物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

キキョウ/ソバナ/ホタルブクロ

2017-11-30 06:00:00 | キキョウ科
季節外れの花便り その⑤です。
前回のツリガネニンジンと同じキキョウ科の、雄性先熟の花達紹介です。⇒写真だけ

   種名をクリックするとその種の解説記事にリンクします。
キキョウ(桔梗)
<学名:Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC.>
キキョウ科 キキョウ属 多年草



撮影日 2017.8.19: 群馬県







ソバ (岨菜)
< 学名 : Adenophora remotiflora >
キキョウ科 ツリガネニンジン属 多年草



撮影日 2017.8.14: 群馬県









ヤマホタルブクロ(山蛍袋)
<学名:Campanula punctata Lam.
   var. hondoensis (Kitam.) Ohwi>

キキョウ科 ホタルブクロ属 多年草



撮影日 2017.7.15: 群馬県










ツリガネニンジン  ~季節外れの花便り ④~

2017-11-29 06:00:00 | キキョウ科
ツリガネニンジン(釣鐘人参)
<学名:Adenophora triphylla (Thunb.) A.DC.
        var. japonica (Regel) H.Hara>

キキョウ科 ツリガネニンジン属 多年草




北海道〜九州の山野にごくふつうに見られる。山地の草原、
林縁や草刈などの管理された河川堤防など排水が良く、
日当たりの良い所を好んで自生する。


撮影日 2017.8.6 & 2017.8.16: 群馬県

根は白く肥厚し、高さは40〜100 cmになり、全体に毛がある。
根生葉は円心形で花期には枯れる。茎葉は茎に3–5枚輪生し、
上部は互生または対生する。



形は長楕円形、卵形、楕円形、披針形と変化が多く、
やや厚みがあってつやがない。長さ4–8cmで縁に鋸歯がある。
植物体を切ると白い乳液が出る。
花期は8〜10月、数段に分かれて葉と同じように茎に輪生する
枝の先に淡紫色の下を向いた鐘形の花を咲かせる。






花冠は長さ15~20 mmで淡紫色または白色、先端はやや広がり、
裂片は反り返る。萼片は糸状で鋸歯があり、花柱は花冠より
やや突き出し、先が浅く3裂する。

淡紫色


白色










左右の花の雌蕊の先が違うのが分かると思います。
ツリガネニンジン他キキョウ科の花は
なんです。
先ず、雄蕊が成熟して花粉を出し枯れるころに雌蕊が
育って成熟する、自分の花粉で受粉しないようにしている
のです。

花の中を覗くと雄蕊が花粉を出し切って枯れ雌蕊が伸びだした状態


さらに雌蕊が成熟して先が割れてきます。







釣り鐘状の花が咲き、地下の大きな根を朝鮮人参に見立て、
釣鐘人参の名になった。



春の若い芽は、山菜のトトキと呼ばれ食用にされる。
「山でうまいのはオケラにトトキ、・・・」という、はやし歌がありますが、
春先のツリガネニンジンの若芽は非常に美味しいといわています。




ヤマトラノオ (ヒメトラノオ) ~季節外れの花便り ③~

2017-11-28 06:00:00 | その他
ヤマルリトラノオのそっくりさんです。
葉の基部は細まってほとんど柄がないのが特徴です。
 
 
ヤマトラノオ(山虎の尾)
<学名:Veronica rotunda Nakai var. subintegra (Nakai) T.Yamaz.>
オオバコ科 ルリトラノオ属 多年草
 
ヤマトラノオの変種
葉の細いタイプのヒメトラノオでした。

 
本州(関東)から九州(北部)の草地に生える。
茎は株立ちとなって直立し、高さ40~90cm。
 
 
撮影日 2017.08.19: 群馬県
 
葉は対生し広披針形でとがり長さ約8センチメートル。
基部は細まってほとんど柄がない
両面に短毛があり、特に裏面の脈上には多い。
 
 
 
8~9月、茎の先に長い穂状花序をつくり、青紫色花を
密につける。
 
 




ヤマトラノオ ~季節外れの花便り ②~

2017-11-27 06:00:00 | その他
季節外れの花便り その②  は①クガイソウとよく似たヤマルリトラノオです。
 
 
ヤマトラノオに修正します。
ヤマルリトラノオ(瑠璃虎の尾)
<学名:Veronica ovata Nakai 
             subsp. miyabei (Nakai et Honda) Albach 
                               var. japonica (Miq.) Albach
オオバコ科 ルリトラノオ属 多年草
 
 
以下も後ほど修正します。
北海道、本州の日本海側主に多雪地帯の亜高山帯にに多く生える
50~90cm直立して枝分れする。
葉は対生し有柄で先の尖った長卵形。葉裏は無毛。
 
 
撮影日 2017.08.27: 長野県
 
茎の先に多数の青紫色の長さ約5mmの多数の花が穂状に密につく。
 
 
 
 
花冠は4裂し、2本の雄しべは花の外に突き出す。
 
 
 
 

産地と花の色と、花穂の形を虎の尾に見立てた。
 
 
 
 

クガイソウに似ているが、ヤマルリトラノオは葉が対生するので
見分けられる
クガイソウは輪生する。
 
 
 
 

また、同じような環境には、ヤマトラノオやその変種の
ヒメトラノオも生えるが、

ヤマルリトラノオは、葉柄がはっきりしている
ので識別できる
 
 




クガイソウ ~季節外れの花便り ①~

2017-11-26 06:00:00 | その他
季節外れに成りますが・・・


クガイソウ(九蓋草、九階草)
<学名:Veronicastrum japonicum (Nakai) T.Yamaz.
                                                     var. japonicum>
オオバコ科 クガイソウ属 多年草




本州近畿地方以北に広く分布し、山地や高原の日当たりの良い
草地に生育する。
茎は円形で直立し、株立ちになり、高さ80~130 cmになる。


撮影日 2017.08.6: 群馬県

葉は4-8枚が輪生し、長さ5~18 cm、幅2~5 cm、長楕円状披針形で
先端が尖り、基部にはごく短い柄があるか無柄で、縁には
多くの鋸歯がある。何段もの層になる。



花期は7~8月。茎先に穂状の長い総状花序をつけ、淡青紫色の
多くの小さな花をつける。花序は長さ10~25 cmになり、
花序軸には短い毛が散生する。



萼片は5枚で先が尖る。花冠は長さ5~6 mmの筒状で先端は4浅裂し
裂片の先端はややとがる。



雄しべは2本あり、花冠から長く突き出る。雌しべは1本



果実は果で長さ2.5 mmの卵形。


和名の由来は、輪生する葉が何層にもなってつくので、九蓋草、
九階草と名づけられた。
蓋(がい)というのは笠を数える単位だそうで、九層ぐらいあるということで「九蓋草」と名づけられた。
新しい分類体系ではゴマノハグサ科からオオバコ科へ移動された。
紫の花でよく似たものにヤマトラノオやルリトラノオなどがあるが、
クガイソウは葉が輪生している(1つの所から3~8枚出る)ので
見分やすい。