風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

神崎みゆき

2020-05-28 | 音楽

1970年代前半
世の中はフォーク全盛期で、拓郎やかぐや姫が流行っていた。
そんな中、リリカルな詞とポップで優しいメロディ、
中性的な声とビジュアルでひっそり歌っていた神崎みゆきを
知っている人はどれだけいるだろうか。
まだまだ男は男らしく、女は女らしくという前時代的な風潮の中
その存在はそれほどメジャーに知られることはなかった。
「ゆう子のグライダー」が印象に残っている程度か。

そんな彼の「公園通りの情景」が
いまだに耳に残っていて、ふとこのCDを買う気になった。
そこそこ知られたフォークグループとんぼちゃんがカバーしていて
どちらかというとそっちの方が知られているかも知れないが
私自身は神崎さん本人の歌の方が印象に残っている。
TVで、おそらく数回しか見たことがなかったと思うのに
いまだに歌詞を見ないでフルで歌えるほど印象的だった。
アルバムを聴くと、他にもいい歌がたくさんあるなぁ。

ちょっと調べてみたら、高校生の時にデビューし。
「ゆうこのグライダー」がヒットした後、
20歳ごろにはもうメジャーなステージからは身を引いていたようだ。
2015年に亡くなっているとネットに出ていた。
今の私と同じ年齢。
亡くなるまでは「みゆき楽団」というバンドを率いて
宮沢賢治さんの作品にメロディをつけて演奏したりしていたらしい。
本業は何だったのかわからないけど、
最後まで歌っていたことを知り、なんだか嬉しくなった。
もちろんその嬉しさの中に少し哀しさもある。

70年代前半に作られた彼の詞とメロディーは
2020年の私の耳にもノスタルジーとともに届いている。
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