風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

熊野神社@花巻上根子

2015-02-23 | 文化
我々上根子神楽の本拠地である熊野神社は
坂上田村麻呂による勧進伝説が残る古社。
さすがに400年以上前のものはあまり残っていないが
それでも境内の古墳からは太刀や服装品などが出土している。
(もしかしたら別当家になにか残っているのかも)

社殿の中には古に奉納された額などが飾ってある。







書いてある年号は嘉永元年(1848年)や文化11年(1814年)。
嘉永年間といえばこの5年後にペリーがやってきた頃。
この時代を調べていて驚いたのは
翌年の嘉永2年に西園寺公望が生まれ、葛飾北斎が死んでいる。
第二次大戦頃の首相がこのころ生まれてたんだねぇ。
しかも江戸時代を代表する画家と同年代を生きていたとは。
第二次大戦といえばワタシが生まれるたった15年前。
なんか一気に江戸時代を身近に感じた。

文化11年はさらに30年ほど遡る。
ロシアが通商を求めて長崎へ来航し(幕府は拒否)
諸外国が日本に開国を求めはじめた時期。
お台場に砲台を設置したり、間宮林蔵が樺太を探検したり
近代日本の緒についた(つかざるを得なかった)時代にあたる。
山東京伝や杉田玄白、伊能忠敬などが亡くなった頃。

歴史を習う時には時代を区切って覚えるけれど
実際には時間は区切られていない。
歴史的事実も、文化や価値観も
そして人々の生活も連綿と流れ続けている。

これらの奉納品を眺めながら当時の人々の姿を想像し
その頃から受け継がれてきた命のバトンを思った。
コメント
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