物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ツバキ/サザンカ   ~見分けポイント~

2017-11-21 18:00:00 | ツバキ科
ヤブツバキ(藪椿)
<学名:Camellia japonica L.>
ツバキ科 ツバキ属 常緑高木
日本原産
普通は高さ5–6m。樹皮はなめらかで灰白色、時に細かな突起が
まばらに出る。枝はよくわかれる。
冬芽は線状楕円形で先端はとがり、円頭の鱗片が折り重なる。
鱗片の外側には細かい伏せた毛がある。鱗片は枝が伸びると脱落する。
葉は互生、長楕円形から広楕円形、鋭尖頭で、
葉脚は広いくさび形、縁には鋸歯が並ぶ。
葉質は厚くて表面につやがあり、濃緑色で裏面はやや色が薄い。
花期は冬から春にかけて、早咲きのものは冬さなかに咲く。
 
一秋の住む隣町には推定樹齢千年といわれる大椿があります。

 
 
 

 
 
 
 
 

 
 
 

 
 

市内の神社には150年物が
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

サザンカ(山茶花)
<学名:Camellia sasanqua Thunb.>
ツバキ科 ツバキ属 常緑高木
山口県、四国南部から九州中南部、南西諸島等に分布
樹皮は灰褐色で表面は平滑。
葉は長さ2 - 5cm程度の鋸歯のある楕円形で、互生。
秋の終わりから、初冬にかけての寒い時期に
5弁花を咲かせる。
 
桜山公園のサザンカ
 

 

 
 
 
 
 
 


見分けポイント


◆葉
 
 
① 大きさ 
   ・ツバキ:5~12cm。
   ・サザンカ:長さが3~7cm。
 
山茶花の方が一回り小ぶりです。
また、椿の葉はワックスがかかったように艶々としています。
山茶花の葉は表面に艶はありません。
 
② 鋸歯(葉のふちのギザギザ)
   ・ツバキ:鋸歯が浅い
   ・サザンカ:鋸歯がツバキから比べて深い
 
③ 葉の裏側の毛
   ・ツバキ:裏返してもほとんど毛がない
   ・サザンカ:裏返すと葉脈に沿って毛が生えている
 
我が家の椿
 
 
サザンカ
 
 
 
 
④ 葉脈
   ・ツバキ:中心の葉脈がクリア
   ・サザンカ:中心の葉脈が黒っぽい
太陽にかざしてみると、山茶花の葉脈は黒く、椿の葉脈は白く見えます。
この葉脈の色の違いも分かりやすい見分け方ポイントです。
 
我が家の椿
 

 


◆花

 
①花形
   ・ツバキ:花がやや筒状で立体的で厚みがある
   ・サザンカ:花がツバキから比べて平面的で薄い

我が家の椿
 
サザンカ
 
 
②開花時期
   ・ツバキ:12~4月。真冬の季節に咲き始め、春まで楽しめます。
   ・サザンカ:10~2月。秋から真冬にかけて咲き、椿よりも楽しめる
      期間は短め。
童謡「たきび」にも山茶花が出てきますよね。秋から冬への変わり目に
咲き始めるのが山茶花です。
花の品種や種類によっても変わってきますが、一般的にサザンカの
花の方が咲くのが早く、ツバキの方が遅いです。
 
③散り方
椿
   ・ツバキ:花の頭ごとボトッと落ちます。
  
・サザンカ:花びらが1枚1枚パラパラと散ります。
 
花首から落ちるツバキの散り際から「首が落ちるので縁起が悪い」と
武士には嫌われていたというエピソードが有名ですね
 
④香り
   ・ツバキ:椿に香りはほとんどありません。
   ・サザンカ:香り豊かな花として知られています。
 
⑤子房にの毛
   ・ツバキ:子房には毛がありません
   ・サザンカ:子房には毛があります。

サザンカ
 
⑥雄しべ
   ・ツバキ:筒状にまとまっている。
   ・サザンカ:筒状にならない。

我が家の椿
 
サザンカ
 
 

◆実
   ・ツバキ:ツルツルしています。
   ・サザンカ:毛があります。




まとめると
         ザンカ(山茶花)       ツバキ(椿) 
科属       ツバキ科ツバキ属          ツバキ科ツバキ属 
花期       10~12月            12~4月 
花径       5~7cm             3~10cm 
花姿       平開               平開しない              落花       ばらばらに散る        首から落ちる
雄しべ       筒状にならない          筒状になる
樹高        50~1200cm           50~1800cm
葉長        3~7cm             5~12cm
葉縁        鋸歯(細かいギザギザ)       鋸歯あり
葉柄・若枝細毛                   無   
葉形        円形で先が尖る           細長め 
         球形で表面に毛がある        球形で表面がツルツル
芳香        有                無 
 


とはいうものの、園芸種、交配種など複雑に絡み合って難しいです。


 
 
 
 
 
━ ━ ━ ━参考にはならないでしょうが、過去記事もご覧ください。━ ━ ━ ━ 
 
秋畑の大椿

 

秋畑の大椿 (ヤブツバキ<Camellia japonica L. >) - 物臭狸の『花日記』

お隣の甘楽郡秋畑にある大椿です。急坂の細い道を登っていったところに有り群馬県の天然記念物に指定されているものです。高さ8.4m胸高周5.1m...

秋畑の大椿 (ヤブツバキ<Camellia japonica L. >) - 物臭狸の『花日記』

 

 

 
樹齢150年のヤブツバキ「落ちざまに あぶを伏せたる 椿かな」

 

ヤブツバキ  < Camellia japonica L. > - 物臭狸の『花日記』

市内の神社に樹齢150年と札の掛かったヤブツバキの大木が有りだいぶ開いてきました。*****こんな話を聞いた覚えがあります。うろ覚えなんです...

ヤブツバキ  < Camellia japonica L. > - 物臭狸の『花日記』

 

 

 
 




モッコク ~ 我が家の実シリーズ ④ ~

2016-12-13 08:00:00 | ツバキ科


モッコク(木斛)
<学名:Ternstroemia gymnanthera (Wight et Arn.) Bedd.>
ツバキ科  モッコク属  常緑高木










モッコク科とされることもあります。
本州(千葉県以西)、四国、九州の暖地海岸近くに
生え樹高は15m胸高直径80cmに達する大木になる。
樹皮は灰淡褐色で滑らか、丸い皮目がある。
材は赤味が強く年輪は不鮮明。
樹形としては直立し、枝はやや放射状に広がる形に
なりやすい。全体として球形~円錐形の樹形となる。
丈夫で長生きし、樹形も整うため、庭木としても
利用される。

葉は互生で枝先に集まる。長さ4~7cm、倒卵状長楕円形、
円頭でくさび脚、全体としてはしゃもじ状。分厚くて
光沢があり、十分に日光が当たる環境では葉柄が赤みを
帯びる。新葉は、褐色を帯びた明るい緑色

花は両性花で、6~7月頃、1年枝の基部に単生、下向きに
直径2cmほどの黄白色の、芳香のある花を咲かせる。
萼片、花弁は5枚、雄ずいは多数。
株によって両性花または雄花をつけ、
雄花の雌しべは退化している。
        の記事

両性化をつける株には1cmあまりの大きさの卵状球形の
果実が実る。

枝先の方にたくさんついていました。

撮影日 2016.11.28: 群馬県

秋にぶ厚い果皮が裂け、赤い種子を露出する。
この種子が樹上で赤く目立つため、アカミノキの
別名がある。

いくらか開き始めていて赤い種子がのぞいています。




種子を取り出してみました。



モッコクの名前の由来はランの1種であるセッコクに
花の様子が似ているところからとか、モッコウバラの
中国名「木香」の誤用、など諸説があり確かなことは不明です。




チャノキ

2016-10-12 06:00:00 | ツバキ科
チャノキ(茶の木)
<学名:Camellia sinensis (L.) Kuntze>
ツバキ科 ツバキ属 常緑樹


単にチャ(茶)と呼ぶこともある。
茶畑で栽培され普通は1m前後に刈り込まれるが、
野生状態では2mに達する例もある。
幹はその株からもよく分枝して、枝が混み合い
古くなるとさらにその基部からも芽を出す。
若い枝では樹皮は褐色だが、古くなると灰色になる。

沢山の花をつけていました。


撮影日 2016.10.8: 群馬県

葉は互生。短い葉柄があり、葉身は長さ5~7cm、長楕円状披針形、
先端は鈍いかわずかに尖り、縁には細かくて背の低い鋸歯がある。
葉質は薄い革質、ややばりばりと硬くなる。表面は濃緑色でやや
つやがある。


チャノキにはは大きく分けて2つの変種がある。

アッサム種(アッサムチャ、学名 : C. sinensis var. assamica)
インドのアッサム地方、スリランカなど湿潤な地域で自生する
8-15メートルにも達する高木になる。
大きな葉をつけるため茶葉の収量は多い。

中国種(c. sinensis var. sinensis)
中国南部に自生する灌木。
丈夫な枝、短い茎、細長い葉を持ち、藪や岩だらけの傾斜地などに
自生し0.9~5.5mに成長する。



花期:10~12月初旬
茶の花は日本においては初冬の季語とされている。
花は枝の途中の葉柄基部から1つずつつき、
短い柄でぶら下がるように下を向く。



花は白く、径2~2.5cm、ツバキの花に似るが、花弁が抱え込むように
丸く開く。


花には香りがあります。


お茶の花 香りもよく清楚でかわいい花ですね。
好きな花なんで載せてみました。




モッコク

2014-06-28 06:00:00 | ツバキ科
モッコク ( 木斛 )<学名 : Ternstroemia gymnanthera>
 
 
去年の12月9日に記事にした中にモッコクの実を載せました。
                                モッコクの実 

そのときにも書いたのですが、花が咲いていたのに
気づいていませんでした。
その後、今年の2月には大雪で太い枝が折れてしまうなどの
被害があり・・・

                    大雪被害            
大雪被害   

でも何とか今年花を観察することができました。

樹高約15mぐらいになる常緑高木。
我が家のモッコクは未だ若木で樹高2m程度です。

葉は互生で、枝先に集まる。長さ4-7cm、
倒卵状長楕円形でしゃもじのような形です。
たくさん花が付いていますが小さくて葉の下になり目立ちません。

6~7月頃、直径2cmほどの黄白色の花を葉腋に単生し、芳香を放つ。
近づくと良い香りがします。

1~2cmの柄があって、曲がって花は下を向く。
(最近の分類体系ではいろいろ科が変更になっていたりしますがモッコクもツバキ科から移動されています)
 
椿の花に  似ていなくもないような・・・
 

庭木として有名で良く植栽されています。
種子は樹上で赤く目立つため、アカミノキの別名もあります。



サザンカ   ~ ~ 桜山森林公園にて ~ ~

2013-11-24 11:07:24 | ツバキ科
サザンカ<Camellia sasanqua Thunb.> 
 
桜山公園で見たサザンカの花です。
頂上にはピンクの大きい木があって見事です。

綺麗なピンクの八重の花です。

他にもいろいろに花が見られます。

紅い花

サザンカはツバキの仲間で良く似ていますが細かい所でいろいろと違いが有ります。
 
一重の大きな花 原種に近い感じの花です。

椿のようにしべがくっついていませんね。

椿と違って花びらもばらばらに散るんですよね。

一秋はこんな花(色や形)が特に好きなんです。