物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ベニバナイチヤクソウ

2018-05-31 12:00:00 | イチヤクソウ科
咲き始めたところで少ししか開いていませんでした。

ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)
<学名:Pyrola asarifolia Michx.
                    subsp. incarnata (DC.) A.E.Murray>
ツツジ科 イチヤクソウ属 常緑多年草
(以前はイチヤクソウ科とされていたが、
新しいAPG植物分類体系ではツツジ科に含められている。)









北海道、本州中部地方以北に分布し、山地帯から高山帯下部の草地、
低木林、林縁などに生育し高さ10~30㎝、群生することが多い半寄生植物。

撮影日 2018.05.27: 長野県
葉は根生、葉柄は長さ3-5cm、葉身は円形または卵状楕円形で、
長さ3~4.5㎝、幅2~3.5㎝先端は円く、基部は円いか、やや心形になり、
縁には目立たない細かな鋸歯がある。常緑で表面は光沢がある。

花期6~8月。葉の間から長さ15-25cmになる花茎を伸ばし、
総状花序をつけ、桃色の5弁花を斜め下向きに開く。

8-15個の花がつく。花茎は赤みを帯び、1-3枚の広披針形の鱗片葉がある。
苞は狭長楕円形で先は急に短くとがる。
萼片は5個で離生し、狭卵形で、長さは幅の2倍になり、長さ2-3mm、
幅1-1.5mmになる。花弁は5個あり離生して径約13mmの広鐘形、
花柱は湾曲し、長さ6-8mmになり柱頭は小さく5裂する。

雄しべ10本、雌しべ1本の花柱が花冠から出る。

花は基部がついた合弁花、5弁花のようにみえる。
果実は径約7mmの果











レンゲツツジ

2018-05-30 18:00:00 | ツツジ科
群馬県の県花にも指定されていて赤城や野反湖など県内各地に群落が
みられます。
有毒植物で、牛や馬などは食べないのでレンゲツツジの群生地になっている
牧場も多いです。
今回は長野で見てきたものを載せます。




レンゲツツジ(蓮華躑躅)
<学名:Rhododendron molle (Blume) G.Don
   subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron>

ツツジ科 ツツジ属 落葉低木






北海道南部から九州まで日当たりのよい草原に多く自生する
高さ1 - 2mの落葉低木。

撮影日 2018.05.27: 長野県
庭木としてもよく利用される。
(落葉樹ですが、最近の研究から同じ落葉性のヤマツツジよりも、
常緑性のシャクナゲに近い仲間であることが分かっているそうです。)


葉は、長さ4~8㎝、両面光沢はない。頂部は鈍頭、先端には色の薄い
突起状のものがある。基部は次第に細まり、葉柄に続く。
葉脈は裏面に突出し、両面に荒い毛がある。葉の縁には毛が多い。

花は4~6月に葉が出て開くのと前後して咲く。
花は花冠は漏斗状で、径5〜6cm,朱橙色でおしべ5本,
花糸の基部には白毛がある。

果実は大きな果、長さ2 - 3cmの円筒状で、10~11月に熟すると
5裂して小さな種子を飛ばす。


 ジテルペンのグラヤノトキシンやロドジャポニンなどの痙攣毒を含み、呼吸停止を引き起こすこともある。花には蜜があり子供が吸う場合があるが、摂取させるのは非常に危険。(トルコ産蜂蜜での中毒例の報告もある。)養蜂業者はレンゲツツジが自生している所では蜂蜜を採集しないか開花期を避けるなどしている。




花の色が黄色い種類(品種)としてキレンゲツツジがある。

キレンゲツツジ(黄蓮華躑躅)
<学名:Rhododendron molle G.Don
   subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron
       f. flavum (Miyoshi) Yonek.>










ミヤマエンレイソウ ~2018~②

2018-05-30 12:00:00 | ユリ科
ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
<学名:Trillium tschonoskii Maxim.>
ユリ科  エンレイソウ属  多年草







全国の山林の樹陰などに生える多年草。太く短い根茎から、
高さ20-40cmの茎が1本伸び、その先端に3枚の葉を輪生する。

撮影日 2018.5.27: 長野県
葉は丸みを帯びたひし形、直径は10-20cm程度で葉柄を持たず、
茎から直接生ずる。

4~6月、葉の中心から短い花柄を出し、直径3~4㎝の花を
1個つける。

外花被片3個で緑色の披針形、先は尖る。
内花被片3個、白く外花被片より幅が広く長い。
6本の雄蕊をもち、花糸は平たく、葯(やく)は花糸より長い。
花柱の先は3つに分かれる。




別名、シロバナエンレイソウ(白花延齢草)とも呼ばれる。
古くは食あたりの薬草として用いたことから、エンレイソウ(延齢草)
の名があり、深山に生える白花から、シロバナエンレイソウ
(白花延齢草)やミヤマエンレイソウ(深山延齢草)の名がある。
中国では根茎を乾燥させ煎じ、高血圧・神経衰弱などに用いられ、
果実には甘みがあり滋養にはそのまま食べるとよいとされています。





内花被片が淡紫色を帯びるものもあり、ムラサキエンレイソウ
と呼ばれる。


ムラサキエンレイソウ(紫延齢草)
<学名:Trillium tschonoskii Maxim. f. violaceum Makino>


シロバナエンレイソウの花色変わりの品種になります。




トチノキ ~2018~

2018-05-29 12:00:00 | その他

トチノキ(栃の木)
<学名:Aesculus turbinata>
トチノキ科 トチノキ属








東日本を中心に分布する樹高25mぐらいになる落葉性の高木で、
直径1mを越えるものが少なくない。

撮影日 2018.05.27: 長野県
水気を好み、 適度に湿気のある肥沃な土壌で育つ。
川べりや沢筋でよく見かけます。
葉は大きく、全体の長さは50cmにもなり、長い柄の先に
倒卵形の小葉5~7枚を掌状複葉に枝先に集まるように着ける。

5月~6月に、葉の間から穂状に花を咲かせる。

花穂は高く立ち上がり、個々の花はさほど大きくないが、
雄しべが伸び、全体としてはにぎやかな目立つ花姿をしている。

花は白~薄い紅色。





果実は秋に実り、ツバキの実のような果実は、
熟すと厚い果皮が割れ、少数の種子を落とす。
種子は大きさ、艶、形ともにクリに似ていて、色は濃く、
球状をしている。
「栃の実」として渋抜きして食用になる
デンプンやタンパク質を多く含み、縄文時代から食用と
されているほど歴史は古い。



アイズシモツケ

2018-05-28 12:00:00 | バラ科
アイズシモツケ(会津下野)
<学名:Spiraea chamaedryfolia L. var. pilosa (Nakai) H.Hara
バラ科 シモツケ属 落葉低木






撮影日 2018.5.27: 長野県
北海道、本州の中部地方以北と九州の熊本県の、山地の日当たりのよい
崖地や岩場、林縁に生育する。

樹高は2m程度。若い枝は赤褐色を帯び、稜角があり、無毛か白軟毛がある。

葉は、長さ3-8mmの葉柄があり互生、卵形から広卵形または狭卵形。
葉の先端はとがり、基部は円形または広い切形、
葉身は長さ3-6cm、幅1.5-3.5cm。表面は無毛か短伏毛があり、
裏面は若葉時に軟毛があり、のちに無毛になる場合がある。
縁には基部以外の部分に欠刻状重鋸歯がある。

花期は5-6月、今年枝の先端に散房花序をつくり、径10mmの白色の5弁花を
多数咲かせる。花弁の長さは2.5-3.5mm。

雄蕊は約20本あり、花弁より長く伸び、長さ5-7mmになる。





果実は長さ3mmの袋果となる。


和名の由来は、福島県の会津地方で発見されたことによる。
別名・シロバナシモツケ(白花下野)、カマナシシモツケ(釜無下野)

長野の高原に行った時見かけたものです。
綺麗な花でした。