物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

クリンソウ

2023-06-21 05:00:00 | サクラソウ科

クリンソウ(九輪草)
<学名:Primula japonica A.Gray>
サクラソウ科 サクラソウ属 多年草

撮影日 2023.06.17: 長野県

 

 

北海道、本州、四国の山地の、渓谷や湿地など湿潤な場所に生え、時に群生する。
高さ30~90cm程度になり、日本に自生するサクラソウの仲間では最大である。


根際から生える葉は長さ20~40㎝と大形で、ロゼット状に広がる。 
形はへら形で皺があり、縁には不揃いの浅い鋸歯がある。葉の柄は紅色を帯びる。

花期4~6月、葉の中心から花茎を伸ばし、花茎を中心に円状に数段輪生してつく。
紅紫色の花は径2~3㎝で、花冠の先は5つに裂け、 それぞれの裂片の先は浅く
2つに裂ける。横向きに平らに開く。 雄しべは5本、雌しべは1本

花の色は普通濃い紅紫色だが、ときに白やピンク、絞り咲きなどの変種も見られる。
花が大きく美しいため人気があり、観賞用として庭に植えられることも多い。

 

 


 

 

名の由来は、段になって輪生する花の様子を、仏塔屋根にある「九輪」に見
立てたものである。
七階草(ナナカイソウ)、七重草(シチジュウソウ)などの別名もある。

サクラソウ科は、アレルゲン(プリミンという成分らしいです。)を持つことが
多く、その毒性からニホンジカなど草食動物は忌避する。


ユモトマムシグサ

2023-06-20 06:00:00 | サトイモ科

ユモトマムシグサ(湯元蝮草)
<学名:Arisaema nikoense Nakai subsp. nikoense>
サトイモ科 テンナンショウ属 多年草


撮影日 2023.6.17: 長野県

 

東北地方南部、関東地方、中部地方の山地ブナ帯から亜高山帯の
林下にに分布している。

葉はふつう2個、葉軸は発達せず、ほぼ掌状に5小葉に分裂。
小葉は倒卵形~楕円形で、長さ5~14cm、先端および基部は尖る。
縁は全縁か不規則な粗い鋸歯がある。

花期は5-7月。葉と花序が出てきて、花(仏炎苞)が先に開き、
葉が遅れて開く。花は葉より高い位置に咲き、黄緑色でときに
紫褐色をおびる。仏炎苞筒部は淡色で縦にあまり目立たない
白色の筋がある。口辺部は狭く開出する。舷部は卵形または
長卵形で、先は鋭頭または鋭尖頭になる。花序付属体は淡緑色、
長さ5.5~8cm、棍棒状またはやや太い棒状で、先端はやや膨らむ。

 


 

タイプ標本の採集地が、湯元温泉とその北に位置する刈込湖の
間であることから、日光湯元温泉にちなんでつけられた。