まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第20回四国八十八所めぐり~宇多津は意外なものが名物のようで

2018年09月12日 | 四国八十八ヶ所
第78番の郷照寺の参詣を終えて今回の札所めぐりはおしまいとなり、昼食とする。さぬきうどんの「おか泉」に行くのだが、その前に先ほど見かけた路地のうどん屋を覗いてみることにする。

宇夫階神社の鳥居に戻る。鳥居の向こう、境内の左手にのれんが見える。神社への寄付「金五拾萬圓」と記された石碑が並ぶ後ろにある。「うぶしな」という店で、検索すると「境内のうどん店」というのが特徴とある。これは郷照寺が、というよりは宇夫階神社の神の引き合わせだろうか。元々神社の納屋だった建物を改装したそうで、ご主人は宮司の息子さんだという。

奥のカウンターで注文して番号札をもらい、番号が呼ばれたら取りに行くシステムで、天ぷらやおでんは自分で取る。一押しと値札にかかれた肉ごぼうぶっかけを注文する。出てきたのはちょっと平べったい形の麺で、肉汁に絡ませていただく。汁は甘辛で、すき焼き鍋の中に入れて食べるうどんの味わいで、ご飯にも合いそうだ。神社の中で何だかありがたい気持ちになる。

続いて「おか泉」に向かう。有名店で少し待った後に入る。こちらは席で注文を取る。名物は冷天おろしだが、天ぷらは先ほどいただいたのでシンプルに生醤油にする。おか泉オリジナルの醤油に、すだちと大根おろしがつく。うどんについて語れるだけの知識があるわけではないが、のど越し、歯ごたえは上品に感じる。

うぶしな、おか泉、食べたものが違うこともあり単純に比較できないし、どちらも美味かったということで満足した。本当は、8月に七ヶ所まいりをした時もこういう感じで地元のうどんを食べ比べたかったのだが・・。

うどんを食べ終えると雨が上がっていた。駅に戻るがまだ時間はあるので、海のほうに向かう。駅周辺は再開発でさまざまなチェーン店も並ぶし、高層マンションも目立つ。そんな町のシンボル?と言えるのがゴールドタワー。瀬戸大橋の開業に合わせてオープンしたが、その後は閉鎖と再開を繰り返す。現在は展望台と子ども向けのプレイランドを備えているが、有料の展望台に上がるかどうか。雨は止んだが雲は広がっていて、眺望は期待できないだろう。

そのまま素通りして突き当たりにあるのが、道の駅でもあるうたづ臨海公園。何でも「恋人の聖地」の一つだそうで、そう言えば先ほど通ってきた歩道のへりにも、愛だの恋だのを詠み込んだ川柳のパネルが並んでいた。

宇多津はかつて製塩が栄えたところで、瀬戸内で開発された入浜式塩田が復元されている。塩作りの体験もできるそうだ。

ここから瀬戸大橋や塩飽の島々を見ることができる。ゴールドタワーに上らなくてもこれでいいかな。

海べりを歩くと、向こうから歩いてきた地元の人らしいお婆さんがすれ違いざま、「チョコレートやるわ」と包みを一つ私の手に滑らせる。さすが「恋人の聖地」・・・なわけないか。金剛杖も持っていないから札所めぐりとはわからないはずだが、まあお接待の一つと受け止める。

それはそうと、公園の中には若者のグループや子ども連れも多いが、皆一様にスマホに目を下ろしながら辺りをウロウロしている。何事かと様子を見るに、どうやらポケモンGoをやっているようだ。私はプレーしないので検索すると、このうたづ臨海公園は、香川県随一のポケモンのスポットなのだという。数もそうたが、なかなか出ないレアなポケモンもゲットできる確率が高いそうで、その筋の人たちには人気スポットなのだという。「恋人の聖地」ならぬ「ポケモンの聖地」なのか。まあ、ポケモン好きのカップルには間違いなく聖地だろう。

そろそろ本州に戻ることにする。いったん丸亀まで1駅乗って、丸亀15時16分発の普通岡山行きに乗る。マリンライナーとはまた違った車両で、宇多津側から瀬戸大橋を渡る。四国八十八所めぐりの中で四国滞在が最も短い行程になった。

児島でマリンライナーが先に発車するがそのまま鈍行に残る。瀬戸大橋線の各駅に停まり、16時半に岡山に到着した。頃合いとしてはちょうどいいだろう。「夜の八十八所」は香川の対岸の岡山にて・・・。
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