物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ムラサキヤシオツツジ ~2019~

2019-06-17 10:00:00 | ツツジ科

ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅)

<学名:Rhododendron albrechtii Maxim.>

ツツジ科 ツツジ属 落葉低木

 

北海道~滋賀・奈良県以北の日本海側に分布し 山地から亜高山の林縁や疎林内など深山に生育する。

 

撮影日 2019.6.1,2 : 群馬県

高さは1-2m。葉は互生、枝先に集まってつき倒卵形 または楕円形で、先は尖る。

 

花期は4-6月。葉の展開と同時か先に開花する。

枝先に1-4個の花をつけ、花は鮮紅紫色で、径4cmの 広漏斗形で5深裂し、花冠の上側内面に濃色の斑点がある。

雄蘂は10本で、上部の5本は短く、下部の5本は長く 花冠の外側に伸びる。

 



 

 

おしべ先端に付いている花粉を入れる袋状のものを といいます。

ちなみに葯を付けている棒状のものは 花糸と呼ばれます。

花粉の出し方にもいろいろありますが、ツツジの仲間は 孔開します。

先端に穴が開いて花粉を出すのです。

 

1本の花糸に2個の役が付いているので2つの穴が 見えます。

 

参考

ツツジの仲間は花粉が納豆のように糸を引いているような感じです。

実際に花粉を指につけると、糸を引いているのがよく分かります。

ネバネバした感じはありません。さらっとしています。
 
これは「粘着糸」と言うもので,花粉に長い糸状のものがついているのです。
この糸で,花に来た虫に,花粉を絡みつかせようとしています。

 

 


別名をミヤマツツジ    深山(山地から亜高山)の林縁や疎林内などに

生えることから

またムラサキヤシオとも。

 ムラサキヤシオの名は紫八塩で、数回紫色の染汁に 漬けて染め上げたツツジ

という意味だそうです。


コケモモ

2018-08-31 18:02:00 | ツツジ科
コケモモ(苔桃)
<学名:Vaccinium vitis-idaea L.>
ツツジ科 スノキ属 常緑小低木





北海道から九州の亜高山帯から高山帯の岩石地やハイマツの下に生え、
北半球の寒帯に広く分布する。

撮影日 2018.08.15: 群馬県
高さ10~20cmで、茎の下部は地をはう。

葉は革質でつやがあり、長楕円形、
長さ1~2cm、裏面は淡緑色で小さい黒点がある。
花期6~7月、枝先の短い総状花序に筒状壺形の淡紅白色花をつける。
花冠は長さ6㎜で先は四つに中裂し、雄しべは8本。

果実は球形、直径7mmほど、9~10月に赤く熟す。

酸味はあるが甘く、食用にする。
果実酒、シロップ、ジャムなどをつくる






名前は、全体が小さく、果実をモモに見立ててつけられた。





 ⇒●




シラタマノキ

2018-08-31 18:01:00 | ツツジ科
シラタマノキ(白玉の木)
<学名:Gaultheria pyroloides>
ツツジ科 シラタマノキ属 常緑小低木





同属のアカモノの果実は赤く、本種は白い果実をつけることから
別名シロモノと呼ばれることもある。

中部以北の亜高山帯以上の草地等、比較的乾燥した場所に生える
常緑小低木。高さは30cm程度。

撮影日 2018.07.15: 群馬県
葉は厚く革質で互生し、卵状長楕円形~倒卵状長楕円形で
つやがあり網目が目立つ。
花期は7~8月、5mm程度のドウダンツツジのような釣鐘型の花を
下向きにつける。
花冠は淡緑白色に紫紅色を帯びた、壺形で先端はつぼまり、5裂、
裂片は反り返る。

9月頃、萼が肥大して果実を覆い、白い玉状になる。
(ガク片が成長し覆いかぶさり、実をつつみ、白い実ができる。)

これをつぶすとサロメチールの香りがする。





和名の由来は白色の丸い果実をつけることから。
赤い果実のアカモノに対して、シロモノとも呼ばれる。
9月頃、萼が肥大して果実を覆い、径6~8㎜の白い玉状に
なることからシラタマノキの名がある。



果実にサリチル酸メチル(通称名サロメチール)が含まれ、潰すと
サリチル酸の臭いがする。
甘みがあり、食べることができる。






アカモノ

2018-08-31 18:00:00 | ツツジ科
アカモノ(赤物)
<学名:Gaultheria adenothrix (Miq.) Maxim.>
ツツジ科 シラタマノキ属 常緑小低木





北海道、本州(主に近畿以北の日本海側)、四国の低山帯~亜高山帯の
日当たりのよい場所に生える、茎は地を這って先は斜上する
高さ10~30cmの常緑小低木。赤褐色の長剛毛があり、後に無毛になる。
葉は互生し、革質、倒卵形~卵形、長さ1.8~3.8㎝、幅1.3~2㎝。
先は鋭形、縁は細鋸歯、歯先がしばしば剛毛状になる。
葉に強い芳香があり、冬には赤色を帯びる。

撮影日 2018.08.15: 群馬県
花期5~7月。白色、わずかに赤色を帯びる花は枝先の葉腋及び
頂部につく。6~8mmの釣鐘形の花冠は下向きにつき、縁が小さく
5つに裂け、軽くカールしている。花柄は長さ2~4㎝、腺のある
赤褐色の長剛毛がある。小苞は4~6個程度つき、小さな広卵形で
花柄と同色。萼はあざやかな赤色をしていて、咢片は卵形、鋭頭、
赤褐色の長剛毛があり、花が終わると成長して肉質になり、
果実を包み込んで赤色の偽果となる。

果実は果で成熟すると鮮赤色、球形、幅約6㎜、果柄は直立する。
食用になり、甘みがありおいしい。





和名の由来は赤い実からアカモモ( 赤桃 )と呼ばれ、これが転じて
付けられたといわれる。
別名イワハゼ(岩黄櫨)とも呼ばれる。


花の記事 ⇒ ●
実の記事 ⇒ ●



レンゲツツジ

2018-05-30 18:00:00 | ツツジ科
群馬県の県花にも指定されていて赤城や野反湖など県内各地に群落が
みられます。
有毒植物で、牛や馬などは食べないのでレンゲツツジの群生地になっている
牧場も多いです。
今回は長野で見てきたものを載せます。




レンゲツツジ(蓮華躑躅)
<学名:Rhododendron molle (Blume) G.Don
   subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron>

ツツジ科 ツツジ属 落葉低木






北海道南部から九州まで日当たりのよい草原に多く自生する
高さ1 - 2mの落葉低木。

撮影日 2018.05.27: 長野県
庭木としてもよく利用される。
(落葉樹ですが、最近の研究から同じ落葉性のヤマツツジよりも、
常緑性のシャクナゲに近い仲間であることが分かっているそうです。)


葉は、長さ4~8㎝、両面光沢はない。頂部は鈍頭、先端には色の薄い
突起状のものがある。基部は次第に細まり、葉柄に続く。
葉脈は裏面に突出し、両面に荒い毛がある。葉の縁には毛が多い。

花は4~6月に葉が出て開くのと前後して咲く。
花は花冠は漏斗状で、径5〜6cm,朱橙色でおしべ5本,
花糸の基部には白毛がある。

果実は大きな果、長さ2 - 3cmの円筒状で、10~11月に熟すると
5裂して小さな種子を飛ばす。


 ジテルペンのグラヤノトキシンやロドジャポニンなどの痙攣毒を含み、呼吸停止を引き起こすこともある。花には蜜があり子供が吸う場合があるが、摂取させるのは非常に危険。(トルコ産蜂蜜での中毒例の報告もある。)養蜂業者はレンゲツツジが自生している所では蜂蜜を採集しないか開花期を避けるなどしている。




花の色が黄色い種類(品種)としてキレンゲツツジがある。

キレンゲツツジ(黄蓮華躑躅)
<学名:Rhododendron molle G.Don
   subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron
       f. flavum (Miyoshi) Yonek.>