銚子・角巳之・三代目

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抜錨(Anchors Aweigh)②

2023年08月20日 | 日記・エッセイ・コラム

まず抜錨という表現、これは船が錨を巻き上げて出港していくことを表しております。この表現
には、ある種の覚悟が内包されております。もう後戻りできない自らの選択として覚悟持って
行動することを“ルビコン川を渡る”と言ったりしますが、それに近い意味だと認識しております。

Anchors Aweigh(錨を上げて)とは、高名な米海軍の公式行進曲のタイトルで、我々世代では
運動会とか鼓笛隊とか、馴染み深い曲でありますが、そもそもの意味は艦船にて、司令官が錨の
巻き上げ作業完了を承認する合言葉だそうです。そして錨を上げ終わったならば即座に“出港する”...。

軍艦でも漁船でも、船が錨を上げて(抜錨:ばつびょう)出港するということ、安全な港湾内
から、何が出て来るか分からない危険な大海原に出て行くという決意表明であり、その先に待ち
受ける全ては、船長以下すべての乗組員が潔く受け入れるという儀式のようなものと思います。

サンマが獲れないなら、出漁しなきゃいいじゃん...。という声をよく聞きます。が、覚悟を持って
海に出て行く方々に、こういう表現はいささか非礼ではないかと思います。最後にもう少し
Anchors Aweigh(錨を上げて)ということ...。(続きは次回に)