ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和3年-産米の改良ビラ(県穀物検査所)

2010年02月24日 04時36分11秒 | Weblog
 社区(現加東市社)の昭和3年(1928)「雑書綴」に兵庫県穀物検査所社支所のビラが綴じられています。内容は「産米の改良」と題し、米の生産に関する各段階の要点が書いてあります。前後の文書から10月中旬に配布されたものと考えられます。
 ビラの中に酒造米「新山田穂一号」という名があるのは、酒米の王として知られる山田錦の親にあたる品種、山田穂のことです。


産米の改良   一致協力

品種の選択
 酒造米・・・新山田穂一号新山田穂二号弁慶
        瓜の蔓には茄子ならぬ
 飯米・・・・朝日
        味が良ふて収量(トリミ)あり

適期刈取
 酒造米・・・早目に刈取るが肝要
        青刈をせないこと
 飯米・・・・早刈青刈は大の禁物
        晩刈は米の艶を消す

乾燥充分
 稲架干莚・・稲架十日下敷莚へ籾五舛
        晴天二日干しませう 米の生命は乾燥にあり
 乾燥時間・・朝の九時から午後の三時迄
        温味ある籾を取り入れませう
 追干・・・・温味の籾を莚で覆ひ貯蔵する 籾の温味でまた乾く

調製叮嚀
 籾の唐箕撰・乾燥籾(ひもみ)を唐箕撰(とうみくり)
        籾の仕分けが第一よ
 籾摺・・・・一番摺と二番摺の区別
        良いと悪いを分ける基
 危惧の修理と使用
       唐箕、萬石、撰米器の修繕
       使用法の熟練
        道具を使へ使はれな

容量正確
 内容量の確実 巧者に計量らず 四斗タツプリ入れませう

俵装完全
 規定の厳守・規則通りに編上げて
        小口カガリも引締めませう
 緊括・・・・横縄五ケ所を一様に
        堅く締めて結び止め
 縦縄・・・・四方に掛けた俵こそ
        天下通用の米俵

  兵庫県穀物検査所社支所
      
         
                   
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