まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

兵庫3番「廣田神社」~神仏霊場巡拝の道・76(アレのアレは、アレになるのか・・?)

2023年11月30日 | 神仏霊場巡拝の道

神仏霊場巡拝の道めぐりは垂水から西宮に移動。これから、今回の目的地である西宮の2つの神社を参拝する。まずは、駅からバスでアクセスする兵庫3番・廣田神社に向かう。荷物をいったんコインロッカーに入れ、北側のバス乗り場に向かう。乗るのは阪神バスの山手東回りの路線。国道2号線を過ぎ、JR、阪急のガード下をくぐる。

広田神社前バス停で下車。昔ながらの石灯籠と、まだ新しい石鳥居が出迎える。ちょうど七五三の時季で、晴れ着姿の子どもを連れた家族連れが目立つ。

そして、参道沿いの参集殿には早速「祝 阪神タイガース セ・リーグ優勝おめでとう!」に並び、「祝 阪神タイガース 日本一おめでとう!」の手書きの幕が掲げられている。

廣田神社といえば、タイガースの監督、コーチ、選手が毎年キャンプイン前に必勝祈願に訪れることで知られる。今季は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一ということで廣田神社もようやくホッとしたことだろう。この必勝祈願、タイガースの創立時からの年中行事だという。

廣田神社の主祭神は天照大神荒魂。読みは「つきさかきいつのみたまあまさかるむかいつひめのみこと」で(これを一文字ずつ入力するのが面倒で、廣田神社の公式サイトからコピペしたくらい。もう「アレ」でええやん・・・という気がしないでもない。神功皇后が三韓征伐に出る時、天照大神のお告げで、和魂が天皇を守り、荒魂が先鋒を務めるとあった。その後、三韓征伐の帰り再び天照大神のお告げがあり、荒魂を皇居の近くに祀るのは良くないとした。そこで、現在の尼崎から西宮にあたる廣田国に祀ることで外敵からの守りとした。これが廣田神社の起こりという。

このことで、廣田神社は武運長久のご利益で信仰を集め、都から西国を目指す街道にある神社ということで、現在の「西宮」の由来ともなった。現在の六甲山もかつては廣田神社の領地だった時期があるそうで、ちなみにこの後参拝した西宮神社は、元々は廣田神社の摂社の一つだったが、いつしか「西宮」はそちらに移ることになった。

拝殿にて手を合わせる。

その前の絵馬奉納所では、タイガース絵馬がずらり。11月4日あるいは5日と書かれたものも目立つ。ちょうど日本シリーズの第6戦、第7戦と重なっている。このシリーズ、11月2日の第5戦を終えてタイガースの3勝2敗だったが、4日の第6戦でバファローズ・山本の熱投で3勝3敗となった。「アレのアレ」を願うファンがこの2日間にこぞって神頼みしたことがうかがえる。これも、「決戦・日本シリーズ」だ。

さらに、書き込み式の巨大絵馬もある。ここにも「アレのアレ」を祝うメッセージが多数書き込まれていた。ひいきチームが日本一になり、神社にお礼参り・・・信仰心もあっていいじゃないですか。

朱印をいただく。文字は「天照大神荒魂」。

タイガースの日本一もあり、一時は「アレ」もしくは「アレのアレ」が流行語大賞・・・もとい「アレ」を獲得するのではと言われていたが、世の中へのインパクトという意味では、個人的には「生成AI」が「アレ」ではないかと思う。あらゆるものがAIで表現できてしまうご時世・・。日常、NHKのニュースも観るのだが、アナウンサーがいとも簡単に「AIによる自動音声でお伝えします」と言ってしまうのは、省力化の一環ともいえるが、アナウンサーじたいがAIに取って代わられる存在、不要不急の商売であることを白状しているようなものだ(アナウンサーのビジュアルがどうのといっても、それこそAIでどのようにでも美男美女が再現できる)。

あ、でもアナウンサーって、今やタレントと同義語でしたな。失礼。

参拝を終え、バス停に戻る。ちょうど先には六甲山系の東端にあたる甲山を望む。

阪神バスで西宮に戻る。この先は、今回の目的地である西宮神社に向かう・・・。

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