西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン 60 [ スリム・ホイットマン(2) ]

2008年11月06日 | つれづれに

Slim Whitman (2) 
イギリス盤 Liberty Records LBS-83021  Slim Whitman Yodeling (米国盤:Imperial Records LP-12235)

(1)Chime Bells (2)Would You String Along With Me (3)Hi Lili, Hi Lo (4)Cowboy's Heaven (5)Weary And Blue (6)Sioux City Sue (7)Mockin' Bird Hill (8)Gonna Find Me a Blue Bird (9)Swiss Lullaby (10)Over The Hill (11)My Little Lady (12)Rainbow On The Rio Colorado


スリム・ホイットマン(1924年~現在、フロリダ州タンパ出身)のカントリーヨーデルのアルバムはありそうでなかなかありません。彼がRCAビクター時代に録音した「I'm Casting My Lasso Towards The Sky(大空に投げ縄を放れば)」という曲を聴いてCountry Yodel の素晴しさを知り、スリム・ホイットマンが好きになったのですが、「Yodeling」と銘打ったLPレコードを出していることを知ったのは昔あった Schwann(シュワン)というカントリー系のレコードが載っているカタログででした。東京に行った時に輸入盤店でこのレコードを見た時は目が点になってしまって、イギリス盤だったけれど嬉しくてお土産代わりに買ってしまったのでした。

解説を概訳してみると・・・・「スリム・ホイットマンは多才な人で、船の組立工~プロ野球の投手~カントリー歌手というような経歴を持っています。アメリカ海軍に従軍していた時に船内で古いギターを見つけて、長く淋しい船上暮らしの合間にギターをマスターして弾き語りで仲間達の間で人気者になったといいます。
彼のユニークな音楽的才能として ” ヨーデル ” があります。ヨーデルは今日ではほとんど聴かれなくなってしまいましたが(このLPが出された時点での話です)、声を震わせて歌うスタイルのヨーデルはアルプスの山岳地帯や北イタリアなどでよく聴かれるものです、アメリカでも田舎の方では聴かれますが、スリムはショウビジネスの世界でベストに入るヨーデラーであると思います。
このアルバムの中で彼は驚くほどの versatility を発揮していて、ミュージカルコメデイからポップス、ウェスタンそしてカントリーと幅広い分野から歌ってくれています。このような歌手は本当に珍しい存在なのです。    プライベートではアウトドア生活を好み、Fishing や Hunting が好きという好漢です」・・・・みたいなことが書いてあります。

さて、音的にはスティールギターと単音のエレキギターというやや簡単な伴奏で素晴しいヨーデルと歌が聴けるものです。(1)Chime Bellsは定番のヨーデル曲ですがスリムののは圧巻で、カントリーヨーデルの王者エルトン・ブリット(1913~1972年アーカンソー州出身)に対抗できるできばえ。(3)Hi Lili, Hi Loはミュージカル曲でスリムがよく採りあげる楽しい曲。(4)Cowboy's Heaven はジーン・オートリー(1907~1998年、テキサス州出身)がヨーデルを入れたギター弾き語りの素晴らしい録音があるので雰囲気的にはそちらが好きなんですが、スリム盤も違ったよさがあります。
(6)「スー・シティ・スー」は Western Swing 調のこれまた楽しい曲・・・・ネブラスカから牛を追ってアイオワに来た、そこで大きな青い瞳の女の子に逢った。名前をきいたら ” Sioux City のスーよ ” だと~~得意の投げ縄でスーちゃんをひっ捕らえておいらの物にしちゃおう・・・・という能天気な歌。
(7)Mockin' Bird Hill も楽しい軽快な曲、(8)Gonna Find Me A Blue Bird はマーヴィン・レインウォーター(1925年~現在)というカンサス州出身の古いCountry Singer のヒット曲で有名。 (11)My Little Lady は Blue Yodeler ジミー・ロジャースが歌ったやや jazzy な曲。(12)Rainbow On The Rio Colorado だけがヨーデルなしのカウボーイソング調でジーン・オートリーの曲。
今日ではこうした楽しさ一杯のアルバムにはなかなか出合うことがありません・・・・・・昔のカントリー歌手が少なくなった昨今、スリム・ホイットマンにはできるだけ長く元気に歌い続けてほしいです。
功績を考えたら Country Music Hall Of Fame に選ばれてもおかしくないのになあ・・・・・まだ現役バリバリの比較的若手の歌手が選ばれたりしているのをみるとなんだか「 名誉の殿堂 」の選び方にも問題がありそうだなあ、色々な賞を貰うのは構わないけれど「 Country Music Hall Of Fame 」だけは違うんじゃないかなあ・・・・スリムのようなオールドタイマーを顕彰するものであって欲しいと思うんですけどね。まあアメリカのことだからしょうがないけれど・・・・・と、大好きなスリムのために文句の一つも言いたくなってしまうのでした(苦)


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