物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

コブシとハクモクレン

2020-03-29 21:00:00 | モクレン科

花弁が1枚ずつはらはらと散っていきます。

 

 

ハクモクレン
(白木蓮)<学名:Magnolia heptapeta>

コブシ
(辛夷)<学名:Magnolia kobus>


どちらもモクレン科モクレン属の落葉高木で、
遠目では良く似ています。
近くで見ると感じがぜんぜん違います。


撮影日 2020.03.22: 群馬県


花を比較してみました。

花の開き方はハクモクレンが広がって開かないのに対して
コブシは大きく開くようです。

コブシは花弁6枚で大きく開き
ハクモクレンは花弁は6枚、萼片は3枚で上向きに
閉じたような形で咲き全開しません。



~ ~ 良く似た 白木蓮 と 辛夷 違うところ ~ ~

●ハクモクレンの花被は9枚、コブシの花びらは6枚(基部は桃色)

●ハクモクレンの花は上向きに閉じたような形で咲き全開しない。
●辛夷の花はやや横向きに咲き大きく開き、
 花の付け根に葉が一枚ついている。


早春の黄花  ⑥~ダンコウバイ~

2020-03-27 07:00:00 | クスノキ科

ダンコウバイ(檀香梅)
<学名:Lindera obtusiloba Blume>
クスノキ科 クロモジ属 落葉小木

早春まだほとんど芽吹いていない林の中で、前出のアブラチャンと共に
黄色い花を咲かせているのが目立つ木です。

撮影日 2020.03.15: 群馬県

本州(新潟県、関東以西)、四国、九州に分布
成木は樹高2.5~6 m、幹の直径約18 cm。
葉は互生し、柄があって葉身は幅広い楕円形で
先端が浅く三裂する。
葉の長さは5-15 cm、幅は4-13 cm、基部が幅広く
丸い。葉質はやや厚く、表面はつやのない緑、若葉の
裏面には毛が生えている。

花期3~4月。春、芽吹く前に黄色い小さな花を
枝に無数に付ける。

雌雄異株で、葉が展開する前に小さな黄色い
花を散形花序につける

花被片は6個で楕円形。

種子に強い香りが有り檀香梅と書く。葉も揉むと
わずかに芳香がある。
秋に熟す実は直径8ミリ程度で赤から黒へと変化する。
実はアブラチャンと同じように油分が多く、
かつては「冬柏油」と呼んで整髪に使われた。

ダンコウバイの冬芽は葉芽は楕円形、花芽は球形を
しているが柄は無く、
葉芽・花芽ともに大柄でぼってりしている

同じクスノキ科のアブラチャンとよく似ているが、
アブラチャンは花柄がつくので区別できる。


早春の黄花  ⑤~アブラチャン~

2020-03-26 07:00:00 | クスノキ科

アブラチャン(油瀝青)
<学名:Lindera praecox (Siebold et Zucc.) Blume>
クスノキ科 クロモジ属 落葉低木

早春の黄花 シリーズ やってます。
 ☞ ①オウバイ
 ☞ ②マンサク
 ☞ ③サンシュユ
 ☞ ④ミツマタ

早春の黄色い花を撮りに行ってみました。
狙いは "アブラチャン" "ダンコウバイ" でした。
どちらも盛りでたくさん咲いていました。

まずはアブラチャンからです。

 

 

撮影日 2020.03.15: 群馬県


本州・四国・九州に分布する。

樹高は、高いもので高さは6メートルに達する。

葉は互生。質は薄く卵型から楕円形。全縁で葉先はとがり、
葉柄は赤みを帯びる。冬になっても枯れ葉が枝に残っていることが多い。
枝や実にはクスノキ科に特有の芳香があるが、どことはなしに油っぽい。

早春、3月 - 4月に淡黄色の花をつける。


花は葉に先立って咲き、
春まだ葉がほとんど芽吹いていない森の中では、
ひそかにその黄色の花が目立つ木の一つ。

花は3 - 5個の花が集まってつく散形花序。


淡黄色の花被片は6個。 

花は同時期に咲く同じクスノキ科のダンコウバイとよく似ているが、
花柄がつくので区別はできる(ダンコウバイは花柄がないので、
枝から直接散形花序がでているように見える)。

また、ダンコウバイとは
冬芽の形が明らかに違うので、冬芽に着目した方が区別は容易。
アブラチャンの葉芽は小さく細長く花芽は球形。冬期は同じ木に二種類の芽を確認できる。また、花芽には当然柄がついている。

 


アブラチャンのアブラは「油」、チャンは「瀝青」のことを指す。
つまり「油瀝青」ということで、木全体に油が多いことが名前の由来。

 

☞  早春の黄花  ⑤-2~アブラチャン~

 


キュウリグサ ~2020~

2020-03-14 21:00:00 | ムラサキ科

キュウリグサ(胡瓜草)
<学名: Trigonotis peduncularis>
ムラサキ科 キュウリグサ属 一年草

 

 


撮影日 2020.3.8: 群馬県

日本全土の道ばたや庭などに生えるいわゆる雑草のひとつです。
ムギ作の伝来にともなって帰化した古代帰化植物の1つといわれています。

秋に芽生え、ロゼット状に葉を広げて冬を越し、次第に立ち上がって
背丈が高くなる。高さ15~30cmで下部の葉は長い柄があり、
長さ1~3cmの卵円形。互生。

花期は3~5月。茎の先にサソリ形花序(巻散花序)を作り、
直径約2mmぐらいの淡青紫色の花を次々と開く。

もう少し先進むと巻散花序がはっきりとわかるんですがね。

とっても小さい花ですがきれいなものですね。
花の中央リング状の部分が黄色いです。

 

 

 

 



茎葉を揉むとキュウリ(胡瓜)に似た匂いがするというのが名前の由来。
といいますが、(?)
きゅうりのにおいとはちょっと違うと思います・・・


セツブンソウ  ~2

2020-03-01 18:00:00 | キンポウゲ科

セツブンソウ(節分草)
<学名:Eranthis pinnatifida Maxim.>
キンポウゲ科 セツブンソウ属 多年草

 

 


撮影日 2020.2.23: 埼玉県

関東地方以西に分布し、石灰岩地帯を好み落葉樹林内の斜面などに
群生していることが多い多年草。
高さ10cm、地下に球形の球根(塊茎)があり、茎頂に1個、
直径2cmの白い花を咲かせる。

花後、根生葉を出します。



.

根生葉は5角形で3全裂し、幅3~5cm、側小片は
さらに2深裂して、各小片は羽状に細裂する。


 

花期は2-3月で、1本の花茎を出し細かく切れ込んだ総苞片
(花序全体を包む葉の変形したもの)を開き、
その先に可憐な白い花を1輪咲かせます。


総苞葉は花茎の先端につき、無柄でふぞろいに深裂し、裂片は線形。


花は茎頂に1個つき径約2cm、花柄は長さ1cm前後、
花びらに見える部分は萼で通常5枚あります。


本来の花びらは退化して、
先端が2又に分かれた黄色い蜜腺(甘い蜜を出す器官)になっており、
雄しべを囲むようにつきます。


黄色い花弁が小さくなり蜜線に変化したものが、
蕊と共に中央に固まっている。


雄しべの先端に付いている花粉が入った葯は鮮やかな紫色。


面白い造りの花です。

 

 

 

 

 


可憐な花は人気が高く、現在は、乱獲や自生地の
環境破壊によって希少植物になっている。
環境省レッドリストでは 準 絶 滅 危 惧 (NT)に指定されている。
          準絶滅危惧(現時点の絶滅危険度は小さいが、生育条件の
          変化によっては絶滅危惧に移行する可能性のある種)

 

 

 


名前は、早春に芽を出し、節分の頃に花を咲かせることから
つきました。が、ここでの盛りの時期は2月末~3月頭ぐらいです。

 

 

 

 

 

セツブンソウ ~1 

 

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