物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

マンサク / アカバナマンサク

2017-02-27 06:00:00 | その他

マンサク(満作)
<学名:Hamamelis japonica Siebold et Zucc.>
マンサク科 マンサク属 落葉小高木


本州の太平洋側から九州に分布し、山林に多く
自生するほか、花木として栽培もされる。

撮影日 2017.2.25: 群馬県

樹高は5m-10m、葉は互生し、楕円形で波状の鋸歯があり
冬に落葉する。
2~3月に葉に先駆けて花を咲かせる。

花にはがく、花弁と雄蕊および仮雄蕊が4個ずつあり、
雌蕊は2本の花柱を持つ。

がくは赤褐色または緑色で円い。
花弁は黄色で長さ1.5cmほどの細長いひも状になる。



マンサクの語源ははっきりとしないが、
早春に咲くことから、「まず咲く」「まんずさく」が
東北地方で訛ったもの
ともいわれている。
また、黄金色の花を枝いっぱいに咲かせた姿を
豊年満作と縁起をかつぎ、マンサクとなった

と言う説もあります。

アカバナマンサク
<学名:Hamamelis japonica var. obtusata f. incarnata>




マルバマンサクの花弁の赤い品種。







マツカゼソウ

2017-02-20 06:00:00 | ミカン科
サンシルさんのブログ   『サンシルの花便り』   で
マツカゼソウ     が取り上げられていました。

一秋も何度か撮ったり 記事 にしたこともあります。
去年撮ったのを眺めて見たのですが、
ピンボケばかりでしたがちらっと載せてみます。


撮影日 2016.8.15: 群馬県




マツカゼソウ(松風草)
<学名:Boenninghausenia albiflora (Hook.) Rchb. ex Meisn.
      var. japonica (Nakai ex Makino et Nemoto) Suzuki>
ミカン科 マツカゼソウ属 多年草








本州宮城県以南、四国、九州に分布し、山地の林縁などに生育する
高さ50~80cmの多年草。ミカン科で草とは珍しいです。
茎は直立して細く、上方で分枝する。



葉は互生し、3回3出羽状複葉で、多数ある小葉は大きさが不ぞろいで、
倒卵形から楕円形、長さ10-25mmになる。
小葉の先は円く、基部はくさび形になり、全縁で、質が薄く、裏面は
白色を帯びる。



葉や茎に油点(組織の隙間に揮発性の油が溜まった腺点)があり、
独特ないやな臭いがする。


花期は8~10月。



枝先に円錐状集散花序を出し、多数の白色の小さな花をつける。
萼は4個に裂け、萼片は長さ約1mmになる長楕円形。



花弁は4個あり、長さ3-4mmの長楕円形。
雄蕊は6~8本あり、長さは不ぞろいで、花弁より長い。
子房は4心皮からなり、長い柄の上にあり、その先に1個の花柱がある。



撮影日 2016.11.6: 群馬県

果実は長さ約3mmになる4個の卵形の分果に分かれ、腹面で裂開する。


サンシルさんは風速計の風杯に例えてましたが、
なるほどそんな風にも見えますね。


草姿が松の図柄に似ていることから「マツガエソウ(松枝草)」とされ、
草姿に風情があることから「マツカゼソウ(松風草)」に
転訛したという説があります。
葉の姿は綺麗ですね




ウメ

2017-02-19 06:00:00 | バラ科



梅が咲いていました。

撮影日 2017.2.12: 群馬県





ウメ(梅)
<学名:Armeniaca mume (Siebold et Zucc.) de Vriese
バラ科 アンズ属 落葉高木







花芽はモモと異なり、一節につき1個となるため、
モモに比べ、開花時の華やかな印象は薄い。
早春の2月~4月頃5弁の1cmから3cmほどの花を
葉に先立って咲かせる。
花の色は白またはピンクから赤。



葉は互生で先がとがった卵形で周囲が鋸歯状。
ウメは大きく分けると利用価値から「実ウメ」と
「花ウメ」の2グループに分けられます。
梅は日本人の食卓に欠かせない食物の1つ。
梅干しや梅酒、カリカリ梅などさまざまな用途に
加工でき、梅特有の酸味と香りで味覚を
楽しませてくれます。



梅には500種以上の品種があると言われている。



果実を梅干し、梅酒、梅酢、梅醤やジャムなどにして
食用とする。
また甘露梅やのし梅などの菓子や、梅肉煮などの
料理にも用いられる。
強い酸味が特徴であり、クエン酸をはじめとする
有機酸などを多く含み健康食品としても販売されている。
果実だけでなく種核、俗にいう天神様も食用にでき、
茶漬けにアクセントとして添えるなどの利用法がある。



青梅には青酸が含まれているので、食べると死ぬ、
いう警告が知られている。



「ウメ」の語源には諸説あり
ひとつは中国語の「梅」(マイあるいはメイ)からの
転訛という説で、
伝来当時の日本人はmeをmme(ンメ)のように
発音していたため「ムメ」のように読まれることで
mumeとなりumeへと転訛した、というものである。



「ウメハンドブック」が発行されています。
色々な品種の写真が載っています。




   桃  桜   其の壱
  もご覧ください。








コチャルメルソウ

2017-02-13 06:00:00 | ユキノシタ科
コチャルメルソウ(小哨吶草)
<学名:Mitella pauciflora Rosend.>
ユキノシタ科  チャルメルソウ属  多年草










日本固有種。本州、四国、九州に分布し、
山地の渓流沿いや湿った林床などに生育する
花が咲いていないと判断が難しいものも多い。
地中の根茎は長く横にはう。
花後、地中に鱗片状の葉を互生させた走出枝を出して繁殖する。


チャルメルソウの仲間では最も分布域が広い種です。


撮影日 2014.4.19: 埼玉県
私は埼玉と地元群馬や長野県でも見ています。

根出葉は互生し、長さ2-15cmになる葉柄があってまばらに腺毛がはえる。
葉身は長さ2-5cm、幅2.5-6cmになる広卵形から卵円形で、
基部は深い心形、先は鋭頭または鈍頭で、縁は浅く5裂し、
さらに不整の鋸歯がある。
葉の両面に立ったあらい毛と微小な腺毛がはえる。



花期は4-6月。花茎は高さ20-30cmになり、
茎葉はなく短腺毛が密生し先に2-10個の花を総状花序につける。
花柄は長さ2mm短腺毛が密生する。



萼筒は浅い倒円錐形で腺状突起が密生、
萼裂片は5個あり、長さ1mmの広3角状卵形で花時には開出する。



花弁は5個あり、紅紫色または淡黄緑色で、
長さは4mmになり羽状に細く7-9裂して「魚の骨」状になり、
外面に腺点があり、花時には反曲する。



雄蕊は5個あり、萼裂片と互生して花盤上につき、裂開直前の葯は
淡黄色になる。
子房は下位で、1室に2個の心皮があり、花柱2個は短い。果実は果で、
花柱間の縫合線に沿って鐘状に開く。種子は卵状楕円形で長さ約1.2mm、
種皮は暗緑色になる。

種子は雨粒により散布されるとも言われている。



他のチャルメルソウは雄蕊が魚の骨の付け根辺りに付くのですが、
コチャルメルソウはもっと内側に付きます。
また、付く花の数が少なく10個以下ということもコチャルメルソウの
特徴です。





トキワハゼ / ムラサキサギゴケ

2017-02-12 21:51:14 | その他
トキワハゼ / ムラサキサギゴケ花の違いをちらっとだけ比較してみましょう。
匍匐茎が出るか出ないか、を見るとわかりやすいのですが、
花にも違いがあります。
比べてみましょう。

                   トキワハゼ          /             ムラサキサギゴケ


花形はよく似ています。色に注目しましょう。
3つに切れ込んだ下唇の色ですが、

     トキワハゼ      |     ムラサキサギゴケ

     白っぽい     |      全体が紫色

上唇の切れ込み方も違いますが、分かり難いですね。
(その部分を重視して撮っていなかったので…)