物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

イヌハギ  ~ 続編・閉鎖花 ~

2014-09-26 09:17:29 | 
萩の仲間は閉鎖花を付けるグループ(メドハギ節)
閉鎖花をつけないグループ(ヤマハギ節)に大別されます。
 
毎年秋の彼岸頃にメドハギシベリアメドハギ
その雑種を観察しています。

これからメドハギ類を紹介していきたいと思いますがその前に
同じハギ属メドハギ節のいくつか紹介しておきます。
 
 
 
イヌハギ(犬萩)
<学名: Lespedeza tomentosa (Thunb.) Sieb. ex Maxim.>
マメ科ハギ属   [ 環境省カテゴリ: 絶滅危惧Ⅱ類(VU) ]
 
前に紹介した犬萩です。
花が終わって実ができ始めていました。

撮影日 2014.9.21: 群馬県
花弁の枯れたのが付いています。
柱頭がまだはっきり分ります。

 

途中に何か丸くくっついているものがあるのに気付きますか。
葉や花序の付け根の辺に丸く緑色の塊が付いていますね


これは閉鎖花(開かず自花受粉する花)の塊なんです。
イヌハギの閉鎖花は独特のつき方、形をしています。
このまま実ができ種を付けます。



エノコログサ類

2014-09-25 10:36:04 | イネ科
川原にたくさん群生していました。

撮影日 2014.8.31: 群馬県

 
エノコログサにもいろいろな種類があります。
 
エノコログサは
花穂が、犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が
転じてエノコログサという呼称になったとされます。
花穂を猫の前で振ると、猫がじゃれつくことから、俗称「猫じゃらし」
とも呼ばれます。
 
機会があればそれぞれ記事にして紹介したいと思いますが、
仲間にこんなのがありますということでいくつかまとめて載せておきます。
まずは
 
エノコログサ(狗尾草)<学名:Setaria viridis (L.) P.Beauv>

イネ科エノコログサ属の一年草で、穀物の粟の原種と言われています。
 
 
ムラサキエノコログサ 

 エノコログサの刺毛が紫色ものもで"ムラサキエノコロ"として
区別することがあります。

キンエノコロ (金狗尾)
<学名:Setaria pumila (Poir.) Roem. et J.A. Schult. subsp. pumila>

穂(花序)が黄金色になるエノコログサ
コツブキンエノコロという大変よく似たものがあります。
 
 
アキノエノコログサ(秋の狗尾草)<学名:Setaria faberi Herrm.>

エノコログサによく似ています。ちょっと大きいです。
花序の先が垂れるようになります。
 
この他にも ハマエノコロやオオエノコロ なんていうのがあります。




オオイヌタデ

2014-09-23 08:48:59 | タデ科
オオイヌタデ (大犬蓼)
<学名:Persicaria lapathifolia (L.) Delarbre var. lapathifolia>
タデ科イヌタデ属
 
高さは1~2m 空き地や道端、河原などに生える1年草。
茎はよく枝をわけ、節はふくれて赤味を帯びる。
 
河原に群生していました。

撮影日 2014.8.31 : 群馬県

 
葉は長さ15~25cmと大きな披針形で、
先端は長くとがる。側脈は20~30対で目立つ。

 
托葉鞘は筒状で、
普通ふちに毛はない

参考にイヌタデの托葉鞘の写真を載せておきます。

イヌタデには長い毛があるのがわかります。
 
花期は6~10月 花序は長さ3~10cmと長く、先端は垂れる。
萼は長さ2~3mmで深く4裂し、淡紅色又は白色。花弁はない

淡紅色のもの

 花弁のように見えるのは がく なんです。

 

白色のものもいっしょにたくさん見られました。

 

 
イヌタデ(犬蓼)に似ているがより大型なので
オオイヌタデ (大犬蓼)となった。
 
秋は蓼の花が多く見られる季節ですね。
オオイヌタデは初夏から夏が花期で蓼の中では早く咲くものです。
 



クサネム 2014

2014-09-22 08:50:26 | マメ科
クサネム(草合歓)<学名:Aeschynomene indica L.>
マメ科クサネム属
 
高さ1mぐらいになり、水田や河川敷、沼沢地、などに生育し
全国に広くみられる1年草。

撮影日 2014.9.13: 群馬県
 
葉は偶数羽状複葉で、小葉は多数で軟かく長さ6~10mm程度、
下面は帯白色をおびる。

和名はそんな葉がネムノキに似ていることに由来。

 

7-10月に葉の脇から短い花序を出し、2~3個の長さ約1cmの薄黄色の
小さな蝶形花を咲かせる。

旗弁の基部に赤褐色の斑点がある。苞は托葉状で萼の基部に小苞がある。

節果は線形で長さ3~5cmで、
6~8個の小節果からなる。

水田の雑草としては厄介なもののようです。

1節ずつに分かれ空気を含んでいて水に浮き<川などの流れに乗って分布を広げます。
 
 
参考に
過去記事(ちょっとわかりにくいですが浮かべてみました。)⇒ 
芽生えの画像 ⇒ 



残念   ~ ヒキヨモギ ~ 

2014-09-12 18:00:00 | ゴマノハグサ科
2011年7月末に撮った植物なんですが以来撮っていませんでした。
群馬県では絶滅危惧ⅠAに指定された植物です。
たまたま以前撮ったその場所を通りましたが、・・・
ありました。 ・・・  でも  。 。 。
すでに花は終わっていました。
     
            残念 !
 

ヒキヨモギ (引蓬) <学名:Siphonostegia chinensis>
ゴマノハグサ科 ヒキヨモギ属

日当たりの良い乾燥気味の林の縁などに生え、高さ40~70㎝ぐらい。
イネ科やカヤツリグサ科の植物と根を連結させ、養分を横取りする
半寄生の1年草
 
ふつうは垂れるようにはならないんですが
崖のようなところに生えていたため垂れ下がるようになっていました。
これではオオヒキヨモギと間違えそうです。

撮影日 2014.9.7: 群馬県
 
葉はヨモギの葉に似て長さ1.5~5㎝、
羽状の葉が3深裂し先端の葉はさらに3裂する
(下部の葉は対生し上部では互生)

8~9月頃、葉腋に長さ1.8~2.5㎝の黄色の唇弁花をつける、
上唇は先端が褐色の鎌形で、上部には長毛が密生する。
雄しべ4個は上唇の中にあり先端だけがのぞいている。
下唇は横に広く3裂し、中唇弁はシワがあり2裂する。
萼は細い筒状で縦脈があり、先端部は5深裂し先は尖り開平する。


花は過去記事でご覧ください。⇒ ◎ヒキヨモギ◎
 

全国に分布しているそうですがだんだん数が減ってきている植物なんです。
私の地元市の植物誌にもこの植物の記載は無く大切にしていきたい植物です。