西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

時代劇映画 ”超高速!参勤交代” を見た

2014年07月17日 | 時代劇映画
 
映画 「超高速!参勤交代」 を見た 
先日「超高速!参勤交代」という時代劇映画を見に行った。実に愉快な映画で、ややコメディタッチであったけれど時代劇の風格もきちっと整っていたしペーソスあり笑いありの面白い映画。

時は8代将軍徳川吉宗の頃の磐城国(今の福島県)の小藩 湯長谷藩1万5千石の藩主内藤氏の主従一行が長い参勤交代の旅から戻ったばかりのところに、幕府から強引に5日以内に再びの参勤をせよ-との無理難題を命じられる・・・・・さあ困った貧乏小藩、江戸へ向かうには8日はかかる、藩の貯蓄は底をついており必要な旅費を工面できない、大名行列のための人集めも困難でとても参勤できる状態ではないなどの苦境におちいる。しかし、何とか工夫していかなければお家取り潰しにあうかも知れない。お人よしな殿様と家臣6人が一致団結してがむしゃらに江戸を目指すという物語、幕府の役人がいる主だった宿場町だけを地図の上に直線を引いて最短距離の道なき山越えをすることになった。幕府の方も忍びの者を放ったりして邪魔を入れてくるし道中次々と押し寄せる試練を一行は体を張り知恵を絞って奇想天外な方法で打破してゆく・・・・・その姿に笑い、胸が熱くなる物語・・・・・ああ時間内に江戸城にたどり着けるだろうか・・・・・のはらはらドキドキ。道中で謎の旅先案内人が出現したり、殿様と宿場町で出会う男勝りな娼婦とのロマンスがあったり、ちゃんとチャンバラシーンも用意してあるし・・・・で楽しい時代劇作品だった。福島県を元気づける映画とも感じとれました(smile) 
 
 
この映画を見てふと思ったこと・・・・・数年前に博多から大分の由布院の方へ行く途中に豊後森という地がある。そこに角牟礼城(つのむれじょう)という石垣構えをもった戦国時代の山城を見に行ったことがある。その山すそにあるのが久留島氏1万4千石の小さな城下町だった。おそらく九州で一番小さな大名の城下町・・・・・久留島氏はもとは瀬戸内海に活躍した村上水軍の一族で豊臣秀吉に取り立てられた大名、天下分け目の”関が原の合戦”でも西軍に属して戦ったために徳川の天下になって取り潰しにあったという大名。浪々の身になり何かのきっかけで返り咲いたという数少ない例の大名でもある・・・・・ただ、水軍だから海は得意で領地が海の近くならよかったんでしょうが豊後(大分県)の山の中も中に領地替えになって陸にあがった河童みたいに干されてしまった・・・・・豊臣派の大名だったからこれも一種の嫌がらせなんでしょうね。でも連綿と明治維新まで続いたというけなげな藩であります。訪れた城下町も小さかったなあ、一番の繁華街というところもちょっとした都市の町横丁の飲み屋街みたいな感じでしたがどことなく古い城下町の雰囲気はありました。 
  
記念に買ってきた「時空(とき)を超えて-森藩誕生400年」という地元史談会有志の方々による本もなかなか面白いものでした。そこにしか売っていないような郷土の本で、歴史に興味がある人にはお勧めです(写真は本と角牟礼城址から見える豊後森の町)。 町中にあった久留島氏の歴史館の案内の人によると藩士の数は300数軒あったそうですが貧しかったようです・・・・・とのことでした。こんな九州の山奥から参勤交代で江戸まで行くのは大変だったろうなと想像・・・・・まだ映画の湯長谷(ゆながや)藩は江戸に近いからいい方でしょうーなどと思ってしまった(実際にあった藩だそうです)。なお、豊後森は童話の里とも呼ばれていて殿様一族の久留島武彦()という人は”童話の父”として有名な人なんだそうです。
コメント
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