物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ママコナ ~2019~

2019-08-28 07:00:00 | ゴマノハグサ科

前の記事と半寄生植物繋がりで・・・

 

ママコナ(飯子菜)

 <学名:Melampyrum roseum Maxim.

      var. japonicum Franch. et Sav.>  

ゴマノハグサ科 ママコナ属 一年草

 

 

北海道南西部・本州・四国・九州の山地林縁などの 乾いた場所に生育する半寄生植物

 撮影日 2019.08.14: 群馬県

 

根は細く貧弱。茎は斜上枝分かれし、高さ30-50 cm。 葉は長卵形で長さ3-6cm、対生する。

花期は7~9月枝先に長さ3~10cmの総状花序を形成し、 縁にとげ状の長い歯牙のある包葉と多くの花をつける。

花の下にある刺のある葉のように見えるのが苞で 長く尖った歯牙があるのが特徴

 花軸や萼には白毛がやや密に生える。

 

花は紅紫色の唇形で花喉の両側に白斑があり, 長さ14~18mm、

上唇は平たく中に4本のおしべが包まれる。

 

花の盛りが過ぎると、米粒のように見える白い膨らみが 濃い赤色に変わる。

 

 

 

 


和名は飯子菜で、若い種子が飯粒に似ているからとも、 花冠の下唇上の白い斑点が似ているからともいわれる。


ヒキヨモギ 【 群馬県絶滅危惧IA】 

2019-08-27 22:24:00 | ハマウツボ科

ヒキヨモギ(引蓬)

<学名:Siphonostegia chinensis Benth. ex Hook. et Arn.>

ハマウツボ科 ヒキヨモギ属 半寄生1年草

 

 

 

旧来の分類体系ではゴマノハグサ科でしたが新しいAPG-Ⅲ分類体系では ハマウツボ科になりました。

 

北海道から沖縄県まで、全国の日当たりのよい草地、田畑、山地、低山、 原野などに生え、高さ30~60㎝になる半寄生の1年草。

茎はほぼ直立し、 上部でやや枝分かれし、深くさけた葉を対生する。乾くと黒色になり、 黄褐色の毛が密生する。

枝は稜があり、密に軟毛がある。 葉は無柄又は短柄。葉身は広卵形、長さ0.8~5.5㎝、 幅0.4~6㎝、軟毛が密にあり、

2回羽状全裂、羽片は3対ほどの広線形の 裂片に裂け、下方の裂片は さらに少数の裂片に裂けます。

小羽片は1~3個、線形~線状披針形、幅1~2㎜、全縁。

撮影日 2019.08.24: 群馬県

 

 

半寄生葉緑体を持ち自分でも光合成を行なうが、 根の一部を他の植物の根に食い込ませて養分を奪うという

性質も併せ持つ生活形態

 ヒキヨモギはイネ科やカヤツリグサ科の植物と根を連結させ、養分を 横取りする半寄生の1年草なんです。

 

 

花期7~9月。葉の脇に鮮やかな黄色い花を付ける。

萼は細い筒状で深い10本の溝条線があり、長さ1~1.5㎝、 5つに裂け、放射状に広がり、裂片は卵状長楕円形で外面には密に 長軟毛がある。

花冠は明るい黄色で 長さ約2.8cmの唇形。上唇は黄色で内側の縁が 赤紫色、左右対称です。

下唇は3裂し、中央裂片に大きく縦に走る 2個の隆起がある。  下唇には短い毛が生えていますが、内側にはあまり毛がありません。

4個の雄しべは上唇の中にあり、4個、2個が長い2強雄しべ。  雌しべは1個、柱頭が長く伸びて上唇から突き出る。

子房は細長い卵形、長さ約4㎜、幅約5㎜。

蒴果は卵状長楕円形、長さ約1.5㎝微突頭形。 種子は黒色、長さ約0.8㎜。

 


 


名前の由来は、葉がヨモギ(蓬)に似て、茎を折ると糸を引く(ヒキ(引)) ことから名付けられたともいわれるがはっきりしない。

 

 


環境省としての指定はないが多くの県で絶滅危惧種の指定をされています。

群馬県では 絶滅危惧IA に指定されている。

 

 


オミナエシ

2019-08-25 10:00:00 | スイカズラ科

オミナエシ(女郎花)

<学名:Patrinia scabiosifolia Link>

スイカズラ科 オミナエシ属  多年草

 

沖縄をのぞく日本全土の日当たりの良い草地に生える。 夏までは根出葉だけを伸ばし、その後高さ0.6~1m程度の花茎を立てる。

根茎は横に這い、株のそばに新苗をつくって増える。 

 撮影日 2019.08.18: 群馬県

葉は対生し、羽状に裂けやや固くてしわがある。 花期8~10月に茎の上部はよく分枝し、黄色の花を散房状に多数咲かせる。 

花は直径4mmくらいで、花冠は5裂し、筒部は短い。筒部の下の子房には 小苞が接している。

 雄しべは4個。花柱は1個。  

果実は長さ3~4mmの長楕円形で、オトコエシのような大きな翼はない。

 

 

 


万葉の昔から愛好され、前栽、切花などに用いられてきた。 漢方にも用いられる。 漢方で根を敗醤(はいしょう)といい、利尿剤とする

秋の七草の一つ。オミナエシの別名には、アワバナ(粟花)、 思い草(おもいぐさ)、オミナメシ・オンナメシ(女飯)、 アワゴメバナ、

チメグサ(血目草)、ムシアワ(蒸粟)、 リュウゲ(竜牙)、コウゲ(黄花)等があります。

『●オミナエシの「オミナ」とは“女性”のこと、 「ヘシ」は“圧(へ)す”が変化したもので、 その意味は「どんな女性も圧倒するほどの美人」

という意味の 「おみな圧し」からきているという説があります。』

『●オミナエシは黄色い粒のような花をたくさん咲かせます。 その姿が昔の女性の食べ物とされた“粟飯”に似ているため 「女飯(おんなめし)」

と呼ばれ、それが徐々に訛って 「オミナエシ」に変化したともいわれています。 』

 

 

手入れの行き届いたため池の土手などは好適な生育地であったが、 現在では放棄された場所が多く、そのために自生地は非常に減少している。

 

 

 

 


 


おまけ マツムシソ ウ

 

 


 


 


アキノタムラソウ

2019-08-19 05:00:00 | シソ科

今まで取り上げていなかったのに気づきアップしました。

あまり良い写真がないのですけど…

 

アキノタムラソウ(秋の田村草)

<学名:Salvia japonica Thunb.>

 シソ科 アキギリ属 多年草

 

 

本州~沖縄の道端や林縁ににふつうに見られる。高さ20~50cm。 茎は角張って四角形、まっすぐに立ち上がる。

根元で分枝して、 数本の茎を作る事もある。

 

撮影日 2018.08.14: 群馬県

葉は対生で、形は単葉のものから複葉に分かれるものなど 変異が多い。

(三出複葉から一・二回羽状複葉にまでなる)

葉の長さは葉柄を合わせて3~15cmと変異の幅が大きい。

 撮影日 2019.08.11: 群馬県 葉身はおおよそ卵形、深緑で表面はつやがなくて草質、 縁には粗くて丸い鋸歯が出る。

花期は7月~11月。茎の先端が分枝し、長く伸びて数段輪生し、 穂状に花を着ける。花序の長さは10~25cmになる。

花は長さ10~13mm、青紫色で唇形、やや斜め上を向いて咲き、 花冠の内側の基部近くに毛がある。

雄蘂は2本で、はじめ花冠の 上唇に沿って上に伸びて前方に突き出すが、葯が開いてしまうと 下向きに曲がる。

 


和名は秋の田村草ということだろうが、意味は不明。