物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ママコノシリヌグイ

2015-09-29 22:46:29 | タデ科

ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)
<学名:Persicaria senticosa>
タデ科 イヌタデ属 1年草



 
日本の全土のやや湿り気のある林縁や道端などに生える。
蔓の長さは1-2m。茎の多くは赤みを帯び、四稜があり、
稜に沿って逆向きの鋭い棘が並んでいる。
棘で他の草木などに寄りかかるように蔓性の枝を伸ばし、
よく分岐して、藪状になる。
痛い草です。

撮影日 2015.09.27: 群馬県


葉は柄のある三角形で互生し、さらに茎を托葉が囲む。
葉柄と葉の裏にも棘がある。

5-10月ごろ、枝先に10個ほどの花が集まって咲く。
花被の基部が白色で、先端が桃色

和名は、この草の棘だらけの茎や葉から、憎い継子の尻をこの草で拭くという想像から来ているとか。
 
トゲソバ(棘蕎麦)の別名がある。



ツルニンジン

2015-09-25 06:00:00 | キキョウ科
ツルニンジン(蔓人参)<学名:Codonopsis lanceolata>
キキョウ科 ツルニンジン属  多年


北海道~九州の日本各地、低地や山地の林の中や林縁に生える。
蔓性の多年草で、長さ2~3m他物に巻きつきながらのびる。 地下に倒卵状紡錘型の太い塊根があります。
葉は互生で変異が多く、長さ3~8cmの卵状楕円形で葉先は三角形状、
枝先では普通4枚の葉を輪生状(偽輪生)につけます。
この4枚の葉の大きさが違うのが特徴で、慣れると葉だけで判ります。
葉は普通全縁。裏面は粉白を帯びる。
 

撮影日 2015.09.13: 群馬県

蔓や葉を傷つけると白い乳液が出る。 また、青臭い臭いがする
花期は8~10月、茎の先の方に、広鐘型の花を吊り下げます。子房下位。
萼片は大きく、花冠は釣鐘状で、径2~3cmほど。外側は白く内側は
濃紅紫色を帯びます。
花冠の先は先は5つに浅く裂けて反り返る。雄しべは5本で、花粉を出した後に先が3つに裂ける。




肥厚した塊根を、古くから薬用や強壮に用いるチョウセンニンジンにたとえ
蔓になることから「ツルニンジン」です。
(チョウセンニンジンはウコギ科で、また野菜の人参はセリ科で全く別種)
秋に採取した塊根を輪切りにして天日乾燥させたものが生薬
「羊乳」で、煎じたものに滋養強壮、健胃、制癌作用、
痰切りなどの効能があるとされています。
春の若芽や若葉を軽く塩茹でして水にさらし、ゴマあえなどにして
食用でき、太い塊根も、輪切りにして水にさらし、天婦羅などに
できるそうです。
 


こういう花形のものを見るとついつい中を覗いてみたくなります。
雌しべの先が丸くて大きい印象ですが作りは単純でした。
(ホタルブクロなど同じ仲間で似ています。)




イワギボウシ

2015-09-24 06:00:00 | ユリ科
ギボウシの仲間には春から初夏に咲くものと夏の終わり頃から秋に咲くも
のの2種類あります。
イワギボウシは秋咲きのものの代表です


イワギボウシ(岩擬宝珠)
<学名:Hosta longipes (Franch. et Sav.) Matsum. var. longipes>
ユリ科(最近ではキジカクシ科 とされます。)ギボウシ属




撮影日 2015.9.20:群馬県

本州の東北地方南部から九州にかけて分布し、山地の湿った岩場や
渓谷沿いの岸壁などに着生して育つ多年草。



葉は根生して斜上し、長い柄があり幅の広い卵形で厚く、艶がある。
葉柄には紫黒色の細かな斑点があります。



花期は8~10月頃で総状花序に薄紫色の花をつける。
花被片は6枚薄紫色~紫色で脈はあまり明確に入らない。



ギボウシ(擬宝珠)の名前の由来は、橋の欄干の先端に付いている
葱坊主に似た飾り「擬宝珠(ぎぼうしゅ)」に、ギボウシの蕾が
似ていることから、ギボウシ(擬宝珠)の名になったという。




アズマヤマアザミ

2015-09-23 06:00:00 | キク科
アズマヤマアザミ(東山薊)
<学名:Cirsium microspicatum>
キク科 アザミ属 多年草


日本固有種で、東北地方(福島県)から中部地方の(主に太平洋側)
山地、林縁 道端に生え高さ1~2mぐらいになる。


撮影日 2015.9.20: 群馬県

根生葉は開花時期には枯れ、 茎につく葉は細長い楕円形で、
互生。 葉の先は鋭く尖り、縁は羽状に浅裂~中裂。



花期:9~11月
頭花は茎先に1~3個固まって横向きにつき、柄はないかあっても短い。
径は2センチくらいで淡い紅紫色。



総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)は狭い筒形で密にくも毛が生え、
やや粘着し(別名ネバリアズマヤマアザミとも呼ばれる。)ほとんど
反り返らない。




和名は、九州や四国に分布するヤマアザミとの対比でつけられたものであ
る。



道端にたくさん見られます。花色は紅紫色ですが薄いものが多く
白っぽく見えます。
そんな中に完全な白花がありました。


撮影日 2015.9.20: 群馬県





総苞にも赤味が無く緑色をしています。




 





ツクシハギ

2015-09-22 06:00:00 | 
ツクシハギ(筑紫萩)
<学名:Lespedeza homoloba>
マメ科ハギ属落葉低木


本州~九州の路傍・法面・林縁・伐採跡地などに広く分布する。
高さ2~4mで先端は垂れる。

撮影日 2015.09.13: 群馬県

葉は3出複葉で、互生。小葉は長さ2~5cmの楕円形で
先端は円頭~凹むものまであって変異が大きい。

表面は無毛か、主脈上に微毛が残る。
裏面には微細な毛が全面にあり、脈上の毛はやや長い。

花期は8~10月。花序は葉群よりも長く、超出する。


花は淡紅紫色で長さ1~1.5cm。旗弁の周辺部や裏側、
竜骨弁の基部などが白いので、花の色は淡く見える。


翼弁が他の花弁よりも色濃く、濃赤紫色でめだつ。
顎裂片の先端は円頭

撮影日 2015.09.20: 群馬県

名前は福岡県(筑紫地方)で最初に発見されたことによる。
別名 ニッコウシラハギ