クリンソウ(九輪草)
<学名:Primula japonica A.Gray>
サクラソウ科 サクラソウ属 多年草
撮影日 2023.06.17: 長野県
北海道、本州、四国の山地の、渓谷や湿地など湿潤な場所に生え、時に群生する。
高さ30~90cm程度になり、日本に自生するサクラソウの仲間では最大である。
根際から生える葉は長さ20~40㎝と大形で、ロゼット状に広がる。
形はへら形で皺があり、縁には不揃いの浅い鋸歯がある。葉の柄は紅色を帯びる。
花期4~6月、葉の中心から花茎を伸ばし、花茎を中心に円状に数段輪生してつく。
紅紫色の花は径2~3㎝で、花冠の先は5つに裂け、 それぞれの裂片の先は浅く
2つに裂ける。横向きに平らに開く。 雄しべは5本、雌しべは1本
花の色は普通濃い紅紫色だが、ときに白やピンク、絞り咲きなどの変種も見られる。
花が大きく美しいため人気があり、観賞用として庭に植えられることも多い。
名の由来は、段になって輪生する花の様子を、仏塔屋根にある「九輪」に見
立てたものである。
七階草(ナナカイソウ)、七重草(シチジュウソウ)などの別名もある。
サクラソウ科は、アレルゲン(プリミンという成分らしいです。)を持つことが
多く、その毒性からニホンジカなど草食動物は忌避する。