物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ハダカホオズキ

2018-11-14 18:00:00 | ナス科
ハダカホオズキ(裸酸漿)
<学名:Tubocapsicum anomalum (Franch. et Sav.) Makino>
ナス科ハダカホオズキ属 多年草





本州、四国、九州、琉球列島および小笠原諸島に分布。
山地のやや湿り気のある林縁などに生え、全体無毛の多年草。
地下には太い根があり、直立する茎はやや叉状に分枝し
草丈は60-90cm、時に1mに達する。

撮影日 2018.11.12: 群馬県
葉は互生し、卵状長楕円形または長楕円形で長さ8~18cm、
先はとがり、基部は狭まって短い柄となる。
無毛で質は薄い。縁は滑らか。長さ5-22cmで葉柄は3-10cm、
葉身の基部は細まって葉柄に続く。

花期は8~9月。2~4個の花柄が葉腋から下がり、
下向きに花をつける。花冠は白から次第に淡黄色になり、
鐘形で直径約8mmほど、先は5裂し、裂片はそり返る。
萼は小さな浅い皿状で先は平たくなり、分裂しない。

果実は、直径8~12㎜の球形の液果。光沢のある朱色。
萼は果時にも緑色のままで浅い皿状になる。

秋に赤く熟した実をたわわに実らせ、その時期は目に
付きやすいです。
種子は扁平で長さ約1.5mm。
 ホオズキ属やイガホオズキ属などに似ているが、
これらとは異なり果時に萼が果実を包まない。



果実がホオズキのように袋に包まれておらず、裸であることから
裸酸漿の名がある。



群馬県レッドデータブックでは「絶滅危惧ⅠA
(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。)
に指定されています。



ヤマホロシ 実

2018-09-04 12:00:00 | ナス科
食べられる実の途中ですが、今回は食べられない実を載せます。
毒   毒   毒   毒   毒   毒   毒   毒   毒   毒   毒
ヤマホロシ  (花の記事)の続報です。

  

ヤマホロシ(山保呂之)
<学名:Solanum japonense Nakai>
ナス科 ナス属 多年草
 






実が赤く色づいてきました。





未だ、紫の花も見られます。


ヒヨドリジョウゴに似ていますね。

ヒヨドリジョウゴは茎や葉に軟毛が密生しているが
ヤマホロシはほぼ無毛です。


ヒヨドリジョウゴ ⇒◎




ヤマホロシ

2018-06-19 08:00:00 | ナス科

ウリ の次は ナス です。
ウリノキ に続いては ナス科の ヤマホロシ をどうぞ。


ヤマホロシ(山保呂之)
<学名:Solanum japonense Nakai>
ナス科 ナス属 多年草
 

北海道から九州、および朝鮮半島、中国に分布する。

撮影日 2018.06.17: 群馬県
山地の林縁に生えるツル性の多年草。茎は細く全体やや
無毛で疎らに分枝する。

葉は互生し、長さ4~8㎝の卵状披針形で全縁、下部の葉は
通常3~5片に深裂する。

全体に若葉を除いて、無毛。
葉は互生し、長さ3~8㎝の先が尖った卵状披針形、
基部は浅い心形~円形~切形、ときに下部の葉は
基部で3裂する。

花は3~6個の集散花序。



直径約1㎝、淡紫色。花冠は5分裂し、裂片は長さ約4㎜、
反り返り、基部が濃紫色、2個の白色~緑色の点がある。

雄しべは5個、雌しべをとり囲んで直立。葯は長さ2.5~3.5㎜。
花糸は長さ約0.5㎜。花柱は長さ約5㎜、雄しべの間から突き出る。




液果は直径6~7㎜、
ヤマホロシの実     
9~11月に真っ赤に熟す。種子は長さ約2㎜。


明治時代に観賞用として持ち込まれたツルハナナスもヤマホロシとして流通していますが全くの別物です

果実が良く似たヒヨドリジョウゴは全体に腺毛が多い。また、花が白く、花冠の基部が緑色
ヒヨドリジョウゴ  ⇒ 実   ⇒ 花

マルバノホロシは全体にほぼ無毛で、若葉にも毛がなく、点状の突起があるだけであり、葉の基部が楔形~円形。また、花冠の基部が緑色。




古名はホロシ(保呂之)で、赤い果実を皮膚にできる子(ほろし:皮膚に
小さいつぶつぶのできる湿疹の軽度のもの)に見立てたもの。
ヒヨドリジョウゴにそっくりで区別されていませんでした。
その後、違いが判明し、一方をヒヨドリジョウゴ
他方をホロシとしようとしたのですが、
古名のホロシとの混乱を避けるために「ヤマ」と言う言葉を付して
ヤマホロシとしました。

ただし、園芸用の外国から取り入れた植物をヤマホロシとしたので
野生のヤマホロシ  と  園芸用のヤマホロシ があり
ややこしくなっています。




ヒヨドリジョウゴ ~実~

2016-10-25 06:00:00 | ナス科

    




ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)
<学名:Solanum lyratum Thunb.>
ナス科 ナス属 多年草

ヤマホロシの実を記事にしましたが、

その時にヒヨドリジョウゴに似ていると記しました。
で、今日はそのヒヨドリジョウゴを撮ってきました。


撮影日 2016.07.31: 群馬県



本当にそっくりさんです。



ヒヨドリジョウゴは柄に毛がたくさん生えているので
区別できます。



ところで写真の中に黒い実が写っていたのに
気づかれたと思います。





この黒い実は同じナスの仲間『イヌホオズキ』の実です。