ツルニンジン(蔓人参)<学名:Codonopsis lanceolata>
キキョウ科 ツルニンジン属 多年草
北海道~九州の日本各地、低地や山地の林の中や林縁に生える。
蔓性の多年草で、長さ2~3m他物に巻きつきながらのびる。 地下に倒卵状紡錘型の太い塊根があります。
葉は互生で変異が多く、長さ3~8cmの卵状楕円形で葉先は三角形状、
枝先では普通4枚の葉を輪生状(偽輪生)につけます。
この4枚の葉の大きさが違うのが特徴で、慣れると葉だけで判ります。
葉は普通全縁。裏面は粉白を帯びる。
撮影日 2015.09.13: 群馬県
蔓や葉を傷つけると白い乳液が出る。 また、青臭い臭いがする
花期は8~10月、茎の先の方に、広鐘型の花を吊り下げます。子房下位。
萼片は大きく、花冠は釣鐘状で、径2~3cmほど。外側は白く内側は
濃紅紫色を帯びます。
花冠の先は先は5つに浅く裂けて反り返る。雄しべは5本で、花粉を出した後に先が3つに裂ける。
肥厚した塊根を、古くから薬用や強壮に用いるチョウセンニンジンにたとえ
蔓になることから「ツルニンジン」です。
(チョウセンニンジンはウコギ科で、また野菜の人参はセリ科で全く別種)
秋に採取した塊根を輪切りにして天日乾燥させたものが生薬
「羊乳」で、煎じたものに滋養強壮、健胃、制癌作用、
痰切りなどの効能があるとされています。
春の若芽や若葉を軽く塩茹でして水にさらし、ゴマあえなどにして
食用でき、太い塊根も、輪切りにして水にさらし、天婦羅などに
できるそうです。
こういう花形のものを見るとついつい中を覗いてみたくなります。
雌しべの先が丸くて大きい印象ですが作りは単純でした。
(ホタルブクロなど同じ仲間で似ています。)