ニシキウツギ(二色空木)
<学名:Weigela decora (Nakai) Nakai>
スイカズラ科 タニウツギ属 落葉低木
宮城県以西の本州の太平洋側、四国、九州の標高1,300~2,000mの
比較的高い所に生え、ヤブウツギ、ツクシヤブウツギなど近縁種と
高度によるすみ分けをする日本固有種。
日本海側には無く、日本海側分布のタニウツギとは逆の分布をしている。
撮影日 2020.03.00: 群馬県
下部からよく分岐し、樹高は2~5m。樹形は、茎の先端が下向きに
垂れ下がるため、逆U字型になり、垂れ下がる枝に葉や花が付く。
葉は対生、表面は緑色、裏面は灰緑色で、両面に細毛があり、
裏面主脈の中央部には斜上する毛が密生する。 葉身は 長さ 7~14cm、
幅 4~7cmの楕円形~広楕円形。 先端は急に細くなって尾状に尖り、
基部は広い楔形か円形。葉縁には細かいきょは鋸歯がある。
花期は5~6月。花冠は漏斗状で長さ2.5~3.5センチメートル毛を散生する。
柱頭(雌しべの先)が花冠から突き出ています。
子房は、ほとんど無毛。果実は円柱形、2片に割れる。
ニシキウツギは錦空木ではなく「二色空木」⇒白と赤の二色、
白から薄桃、赤紫と変化する事から付いた名前です。
よく似た種に、庭などにも植えられるハコネウツギがある。
違いは
ニシキウツギの花は花柱が花冠の外に突きでる
ハコネウツギの花柱は花冠の外に出ることはない
ニシキウツギの表は短毛が少しあり、裏の脈沿いに白い毛が密生
ハコネウツギの葉はほとんど無毛
なお、ハコネウツギは北海道南部~九州の海岸付近に生えるもので、
「箱根」の名はあるが箱根には生えていないそうである。