今回はそろそろ旬を迎える萩の話題を取り上げます。
萩の仲間も似たものが多くて分類が難しいグループですね。
私が今まで見てきた萩たちの特徴を参考にご覧ください。
萩の同定の参考にしていただければと思います。
今回は『花』です。細かい違いには目をつぶってもらって
花の姿から特徴を見ていきたいと思います。
萩の仲間でも「ヤマハギ」のグループに属している、
① ヤマハギ { Lespedeza bicolor Turcz. }
② キハギ { Lespedeza buergeri Miq. }
③ ツクシハギ { Lespedeza homoloba Nakai }
④ マルバハギ { Lespedeza cyrtobotrya Miq. }
の4種について見ていきます。
以下の写真は過去に撮り溜めたものの中から適当に選んだものです。
まずは一種ずつ見ていきましょう。
① ヤマハギ (山萩) Lespedeza bicolor Turcz.
北海道~九州の草地や林縁に生え、1~2mぐらいになる落葉低木で枝はよく分枝する。
葉は互生し、3出羽状複葉。小葉は長さ2~4cmの広楕円形、広卵形で先は丸い。
表面は中央部にだけわずかに毛があリ、裏面には伏毛がある。
花期は7~9月。総状花序は葉より長く突出して目立つ。
蝶形花は紅紫色で長さ10mmぐらい。旗弁は翼弁や龍骨弁より長く、
倒卵形で基部は次第に細まり、耳状突起は小さい。
翼弁は龍骨弁より明らかに短い。
萼は長さ約3mm、裂片の先端は鈍形または鋭形。
果実はほぼ円形または倒卵形で、長さ5~7mm。全体が紅紫色の花です。
② キハギ (木萩) Lespedeza buergeri Miq.
本州、四国、九州の丘陵帯から山地の日当たりの良い山野に生える
高さ1m~2mになる落葉低木。
葉は3出複葉で互生、小葉は長さ約3~4㎝の卵形~長楕円形で
先は円形~鈍頭のものまである。
葉の裏や茎には細毛が生え、全縁で大きな波状になる。
花期7~9月 葉腋より総状花序を出し、長さ約1㌢の蝶形花を総状花序につける。
花は淡黄白色だが旗弁の中心と翼弁が紫紅色を帯びる。
木のようになる幹をもつ萩という意味で名づけられた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/53/a5df97ca79a6685df6285c86fb752ae4.jpg)
ヤマハギの仲間はほとんどが紅紫色ですが、このキハギは白花に紅紫が入ります。
コントラストが綺麗です。
③ ツクシハギ (筑紫萩) Lespedeza homoloba Nakai
本州、四国、九州の丘陵帯から山地の日当たりの良い山野に生える
高さ1m~2mになる落葉低木。先端は垂れる。
葉は3出複葉で互生、小葉は楕円形で先端は円頭~凹むものまであって変異が
大きい。表面は無毛か、主脈上に微毛が残る。裏面には微細な毛が全面にあり、
脈上の毛はやや長い。 花期7~9月 葉の脇から葉群よりも長く、超出する総状花序を出し、
花は長さ1~1.5cmで淡紅紫色又は紅紫色の蝶形花をややまばらに開く。
旗弁はふつう龍骨弁より短く、耳状突起はよく発達し腎形である。
翼弁は龍骨弁より短く、明るい紅紫色である。
旗弁の色が薄くピンク色で龍骨弁が長い花型が特徴です。
④ マルバハギ (丸葉萩) Lespedeza cyrtobotrya Miq.
本州、四国、九州の丘陵帯から山地の日当たりの良い山野に生える
高さ1m~2mになる落葉低木。良く分枝する。
葉は3出複葉で互生、小葉は長さ1~3㎝の倒卵形~楕円形で、
先は丸く少し凹むものもある。
葉表は無毛、葉裏には圧毛がある。 花期7~9月 短い総状花序をつけ、花序は葉より短いのが特徴である。
花は紅紫色の蝶形花で、旗弁は幅が広く、長さは翼弁や竜骨弁より長い。
竜骨弁が短く、翼弁の中に竜骨弁がほとんど包まれ、あまり見えないのも特徴である。
萼は5裂し、萼歯は萼筒より長く、萼歯の先が針状に尖る。 竜骨弁が短くて花が丸い感じになります。
旗弁に紫色の筋か多いのも特徴です。 まとめは画像で
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/a3/0deeba3c2a06d6cc37e29546ff22702f.jpg)
こちらの過去記事も参考にしてください。 萩の比較です。⇒ ★
(萩の仲間の分類にはがく歯を見ると分かりやすいです。)