物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ヤマジノホトトギス

2016-09-08 06:00:00 | ユリ科
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)
<学名:Tricyrtis affinis Makino>
ユリ科 ホトトギス属 多年草













北海道西南部~九州の山野の草原や谷筋の樹林下などに生育する多年草。
茎は直立し、多少屈曲して高さは30~60cmになり、
斜め下向きの毛が生える。


撮影日 2016.08.28: 群馬県

葉は互生、卵状長楕円形または狭長楕円形で長さ8~18cm、
先端は急にとがり、基部は茎を抱く。葉の縁は多くは波打ち、
縁毛があり、葉の両面とも粗い毛が散生し、基部近くの葉には、
緑色地に濃緑色の斑状の模様がある。
花期は8~10月。花は茎先と葉腋に1~3個つけ、上向きに咲く。


撮影日 2016.08.28: 群馬県

撮影日 2016.09.4: 群馬県

花柄に毛が多く、3個の内花被片と3個の外花被片は同長で約2cm、
外花被片の方が幅が広く、外花被片の基部に袋状のふくらみがあり、
花被片の外側に細毛が生える。上部が平開するが反りかえることはなく、
白色で内面に紫色の斑点があり、下部に黄色の斑点がない。


撮影日 2016.09.4: 群馬県

雄蕊は6個で、花糸は互いに寄り添って立ち、上部で反り返って
先端に葯を外向きつける。花糸に紫色の斑点がない。


撮影日 2016.8.28: 群馬県

花柱の先は3つに分かれ、各枝の先はさらに2裂し、
粒状の毛があり紫色の斑点がある。
果実は果で3稜がある。





よく似たヤマホトトギス(Tricyrtis macropoda )は
   茎先や上部の葉腋に散房花序をつけ、花被片が強く反りかえり、
   花糸にも紫色の斑点がある

ヤマホトトギス-まだ蕾でした。


識別のポイントは 

  ヤマホトトギス          ヤマジノホトトギス

  ・花被片が強く反り返る。         花被片が平開し、反り返ることはない。
  ・糸の下部に紫斑点がある。   
花糸の下部に紫斑点がない 。
  ・散房花序につく。                  花は葉腋に1~2個つく。
  ・茎には下向きの毛があるか       茎には下向きの毛が密生する。
    ほとんどない。