銚子・角巳之・三代目

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六次産業!

2011年01月15日 | 日記・エッセイ・コラム

001 今から10年ほど前、三重県にある今では聖地とさえ呼ばれる農事組合法人(直売所・レストラン併設)の社長さんから、1+2+3はいくつだ?...と。何のことだか分からないまま、6....ですか?と申し上げたら、矢継ぎ早にそれでは1×2×3は?...これまた、6.....と。そうだ、これからの農業は六次産業なんですよ.....。この場面、今でも鮮明に記憶しております。生産者が1次産業、製造が2次、サービスが3次....全部ひっくるめて行うから6次....。六次産業、六次産業.....最近どこに行ってもこんな言葉が飛び交っております。私もそれらを否定するものではありません。がしかし、この言葉を使って実践できるのは生産者のみである。この前提を伴わない六次産業は時代のあだ花か....と。10年前に六次産業を叫んでいた社長さん、今では先駆者として全国から注目をされておりますが、10年前はどうだったんだろうか?....。理由があって、六次産業化の実践を行ってきた訳であります。発端は自由化とか(産地での)農産物の価格低迷.....、これじゃ生きていけないという強烈な危機感から...。そして労働の対価を認めない、すべてはゼニよ....という世相も相俟って、後継者がどんどん減少して、高齢者のみで行っていた農業が一戸。また一戸と廃業していく....。こんなの田舎で起こっている話、俺らには関係ねえよ....と傍観者を決め込んでいたところ....。振り子は右に振れれば左に振れるもので、そういう世相へのアンチ・テーゼとしてチャレンジャーが全国各地で決起してきた訳であります。六次産業を目指そうと言うより、生き残りを本気で考え実践してきたらそうなっていただけ....。農業に限らず、畜産業も、水産業も、あれもこれも.....大きな転換点を迎えております。最後に言葉は正確に定義しましょう...、と言うことであります。六次産業の主語は生産者(農業者や漁業者)。生産者が行うから故に六次産業。今のところそういうことであります。マーケティングという言葉が日本に入り始めた時、その主語は寡占的製造企業(要するに大きな製造業)でありました。概念拡張論争などという出来事があって、今ではかなり広範囲な意味で使われておりますが....。故にインチキも増えた....横文字乱発で....。改めて言葉の定義は正しく行いましょうと言うことで有ります。


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