Tommy Doss ( The Sons Of The Pioneers の元メンバー )
1920~2011年 アイダホ州出身
往年のカウボーイコーラスグループ「 The Sons Of The Pioneers 」 の重要メンバーの一人だったトミー・ドスが2011(平成23)年10月25日に91才で亡くなったそうです。
パイオニアズの音楽に興味をもっていないと見逃されてしまいそうですが、長い歴史をもっている The Sons Of The Pioneers にあっては1950年代~1960年代前半を中心に支えた人で 大変魅力的なバリトン ボイスでボブ・ノーラン(1908~1980年 カナダのマニトバ州出身)が去った後のパイオニアズを背負って立つ存在だった人です。パイオニアズはコーラスなのですがメインボーカルでソロを歌う時には Bob Nolan とかこの Tommy Doss という人の歌声は際立って特徴のある声で素晴しいように思います(この二人は聴き分けが出来ないほど声質が似ています)。僕は ” Heart Break Hill ”、”Montana ”、” River Of No Return (帰らざる河)”、バンジョーをバックに歌う ” Strawberry Roan ” 等の曲にトミー・ドスの素晴しいソロボーカルを聴いていいなと思いました。
写真は彼らのLPレコード「 Lure Of The West 」 ( RCA Victor LSP-2356 ) の裏ジャケットに載っているもので、トミー・ドスは左下の人、すぐ上は2008(平成20)年に亡くなったデイル・ウォーレン、ギターを持っているのがロイド・ペリマン、右端はギターの名手カール・ファーです・・・・・今ではみんな故人になってしまいました。
パイオニアズの詳細を記したアメリカの本に 「 Hear My Song / The Story Of The Celebrated Sons Of The Pioneers 」 があります(版を重ねているので amazon あたりで検索されたら入手可能かもしれません)。 それには各メンバーの経歴が載っています 興味がある人は少ないかも知れませんが、当時の人がカントリーの世界に身を投じるようになったのにも運命的とも言えるチャンスがあるんだ-などのことが判るので Tommy Doss の項から概略を載せてみたいと思います、チョコッと私なりの補足も入れて・・・・・
(1)1920年アイダホ州 Weiser に生まれ、1922年家族とともに移住したオレゴン州 La Grande で成長、音楽は両親からと Carson Robison 、Vernon Dalhart、 Jimmie Rodgers のレコードから感化されてギターとハーモニカをマスターした。11才でアマチュアコンテストで優勝
(2)19才の時兄と友人の3人で Sons Of The Grande Ronde なるバンド結成して地元のラジオ局に出演。The Sons Of The Pioneers のことはレコードを聴いたり映画で見たりして知っていて強烈な印象を受けていたのでパイオニアズの歌もレパートリーに入れて歌ったとのこと
(3)戦争で兵役、除隊後1945年故郷 に帰りバンド活動を再開
(4)1947年 Bob Wills & His Texas Playboys が La Grande で公演したのを聴いて大いに感化される・・・・・幸運なことに自分達が演奏している場所にボブ・ウィルスが聴きにきてくれて Texas Playboys を辞めたばかりのリードボーカル Tommy Duncan の後釜にバンドに入らないかと誘ってくれたのでした ・・・・・未完成につき続く(5)(6)