極力経路がかぶらない循環型に近い行程となったが、鳥取での一献は時間的にお預けだ。

前回来た時もコロナ禍の影響で鳥取発着の高速バスの運休、減便が行われていたが、この3月には日本交通等が運行していた倉吉・鳥取~東京便、米子~東京便が廃止となった(格安系の高速バスは残っているようだが)。首都圏の感染が収まらないことや、バスは換気が行われているとはいえ、やはり長時間同じ車両内で他の客と過ごすことを嫌ってか、東京都の行き来そのものが減っているのだろう。

待合室のベンチに座っていると、警察官がやって来てカウンターの係員が何やら話をしている。そういえば、先ほど外の乗り場にあるコインロッカーに荷物を取り出しに行ったところ、バス乗り場のベンチで5~6人ほどが大きな声でしゃべっていた。手には缶ビールなどもあったと思う。まあ、この程度の酔っ払い?はどこにでもいると思うが、最近話題になっている「路上飲酒」?ということで乗客かバスセンターの係員が警察を呼んだのかな。鳥取あたりだと特に敏感なのかもしれない。まあ、今のところ他の客に迷惑をかける様子はないということで、ひとまず様子見ということになったようだ。

広島行きの時間となり乗り込む。前回1月に乗った時は途中の倉吉からの客も含めて4人だけだったが、今回は連休中ということもあり定員の3分の2ほど、20人近くの乗客がある。電話予約で1人席を希望したところ後方の席しか空いてなかったことで、私のバス旅には珍しく後部座席での利用である。

これから広島まで5時間半の長時間乗車。最初の停留所である湖山(湖陵高校前)でも乗車があり、まずは国道9号線を走る。

白兎海岸の砂浜が現れた。今回、この景色を近くで見ようと、進行方向右手である1人席をリクエストした。先ほど鳥取砂丘では晴天だったが、駅に戻った辺りから少しずつ雲が出てきていた。ちょうど4日から5日にかけて天気の下り坂だった。そのため白兎海岸も曇りの景色でちょっと残念。画像では見えにくいが、この辺りは鳥取県内有数のサーフポイントということで、海面には黒いウェットスーツ姿のサーファーが何人も浮かんでいる。

その様子を見て、ふと「因幡の白兎」の話を思い出す。ちょうど白兎海岸だ。白兎がワニたちをだまして並ばせて海を渡り、後にワニたちから仕返しを受けて毛をむしり取られる。その後で大国主命に助けられるのだが、この「ワニ」について、現在では山陰でいうところの「鮫」という解釈が主だが、一方でクロコダイル、アリゲーターのほうの「鰐」も実際に日本海にいたという説もある。

鮫でも鰐でもどちらでもいいが、ちょうど海に浮かんでいる黒いスーツのサーファーの姿が「ワニ」を連想させ、ちょっとこいつらおちょくったろうか・・と他の地方から来た「白兎」がどこかにいやしないかと見渡してみる。「古事記」の記述について、白兎を渡来系の氏族、ワニを山陰の土着の氏族として、その間に抗争があった・・という解釈もあるようだ。

今回は海岸の景色を楽しむこともでき、青谷から山陰道に入る。因幡から再び伯耆の国に戻り、はわいで下車。

倉吉駅に到着。ここからも2~3人乗車した。前日に通った倉吉の市街地を走り、横綱琴櫻の像や、長谷寺開山1300年の幟も見る。

この先国道313号線を走る。1月の時より日が長いので、外の景色もまだまだ見える。遠くには大山の姿も認めることができる。この先の関金温泉の近くに旧国鉄倉吉線の線路跡が残る。この跡地、トレッキングツアーの時だけ入れるのかと思っていたが、ツアーの時に普段閉鎖している山守トンネルなどを開放するという意味で、ガイドなしでよければ屋外の線路跡は自由に入れるそうである。ならば前日時間を作って遠征してもよかったかな。いずれにせよ、今後につながる情報だ。

少しずつ高度を上げ、まだ十分外が見えるうちに岡山県に入る。美作三湯の一つである湯原温泉も経由するのがこの路線の意外なところ。

湯原から米子道に入り、上野パーキングエリアで最初の休憩。トイレ、自販機のみの簡素なパーキングエリアだが、トイレの建て替え工事も無事に終了した模様である。

落合ジャンクションから中国道に入るとさすがに外も見えなくなり、ここからが長く感じられる。

そんな中、七塚原サービスエリアで2回目の休憩。時間的にここが夕食タイムだが、15分休憩では店内での食事は難しく、売店で何か買うことができればというところ。まあ、もし適当なものがなくても鳥取駅で食事は仕入れているから問題ないのだが。

確かレストランがあったはずだが、目に入って来たのは牛丼チェーンの松屋。つい先日、4月26日にオープンしたばかりで、広島県の備北エリアでは初出店という。ただいくら牛丼チェーンといえども15分休憩では厳しく、周りを考えるとバスの中に持ち込むというわけにもいかない。まあこれは個人ドライブ向けの情報ということで(牛丼チェーンでも、松屋はあまり利用することがないのだが)。

長いドライブだったが特に渋滞等もなく、21時35分の定刻より少し早く、広島バスセンターに到着。この連休は山陰を楽しむということで満足いくものとなった・・。

さて、この記事を掲載した5月18日時点の話。3日間の行程を半月かけて長々と書いているうちに、世の中の動きが変わっている。ここからグチです。

今回の札所めぐりの5月2日~4日の当時、緊急事態宣言は東京、大阪、兵庫、京都の4都府県が対象で、期間は5月11日までだった。それが5月7日の決定で、4都府県は5月31日まで延長となった。さらに5月12日から愛知、福岡両県が追加されることになった。まあ、5月11日での解除は難しいのではという声も挙がっていたが、新たに対象区域が増えるというのはいかがなものかと。企業なら、見通しの甘さを追及されることだろう。

ここまではまだよいとして、5月14日になって北海道、岡山、そして広島の3道県が新たに追加され、5月16日からの適用となった。政府は当初はまん延防止措置を適用する方針だったのが、分科会であっさりと方針転換。本音としては広島追加かいな・・・。とりあえずは5月31日までの期間とあるが、前にも書いたが緊急事態宣言の安売りが本格的になってきた。そのうえ、他にも緊急事態宣言を出してもらおうと手を挙げようかという県がちらほらあるようだ。

広島県の緊急事態宣言を受けてか、今回乗車した鳥取・倉吉~広島の高速バスも5月22日から当面の間、運休するという。あらあら・・・。

それはともかく、次回がいよいよ中国観音霊場めぐりの最終回、結願となるところ。どういうルート、手段で行くことになるか、緊急事態宣言の動きも見つつ、今から検討である・・・(他の札所めぐりもいろいろあるが)。

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