まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

飯田線秘境駅号に乗る・1

2011年08月28日 | 旅行記D・東海北陸

「『飯田線秘境駅号』が気になっています」

こういうメールを、このブログでもおなじみの大和人さんから受け取ったのは2ヶ月前のことである。

飯田線、秘境駅・・・昨今のブームとなっている秘境駅であるが、その言葉の生みの親である牛山隆信氏のランキングによれば、飯田線というのはランキングの上位に位置する秘境駅が多い路線である。その魅力を味わいながら列車の旅を楽しもう・・・・そんなコンセプトで走ることになったのが、この期間限定で運転される臨時急行「飯田線秘境駅号」である。普通の列車で秘境駅を訪れ、そこで下車するのは本筋であるが、ただ列車の本数も少ない路線である。それを1日で楽しめるメリットがある。

列車は全座席指定であり普通に購入することができるが、この列車に乗るのはJR東海ツアーズが企画する「飯田線秘境6駅探訪の旅」のプランに申し込むのが確実だという。ツアーは名古屋~豊橋(新幹線こだま利用)~天竜峡までの往復乗車券、秘境駅号の指定席券、車中での弁当、天竜峡でのりんご狩り体験と土産りんごの持ち帰りがセットとなっている。座席もこのツアー用に多く割り当てられているようだ。というわけで、大和人さんが早くから動いていただいたおかげで、鈍な支障さんも交えて「混戦BB会」として初めての宿泊を伴う旅行が実現することとなった。

Dscn03868月27日、朝の新大阪駅に集合。7時50分発のこだま638号に乗車。雲は多少あるものの青空が広がっており、この先の旅が楽しいものになると予感させる(この日、午後から夕方にかけて大阪市内をゲリラ豪雨が襲い、新幹線のダイヤも乱れることになったのだが、その時は知る由もなかった)。名古屋を過ぎてここからがツアー用の切符が有効になる。

Dscn03859時29分、豊橋到着。ここで飯田線に乗り換える。すでに特急型の3両編成の列車が入線しており、「魅惑の飯田線 秘境駅号」のマークをかかげた先頭部には大勢の人がカメラを向けている。

Dscn0387「飲み鉄」の「燃料」もここで補給して乗り込む。2人がけシートを向かい合わせにして支障さん、大和人さんとともに座る。車内がほぼ満席となったところで出発。次の停車駅は新城で、沿線の主要駅である豊川を通過するのは意外だった。

Dscn0389豊橋を発車すると添乗員が切符の確認と行程表とワッペンの配布にやってきた。3両編成のうち半分がツアー客、残りが一般客といった感じ。一般客にはいかにも「その筋」をいった方たちが多いが、ツアー客は家族連れ、女性グループなどの姿が目立つ。その中で車端部のコンパート席では早くも酒が入って盛り上がるグループもいる。燃料も豊富なようだし、車内販売のワゴンが自動ドアを開けてやってくると「お姉さん、待ってました!」とばかりに拍手をしてビールなど買い求める。ありがたいお客ではあるが苦笑を浮かべての対応である。そのボルテージは上がる一方で、そのうち六甲おろしでも歌いだすのではないか?と思う。

かくいうこちらも、だいたいこの3人が集まれば毒舌になるというか、話の幅は広がっていくのだが・・・・。

Dscn0390新城で列車行き違いと特急追い抜きのために18分停車。添乗スタッフが発車時刻を記したプレートを掲げ、乗客もほぼ全員が車外に出る。ホームでは地元の人とゆるキャラもお出迎え。地元産品の販売も行われた。

Dscn0392私は団体旅行の類はあまりしないものであるが、それだけにこういう賑わいが新鮮に感じられた。なかなか悪くないぞ、と思う。

Dscn0411新城を過ぎると車窓も渓谷ムードが出てくる。長篠の古戦場のあたりを過ぎ、まずは宇連川の流れ。愛知県民の憩いの場として整備されているようで、川遊びを楽しむ子どもたちの姿も見える。乗客からも歓声が起こる。

Dscn0400乗客に乗車証明書とツアー弁当が配られた。秘境駅のイラストがデザインされた、なかなかおしゃれなカードである。弁当も幕の内であったがなかなかの味で、車窓ともよくマッチしていた感じ。

Dscn0423東栄に到着。昔から鬼の面をかぶった神楽が盛んなところとかで、駅舎も鬼の面をかたどったデザイン。こちらでも20分停車してホームは賑わう。そろそろ、秘境駅への助走といったところか。このあたり、愛知県と静岡県の県境に近いところで、その境界線を縫うように走っていく。

Dscn0434第六水窪川橋梁を渡る。ここは「S字鉄橋渡らずの橋」で、断崖を避けるように鉄橋で対岸に渡る・・・と思いきや、対岸には完全に渡らず川の上でS字カーブを取り、再びこちら側に戻る。こういう案内に列車の先頭部、あるいは最後部にぞろぞろと人が集まる。普段の鈍行列車ではなかなかない光景である。

Dscn043812時14分、トンネルとトンネルに挟まれた大嵐に到着。トンネルからは涼しげな風が流れてくる。こちらは静岡県の浜松市。駅前に吊橋があり、これを渡れば愛知県である。

Dscn0445せっかくなので橋を渡って県境をまたいでみる。「この駅が政令指定都市にあるというのは違和感ありますねえ」「愛知県民を取るか、政令指定都市の市民を取るか、結構このあたりの人は複雑な心境なんでしょうね」などという話をする。

ここからがいよいよ秘境駅ゾーンに入る。乗客からも「そろそろだね」という声が上がる・・・・。

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4 コメント

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まつなるサン、お金持ち。毎週旅行行ってるんですね。 (まゆごもり)
2011-08-28 23:19:52
私はある所で半ば強制的にアイスに誘われて井戸端会議参加。おばさん達って毒舌。悪い事した人は3人とも皆何ヶ月後に死んだって話をアイス食べながら自然としていた。そう言えば、桃さんに酷い事した男の人も死ぬのかなぁ

怖い夏の怪談話。まつなるサンの毒舌もこんな話?
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桃さんにまゆごもりさん。 (まつなる)
2011-08-30 22:33:28
IPアドレス同じの方々ですよね。つまり同一の方のふたなりかと。ネタは上がってます。

これまでさまざまなコメントをいただいたことには感謝します。ただこのところの書き込みを見ますに、ちょっと趣旨が違うのではないかと。
別にこちとら人が死んでほしいとか、そういうことを言ってるんじゃねえよ。

別に誰かのこと意識してないし。

お願いだから、もう書かないでくれる?

正直お二人のせいでこっち誰も寄ってくれなくてすげぇ迷惑してるんだけど。

山梨県からのアクセスありがとうございました。

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美しいりんご畑が広がる安曇野でりんごを購入。り... (お天気雨は狐の嫁入りか?狸か?どっちだ?)
2011-10-11 10:37:13
美しいりんご畑が広がる安曇野でりんごを購入。りんごのお尻が青いのはまだ熟していない印だそうで尻が青いという言葉が出来た事を初めて知りました。3へー
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お天気雨は狐の嫁入りではないでしょうか。 (まつなる)
2011-10-12 23:51:10
尻が青いのはリンゴが由来ですか。なるほど、勉強になります。

安曇野と言えばわさび畑とか美術館ですが、長らく訪れていません。また行ってみたいと思います。
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