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埼玉県新白岡の学習塾、アビット新白岡校の日常と教室長の日常をお送りします。

埼玉県入試フォーラム2018レポ(3)

2018-06-12 | 勉強コラム

写真は、埼玉県・さいたま市、浦和コルソです。

180605、第14回、埼玉県入試フォーラム2018に出席しました。

会場は、埼玉県、浦和コルソ7階の浦和コルソホール。
主催は、NPO埼玉教育ネット。
参加者は、100人以上はいたでしょうか。

NPO埼玉教育ネットの公式HPは、↓をクリック。
http://www.s-k-net.jp/

講演してくれる先生は3人です。

● 河合孝允さん(駒込中学校高等学校 校長)
● 岩佐桂一さん(岩佐教育研究所)
● 梅野弘之さん(『高校進学ガイド』編集長)

各講演の、気になったところを紹介します。

2人目、岩佐桂一さんの講演(2)です。

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● 新学習指導要領になるのが、小学校2020年、中学校2021年、高校2022年。移行措置は、小学校・中学校2018年、高校2019年より。小学校の先生は、2020年までに英語の評価ができる(成績をつけられる)ようにする。

● 埼玉県、中学3年生の在籍数の変化。平成元年度入試、115,584人。これが平成のピークで、平成30年度(2018年度)は28歳。平成28年度入試、約65,400人。平成29年度入試、約65,600人。平成30年度入試、約64,500人。以降は減っていく。

● 公立高校と私立高校の学費について。公立高校は入学金5,650円、授業料なし。私立高校は入学金250,000円、授業料360,000円、施設費年100,000円など。埼玉県就学支援金、国の支援金と合わせて、375,000円、入学支援金100,000円、施設費支援等200,000円。ほぼ無償で私立高校に行けることになる。以上は、年収500万円未満の場合。

● 平成31年度、公立高校入試の注目点。さいたま市立大宮国際中等教育学校の募集。IB(International Baccalaureate インターナショナル・バカロレア 国際的な教育プログラム)採用校になる。通えるのは、さいたま市の子どものみ。以前からあるが、さいたま市立浦和中学校も通えるのは、さいたま市の子どものみ。

● 公立高校の統合再編計画。平成30年度末に発表される。10~13校の統合。

● 平成31年度、公立高校入試について。数学と英語は、学力検査問題(標準)と学校選択問題(発展)に分かれる。平成31年度、学校選択問題実施校は、浦和、浦和一女、大宮、市立浦和、蕨、川口北、川越、川越女子、川越南、所沢、所沢北、和光国際、熊谷、熊谷女子、熊谷西、不動岡、越ケ谷、越谷北、春日部、春日部女子。春日部女子が今回から新たに加わった。

● 中学校の先生の進路指導について。生徒や保護者に、公的テストの偏差値を活用してもよい。公的テストの結果を高校に見せるのはしてはいけない。

● 私立高校の定員増について。平成28年度入試から、浦和ルーテル(ずっと増)、狭山ヶ丘(3年間)、昌平(3年間)。平成29年度入試から、細田学園(3年間)、城北埼玉(3年間)。
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埼玉県公立高校の統合再編計画、気になりますね。

1999年度~2013年度にも、統合再編が行われました。
全日制は、2002年の153校から134校に。
夜間定時制は、2002年の31校から17校に。

「ああ、これでやっと一区切りついたな」と思っていたのですが・・・。
残念ながら、さらに子どもの数が減っていっているという現実があります。
2013年度時点の募集定員では、多すぎるとなったのでしょう。

180502の新聞記事に「県公立 10~13校減へ」がありました。

「県教委 少子化で29年春めど」ともあります。

記事を見てみましょう。

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埼玉県教育委員会は、2029年4月をめどに、埼玉県公立高校を減らす。
全日制は、10~13校減らす。
2018年度の134校から121~124校ほどに再編する。

中学校の卒業生の数について。
2017年3月では、約62000人。
2029年3月では、約56000人まで減る。

埼玉県公立高校の入学募集定員も、3500人ほど減る。

埼玉県内を4つの地域に分ける。

● 南部・さいたま・県央・・・2~4校減らす
● 南西部・川越・比企・西部・・・2~4校減らす
● 東部・利根・・・2~4校減らす
● 北部・秩父・・・2~3校減らす

合計で、10~13校減らす方針。

2019年度内に、具体的な実施方策をつくる。
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子どもの数が、実際に減ります。
でも学校の数は、そのまま・・・とはいかないでしょう。
先を見越して、高校を減らしていくことになります。

それに加えて、以下のようなことも言われています。

● 大学入試改革の不安もあり、私立大学の付属高校を選ぶ
● 国と県の私立高校入学の支援金の存在が認知されてきた

・・・以前よりも、私立高校に進学する流れができていると思います。

現在の埼玉県では、高校の募集定員比率が決まっているようです。
それは、「公立65:私立35」というものですね。
でも、昌平高校(埼玉県私立)のように、募集定員を増やす高校もあります。

今後、募集定員比率が変わるということもあるのでしょうか?

公立高校の学力下位校、倍率が1倍に届かない高校など・・・。
ただ公立高校を減らしていくだけなら、あまり未来がないというか★

ただ減らすだけでなく再編して・・・。
魅力ある公立高校に生まれ変わることでしょうか。

2018年度入試でいうと、新設の公立、川口市立高校があります。

川口市立高校の公式HPは、↓をクリック。
https://kawaguchicity-hs.ed.jp/

「文理スポーツコース」という私立高校のようなコースができました。
120人募集のところ、259人もの受験生が集まり・・・。
倍率は2.16倍と、公立高校としては高い倍率になりましたね。

特徴ある、そして魅力のある、現代にマッチしたコースをつくること。
それは、私立高校をお手本にすると見えてくるのかもしれません。

公立高校の中上位校や上位校は、学力が上の子どもが集まり・・・。
その結果、倍率もしっかり出て、競争も生まれます。
「できる子どもが集まる」なら、それが最もよい学校の在り方かも。

でも、それ以外の公立高校は・・・。
学校数もそうですが、中身を工夫していくことが必要な時代でしょうか。

・・・次回ラスト。

↑写真は、浦和コルソホール、講演前の様子です。

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コメント
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