ガマ(蒲、香蒲)
<学名:Typha latifolia L.>
ガマ科 ガマ属 多年草
北海道から九州の広範囲に分布する。池や沼などの水辺に生える抽水植物。
水中の泥の中に地下茎をのばし、高さ1~2mの葉をつける。
夏に茎を伸ばし、円柱形の穂をつける。穂の下部は赤褐色で太く、
雌花の集まりでソーセージのような形状をしている。
撮影日 2019.08.03: 群馬県
穂の上半分は細く、雄花が集まり、開花時には黄色い葯が一面に出る。
雄花も雌花も花びらなどはなく、ごく単純な構造になっている風媒花。
雌花は結実後は、綿クズのような冠毛を持つ微小な果実になる。
この果実は風によって飛散し、水面に落ちると速やかに種子が 実から放出されて
水底に沈み、そこで発芽する。 また、強い衝撃によって、種が飛び散ることもある。
果穂を集めたものを蒲綿といい、ふとんの綿としたり 火打石の火口(ほくち)として使った。
また葉や茎から簾(すだれ)や 蓆(むしろ)をつくったので御簾草(みすぐさ)の古名がある。
日本で見られる主なガマ属の種には3種ある。
これらは日本全土の池や沼に分布し、高さ1.5-2 mの多年草で、
花期は6月-8月、ガマが最も早く、ヒメガマ、コガマと続くとされる。
雌花序と雄花序が離れて花茎の軸が見えるのがヒメガマ、
上端がやや幅広い 雌花序と雄花序が連続しており、雌花序の長さが10-20 cmのものがガマ、
6-10 cmのものがコガマと識別できる。
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