物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

セツブンソウ  その1

2016-02-29 20:23:26 | キンポウゲ科
セツブンソウ(節分草)
<学名:Eranthis pinnatifida Maxim.>
キンポウゲ科 セツブンソウ属 多年草








撮影日 2016.2.28 埼玉県

「そろそろかな」と思い秩父までかわいいセツブンソウの花を見に
行ってきました。


地面から花茎を伸ばして細かく切れ込んだ総苞片(花序全体を包む葉の
変形したもの)を開き、その先に可憐な白い花を1輪咲かせます。



日本固有種 で本州の関東以西、中国地方にかけて分布し
石灰岩地帯を好み、落葉樹林内の斜面などにまとまって自生します。




花びらに見える部分は萼で通常5枚あります。本来の花びらは退化して、
先端が2又に分かれた黄色い蜜腺(甘い蜜を出す器官)になっており
雄しべを囲むようにつきます。



キンポウゲ科の植物にはがくが花弁のようになったものが多くあり
セツブンソウもその一つで、花弁のように見えるものは『がく』なんです。
では 花弁は というと 退化してしべの周りにある黄色い部分「蜜槽」となっています
雄しべの先端に付いている花粉が入った葯は鮮やかな紫色。

蜜槽 ・ ・ ・ 面白い形していますね。

地下の球根の大きさは径1.5cmぐらいで、先端の尖った球形をしています。
学名(属名)のエランティスは「春の花」という意味だそうです。

節分の頃に花を咲かせるので節分草と名付けられました。
可憐な花は人気が高く、現在は、乱獲や自生地の環境破壊によって希少植物になっています。

環境省のレッドリスト(2007)では、準絶滅危惧(NT)に登録されている。
準絶滅危惧(NT : Near Threatened)
現時点の絶滅危険度は小さいが、生育条件の変化によっては
絶滅危惧に移行する可能性のある種です。



ザゼンソウ

2016-02-22 07:49:37 | サトイモ科
しばらくぶりの投稿になってしまいました。
皆さんのブログを拝見しているといろいろと春が感じられて
私もと思い出かけてみました。
今回はここ赤城山麓の

撮影日 2016.2.21: 群馬県

そろそろかな。 と思って行ってみました。
ここは有名な群生地の一つです。





ザゼンソウ(座禅草)
<学名:Symplocarpus foetidus (L.) Salisb. ex W.P.C. Barton>
サトイモ科 ザゼンソウ属 多年草











本州中部から北の地方の谷間の陰湿地に生える多年草です。
開花時期は1月下旬から3月中旬ぐらいで、葉の開かないうちに
まだ巻いたままの葉束のそばの根元から花序を地上に出します。



ザゼンソウは、花を咲かせる際に発熱する珍しい植物です。
開花する時に肉穂花序(にくすいかじょ)で発熱が起こり
約25℃まで上昇するんだそうです。
そのため周囲の氷雪を溶かし、いち早く顔を出すことで、
この時期には数少ない昆虫を独占し、受粉の確率を上げているとか。



仏像の光背に似た形をした仏焔苞(ぶつえんほう)が僧侶が座禅を
組む姿に見えることが、ザゼンソウの名の由来
とされる。



また、花を達磨大師の座禅する姿に見立てて、ダルマソウ(達磨草)
とも呼ばれたりします。
全草に悪臭があることから英語では Skunk Cabbage(スカンクキャベツ)
なんていう呼び名があるそうです。


紫斑のあるもの(ウズラザゼンソウ)、緑色のもの(アオザゼンソウ)も
見られることがあります。


アオザゼンソウ

葉は根から群がり生え、大きくて長い柄があり開花後に大きく成長させます。

これからなんでしょうか未だ花数が少なかったです。