銚子・角巳之・三代目

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ボラ

2008年02月27日 | 銚子の魚

Img_2431 ここ数日、銚子の海は大荒れ。水揚げも殆ど有りませんが、利根川河口のボラは連日市場に搬入されて参ります。ややもすれば、何だボラかよ~。となってしまうんですが、需要があるから市場に運ばれて来る訳で....。私の師匠の一人である鮮魚商の三代目に聞いたら、これ名古屋方面に行くんですよ...。どうやって食べるのか良く分かりませんが....。ボラで思い出すのはかつて宮崎で食べたカラスミ。宮崎・都濃(つの)の港に揚がるボラ。漁師さんと提携し、釣り上がった直後に船上で首を折って血抜き。それを宮崎市内の郷土料理店さんが丹念にカラスミへと加工。漁師と料理人のコラボ....。で、出来上がったカラスミ。何だこれチーズか?と思いました。匂いなど全くしない、ねっとりした食感で極上のチーズを食べているような感じでありました。先入観を捨て、その食材が加工される過程のすべての方々が協力する。そして食べる人の事を思って丹念に商品作り...、これ極上の逸品という事であります。あとは食べる人の評価。このカラスミ、驚くような高値で販売されておりましたが、製造が間に合わない。とのことでありました。あのカラスミ知ってしまってから、何だボラかよ~。とは全く思わなくなりました。むしろ価値を見出せなかった自分の方が恥ずかしい...。食べる前は何だボラの卵じゃねえか?と思ってましたから。銚子港に搬入されてくるボラ見ながら、かつての感覚が蘇って参りました。何だ~じゃねえか?こういう素材ないか?と。時あたかも食糧危機が喧伝され、もったいない、循環だ、付加価値だ....。目を凝らせば沢山有るじゃないですか?身の回りに....。でも、手間惜しんだり、汗流すの嫌がったりしたら見えないですよ....。そんな事思っております。