昨年末、花のお師匠様は紅白歌合戦を見たいと言っておりました。粋な作品を作られる方、そういう庶民的なTV見るんですかね~。と思っていたところ、歌が、何がというより、衣装を見て、来年の流行色や形の参考にするんだとの事。さすが、達人は漠然と物事を見ない....。じゃあ私も。と、凡人の私にはそんな感性有りませんが、自分なりに探して見ました。年末年始は時代劇が多いです。私は無類の時代小説好きでありますが、小説好きでなくとも、お正月というと、何故か和の雰囲気になり、時代劇見ながら一杯...。至福のひと時であります(実際は飲みすぎて殆ど見ていられないんですが...) 今年の年末年始、篤姫、鹿鳴館、天と地と....。時代の変換期とか、生き様とかそんなキーワードが潜んでいるように思います。TVは時代を映す鏡。あるいはその反対で、強い願望などを表す場合が多い...。篤姫....、幕末期に薩摩から将軍の正室として嫁ぎ、官軍となった故郷・薩摩の軍勢の江戸城総攻撃を前に、総大将・西郷隆盛に書をしたためる。私の一命に代えて、総攻撃を中止して欲しい。私の一命に代えて....。鹿鳴館...、西洋なるものの“形”だけ真似し、連夜の晩餐会...。大きな制度転換の産物。多くの犠牲の上に成し遂げられた維新。鹿鳴館、そこには西郷も、晋作も、竜馬もおらず、その次の世代が先人の築いた枠組みの中で、限られた人間のみが束の間の異文化を堪能する。東洋と西洋の融合。新しい文化を拓いたという側面も否定できませんが...。天と地との上杉謙信。天下を取ることなど小事に過ぎず、人として義に生きることこそ重要と説く。謙信の辞世、四十九年・一睡夢・一期栄華・一杯酒。自ら生きた49年など一睡の夢に等しく、一期の栄華は一杯の酒の如く....。目の前の欲得に執着せず、もっと大所から“大局観”を持ちなさい。という事かと。本年初のマグロのセリ。最高値は香港の飲食店だったとか。世界は人口爆発、資源戦争....。カネさえ有ればと言っていたのにあちらこちらで“買い負け” 今日、明日に資源(食糧など)がなくなることはないんでしょうが、その時になってから“大局観”を持つなんて到底不可能であります。一葉落ちて天下の秋を知る....。変化の兆しはあちらこちらで見えているようです。