物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ヤブコウジ

2016-12-26 22:28:34 | 表紙


ヤブコウジ(藪柑子)
<学名:Ardisia japonica (Thunb.) Blume>
ヤブコウジ科  ヤブコウジ属  常緑小低木
(新しい分類体系ではサクラソウ科とされています。)





沢山実をつけていました。

撮影日 2016.12.25: 群馬県

花は6月の終わり頃から7月にかけて、白か淡いピンク色で
直径7mmほど。葉の根元から伸びて、下向きに咲く。
花冠は5つに分かれ、おしべ5本。花冠には小さな紫色の
斑紋が点在する。



果実は液果様の核果で径5-6mmの球形となり、10-11月に赤く熟す。
冬に赤い果実をつけ美しいので、栽培もされる。



花冠には小さな紫色の斑紋が点在していますが、
実もそばかすだらけです。




千両や万両、百両と並べて「十両」とも呼ばれ縁起物として扱われる。



オニノゲシ  

2016-12-22 05:00:00 | キク科
ノゲシ特集  ④ノゲシによく似た花
今回はノゲシではなく同属のよく似た植物"オニノゲシ"
を取り上げます。






オニノゲシ(鬼野芥子)
<学名:Sonchus asper (L.) Hill>
キク科 タンポポ亜科 ノゲシ属 越年草





ヨーロッパ原産で、世界中に帰化植物として分布している。
日本では各地の道端やや荒れ地、畑で普通に見ることができる。
温暖な地域では一年中、開花が見られる。
茎は中空で多数の稜があり、高さ0.5~1m。


撮影日 2016.12.18: 群馬県

葉は長さ15~25cmあり、基部は丸く張りだして茎を抱く。



葉色は濃い緑で無毛、光沢があり、葉の縁の鋸歯先端は
鋭い棘になっており、さわると痛い。
根生葉や茎の下部の葉は羽状に中~深裂するが、
形には変異が多い。
ノゲシ同様に、茎や葉を切ると白い乳液を出す。


 
 タンポポ亜科の植物の特徴 ☞ 茎や葉を切ると白い乳液を出す。



花期は4~10月。



花はすべて舌状花で、タンポポのような直径葯1.5cm~2cmぐらいの
黄色い頭花をつける。


 タンポポ亜科の植物の特徴 ☞ 頭花は舌状花のみからなる。



花柄と総苞片にはときに腺毛がある。
頭花の直径はほど。総苞にも棘がみられる。




痩果は褐色に熟して白色の冠毛を持ち、楕円形・扁平で
両面には縦に3本の筋がある。ノゲシの痩果とよく似ているが、
横皺がないので表面は平滑でやや光沢があるように見える。





全体的にノゲシに比べると、少し大きく荒々しい感じがあり、
名前に「鬼」が付いたと思われる。



ウスジロノゲシ   ~白花品種~

2016-12-21 06:00:00 | キク科
ノゲシ特集  ③ノゲシの白花品種




ウスジロノゲシ(薄白野芥子)
<学名:Sonchus oleracens f. lilacina>
キク科 タンポポ亜科 ノゲシ属 越年草










撮影日 2016.12.18: 群馬県

ノゲシの白色(薄黄)品種
舌状花が白色のものを、ウスジロノゲシ という。



白花にも中心部の黄色が強いものから薄いものまで色々なタイプがあるようです。



花色以外に違いは見受けられない。







ノゲシ ~基本情報~

2016-12-20 06:00:00 | キク科
ノゲシ特集  ②ノゲシに関する基本情報




ノゲシ(野芥子)
<学名:Sonchus oleraceus L.>
キク科 タンポポ亜科 ノゲシ属 越年草





ヨーロッパ原産で日本には古くに入ってきた史前帰化植物といわれる。
日本各地の道端や畑のふちなどに生える。
基本的には、秋に芽生え、 ゼット で越冬し、春から夏にかけて
茎を立て
て花を付ける。

我が家の庭に生えているロゼットの記事 ⇒ ノゲシ ~我が家の雑草~

高さ50~100cm。茎はやわらかく中空で、多数の稜がある。


撮影日 2016.12.18: 群馬県

高速の土手際にたくさん見られました。
冬の寒い時期でも意外と花をつけている物に出会います。

株元の様子


葉は長さ15~25cm、幅5~8cmで羽状に切れ込み、ふちには
不ぞろいの鋸歯がある。鋸歯の先は刺状にとがるが、
触ってもさほど痛くない。
葉の基部は両側が先のとがった三角状に張りだして、茎を抱く。
タンポポ亜科の植物の特徴☞ 茎や葉を切ると白い乳液を出す。



花期は4~7月で黄色のタンポポのような花(  状花 )が咲く。



頭花は黄色で直径約2cm。舌状花のみが多数ある。
タンポポ亜科の植物の特徴☞ 頭花は舌状花のみからなる。







総苞は長さ1.2~1.5cm。花柄と総苞にはしばしば腺毛があり、
粘る。
花のあと総苞の下部はふくれ、そう果が熟すとそり返る。



そう果は長さ約3mmの狭倒卵形で、縦の脈と横じわがある。



長さ約6mmの白い冠毛(絹状の毛で細い)を持ちタンポポのように
風に飛んでいく。



別名 ハルノノゲシ

外側の舌状花が白黄色の ウスジロノゲシ がある。
(次回取り上げます。)

似た花に オニノゲシ があり、
そのオニノゲシとの雑種 アイノゲシ が知られている。

春の若葉は苦味があるが、タンポポと同じように食べられる。茹でて水にさらして好みに合うよう苦味を抜く。茎も皮をむいて、アスパラガスやフキのように食べられるそうです。