まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ2年目も白熱した優勝争い~伊勢崎市野球場

2008年06月17日 | プロ野球(独立リーグほか)

この4月に開幕したBCリーグ2年目。群馬ダイヤモンドペガサスと福井ミラクルエレファンツという2球団が新規参入し、前後期制、上信越・北陸の2地区制を導入して優勝争いをより面白くしようという試みの中、前期の日程も終盤戦に入り、上信越・北陸の両地区とも接戦の中で前期優勝を争っている。

P6151715さてそんな中、群馬は伊勢崎市野球場で行われた群馬対福井という、新規参入球団同士の一戦の観戦に出かける。今シーズン群馬戦を見るのはこれで3試合目(群馬県民でも何でもないんですが・・・)、福井球団を見ることでBCリーグ6球団全ての姿をナマで見ることになった。ホント、自分でも何やってんだか・・・。

P6151688その伊勢崎市野球場へは、東武伊勢崎線の終点、もしくはJR両毛線の伊勢崎駅で降りることになる。東京から見て直線距離としては東武伊勢崎線のほうが短く、また運賃も安く(このごろは「ふらっと両毛東武フリーパス」なるものも出ており、特急料金は別だが伊勢崎線の茂林寺前までの往復運賃と、茂林寺前から向こうとその支線、それに沿線を走る路線バスが乗り放題というもの。ちなみに私は伊勢崎に来るまでに館林から伸びる東武小泉線の乗りつぶしをやっていたので、このフリーパスで運賃のモトは取った形になっている。

P6151694その伊勢崎からはコミュニティバスもあるのだが本数が少ないので、結局球場まで30分ほど歩くことになる。大きな観覧車を持つ遊園地もある華蔵寺公園を抜けると運動公園のエリアに入り、その中に球場がある。何でも、日本プロ野球の創成期に、日米野球の実現などプロ野球の発展に貢献した鈴木惣太郎氏がここ伊勢崎の出身とかで、球場も「鈴木惣太郎記念球場」という名前になっている。とはいうものの「鈴木惣太郎って誰?」といいながら目の前を通り過ぎる観客がほとんどだが・・・。

群馬ダイヤモンドペガサス。地域に密着した球団運営と、チームが好調なこともあり、地元での注目度は高まっているようだ。スタンドに現れる観客も「DP」という文字の帽子に、レプリカのユニフォーム、手にはメガホンという出で立ちの人が多く、この間までは絶対巨人の帽子かぶっていただろうなと思われる地元のおっちゃんたちも今やダイヤモンドペガサスの熱心なファンだ。4月に観戦に訪れた時はまだファンのほうがぎこちなかったかなという感じがあったが、今やすっかり「応援し慣れた」という雰囲気である。

P6151697球場外のテントでビールを購入したら、こういう「ダイヤモンドペガサス缶」というものであった。ちなみにアサヒビールはBCリーグのスポンサー。この日はハンドルは握っていないし、日差しの中を歩いてきただけにこれがまた冷たく染み渡って・・・。

P6151724一方の福井ミラクルエレファンツ。群馬とは対照的に成績は芳しくないが、それでも地元福井から駆けつけた応援団もおり、また元阪神の藤田平監督のもと少しずつ白星を挙げてきている。前期優勝はなくなったが後期に期待が持てる。

P6151710さて内野スタンドがほとんど埋まった中での試合開始。群馬の先発は、ここまでチーム最多の4勝をあげている雁部(がんべ)、福井がキャッチャーのような投法をする飯田が先発。2回裏、群馬が飯田を捕らえ、小林のタイムリーなどで2点先制。だが群馬も雁部の甘いボールを捕らえて慶家(けいや)、坂元の連続タイムリーで2対2の同点。なかなかの熱戦を見せてくれる。途中、ファールボールがカメラを構えていた私のほんの数十センチ横をかすめていったりもしたのだが・・・。

P6151720P6151735群馬県出身者、あるいは群馬県の高校・大学を卒業した選手を優先的に獲得した群馬に対し、福井は地元出身の人材が不足しているのか、外国からの選手を入れることでチームのスキルアップを図っている。この日も5番にジンバブエ出身で四国アイランドリーグの徳島でもプレーしていたシェパード・ジパンダやら、韓国の大学野球出身で正捕手のソン・ジョンソン、それに3番手投手には韓国プロ野球(SK、KIA)出身のカク・くゥヒという面々が出場していた。福井が朝鮮半島に近いから・・・というのは理由になるのかな。

P6151742_2さて試合は5回裏、群馬打線が福井2番手の緑川をとらえ、清水、西川の連続タイムリーなど4連打で4対2と勝ち越し。一塁側スタンドでは黒のメガホンが揺れる。結局群馬の雁部は危なかったのは3回の2点だけで、その後7回まで2失点で切り抜ける。8回にはこのところセットアップもこなすベテラン左腕・富岡、そして9回は新守護神の通事がきっちりと福井打線を抑え、4対2で逃げ切り。現在2位の群馬としては、この日も首位・新潟が勝利しただけに、離されないためには貴重な白星である。

P6151754ヒーローインタビューでは、この日が「父の日」だからということで、「ボクたちのお父さんのようなものですから」と、群馬の選手一同から秦監督に新潟の酒・久保田をプレゼントするというサプライズも。「(新潟との直接対決も残っており)新潟を飲み込んで、優勝したいです」という選手の言葉に「自分の息子からもプレゼントをもらったことないんだけどね・・・」と照れる様子だが、「自分の息子以上にこれからも選手たちを鍛えていきたいと思います」と力強く語った秦監督であった。

BCリーグの前期日程もあと少し。優勝争いから目が離せないところである・・・。

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