銚子・角巳之・三代目

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ホウボウ

2006年01月20日 | 銚子の魚

000_0092 市場で初めてこの魚と対面した時、叱られた柴犬がシュンとしたような顔だな、とか“ドラエもん”に出てくるスネ夫のような顔だなと、さんざんそんな意地悪な事ばかり考えてました。市場で初めて触ったのもこの魚なのですが、触った瞬間にトゲが刺さり激痛が走りました。きっとバカにした天罰です(ホウボウさんごめんなさい....) このホウボウ、高級魚として知られ、刺身で良し、干物良し、煮たり、揚げたりすべて良しの万能選手。骨っぽくて食べるところが少ないと思っていましたが、イタリア料理のシェフに聞いたところ、ホウボウの骨や頭を捨てるなんてもったいない、もったいない。との事。イタリア料理ではこのホウボウの骨や頭から出るダシが大変美味しいと珍重されているようです。先般、料理もどきを掲載させて頂きましたが、あの美味さはホウボウのダシか?と妙に納得です。和食でも潮汁やあら汁、これまた絶品です。要するに捨てるところは殆どないという事です。愛嬌のある顔に似合わずかなり獰猛で、イワシなど丸呑みしてしまいます。そして味は絶品。将棋で言えばさしずめ桂馬、くせ者です(良い意味で)またこの魚はグーグーと鳴くと漁師さんから教わりました。腹の中に鳴き袋と呼ばれる浮き袋があり、それを収縮させることで音が出ているようです。この鳴き袋も通の間では珍味と呼ばれ湯引きで食べると最高のツマミと言われています。銚子では小型のホウボウをキリキリと呼んでいます。何故そう呼ぶのかは分かりませんが、このキリキリホウボウ、市場に出て初めて触った魚として、生涯忘れられない魚の一つになりそうです。


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